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映画の感想ブログ 😺 おしずかに‥〈Since.2015〉

「ミスター・ガラス (2018)」”体制を突破して個々の人間性を世界に知らしめたい”という凄く真摯な映画だった👨🏽‍🦱👩‍🦲👨‍🦲

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原題:Glass 監督&脚本&制作&出演:M・ナイト・シャマラン 製作国:アメリ
上映時間:129分 シリーズ:「アンブレイカブル (2000)」と「スプリット (2017)」の続編

 

 

アンブレイカブル (2000)」と「スプリット (2017)」の続編。
アンブレイカブル (2000)」からは主人公デヴィッド(ブルース・ウィリス)と、イライジャことミスター・ガラス(サミュエル・ジャクソン)、デヴィッドの息子とイライジャの母親。「スプリット (2017)」からは多重人格者ケビン(ジェームズ・マカヴォイ)と、彼に誘拐された女子高生ケイシー(アーニャ・テイラー=ジョイ)らも総登場するクロスオーバー作品。純粋な続編とも違う‥AとBという別の世界だと思われたラインが合致した作品。
過去2作品、と本作の半分くらいネタバレあり。

 

 


👨🏽‍🦱👩‍🦲アンブレイカブル (2000)」👦👵🏾
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悲惨な列車事故が起こるが唯一人生き残った男デヴィッドブルース・ウィリス)の元に、不死身の彼とは正反対に転んだだけで骨折する虚弱だが高いIQを持つ天才イライジャ(サミュエル・ジャクソン)が現れ、デヴィッドを〈非凡な能力を持ったスーパーヒーロー〉として導くが、実は自分の正反対の存在を作り出そうとしていた自称スーパーヴィランミスター・ガラス〉だという事が描かれた。
シャマランらしい重厚な映像で描かれておりグイグイ引き込まれるがオチはアメコミ的なスーパーヒーローコミックに基づいたものであるため、アメコミ好きとシャマラン好き‥又はその両方を兼ね備えた者以外には珍作として捉えられて怒り出す人が多かった。そして万人が支持するデビュー作「シックス・センス」の次作だったため判断に戸惑う人が続出してた気がする。僕はアメコミもシャマランのどちらも、そこそこ好きだったので傑作とまでは言わんが「面白い映画だな」として記憶に残りシャマランを、そこそこ好きになった。

 

 

 

👨‍🦲「スプリット (2017)」👩
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女子高生ケイシー(アーニャ・テイラー=ジョイ)が善人ケビンジェームズ・マカヴォイ)‥の肉体に潜むケビン以外の23もの人格‥通称”群れ”に誘拐される。
”群れ”は、〈痛みを知らぬ者〉たちを誘拐監禁殺害して回っていたのだが、捕らわれたケイシーも幼い頃に性的虐待を受けていた〈痛みを知る者〉だということが明らかとなり、本来の優しい人格ケビンが久々に現出し、超人的なフィジカルを持つ凶暴な人格〈ビースト〉や他の副人格たちからケイシーを護り、逃がす。
‥という話だったがラストで「実は17年前の映画『アンブレイカブル』の世界と繋がっていた事が明らかになる」という正に驚天動地の、本当だったら俺が驚いて大喜びしたであろうオチが待ってたのだが、映画評論家の町山智浩氏がTwitterで「シャマラン初期の三作あたりを観とけばいいかも」とツイートしたので「あぁ‥繋がってるんだな‥。ケビンはスーパーヴィランっぽいからたぶん『アンブレイカブル』だな」とほぼオチがわかってしまい心底ガッカリした(知らなければ恐らく、このスプリットが大好きになれていただろう)。
また「アンブレイカブル」観た事ない者がそう言われて「スプリット」観る前に「アンブレイカブル」などを慌てて観た後で「スプリット」のオチを見たところで「スプリット観る前にアンブレイカブル観てよかった~!なるほど!繋がってるとはね~!おかげで感動した!」などと感動するわけもなく「へぇ‥」程度の感情しか生まれないはずなので、全くもって要らぬネタバレだった(町山氏は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (2014)」のポストクレジットでハワード・ザ・ダックが出てくるという俺みたいな40代アメコミ好きがめちゃくちゃ楽しめたであろうネタバレを公開数日後に画像とツイート両方という逃れようのない形でネタバレしており、また彼はそれを指摘されると「ネタバレ警察は死ね(なんちゃって嘘だよ)」という意味のことを言ったり「日本人の多くはハワード・ザ・ダック知らんから僕が教えてやって得しただろって!」みたいな事を言ったのでハワード・ザ・ダックに驚いて心底楽しめたであろう数少ない日本人の俺は心底頭にきた(何年も経ったが未だに思い出すと新鮮なムカつきがある)。というか他にも、過去十数年に似た事が何度も何度もあったので、彼のアカウントや彼が書いた文字列がスマホやPC全てに表示されないように設定した。
だが町山のネタバレを喰らわなかったとしても、日本公開前に既にアメリカ本国の公開をとっくに終えていたシャマラン監督本人が、町山どころではない100%混じりっけなしのモロのネタバレしてたので、どちらにしてもネタバレは避けられなかっただろう。
だからと言ってネタバレされたくはない。「先の展開を知る」のが嫌なのではなく「自分が作品観て知りたかったのに何でお前みたいなもんから聞かなきゃいけないんだ」という不快感から生まれるノイズ?そのノイズこそがネタバレの実害だ。先の展開を知ることよりもこれが大きい。そういえば、さっき言ったガーディアンズ一作目も4年くらい素直に観ることができず、去年やっと楽しめて大好きな映画になったわ。
話を元に戻そう。
ケイシーたち罪なき女子を誘拐して殺す殺人鬼は憎いのだが、殺人鬼はメイン人格のケビン以外の副人格”群れ”であり、本来の人格ケビンは良い奴でケイシーを逃がす。するとケイシーは「ケビンありがとう‥」みたいな感謝する雰囲気になるのが何とも嫌な感じだった。「主人格ケビンは良い奴」だとはいえ殺人鬼”群れ”もケビンから派生した人格だしね。一言では言えない複雑な気分にさせられる。
そして「ケイシーは実は幼児だった時に親戚のおじさんに性的虐待を受けていた」ことがわかるわけだが、その回想が胸糞悪すぎる!さっきの「多重人格者ケビンの善悪はどう判断すればいいのか?」と事と併せてモヤモヤする。どうせだからラストでケビンの怪力人格〈ビースト〉がおじさんをブッ殺してくれればカタルシスもあったのだが、そんなこともなく‥。そして先程言った町山&シャマラン本人のネタバレがあったイライラも合わさって、ラストでブルース・ウィリスが出てくるワクワク場面を観ても乗り切れず「あぁ‥事前に聞いた俺が好きそうだったオチですね‥。ハイ、確認しました~」としか思えなかった。何も知らない俺だったらさぞかしビックリして楽しめただろう。
そんなこんなで「本当に面白かったのかどうか未だによくわからない」イライラしてばかりの映画という印象だった。ネタバレしても面白い映画はたくさんあるが、この映画はネタバレしちゃダメな種類の映画。
だが「ミスター・ガラス」を観た今「改めて観るとスプリットは良い映画だったのでは?」と、今ふと思った(その話題は本ページ最後に)。

 

 

 

👨🏽‍🦱👩‍🦲👨‍🦲「ミスター・ガラス (2018)」👩👵🏽👦
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‥という2作の後に作られた本作。
シャマラン・ファンの間では〈シャマラン・バース〉と呼ばれてフィーバーしていた。
俺はといえば「ハプニング」あたりまではシャマランの大ファンだったが、それ以降は〈新作が出来たらチェックはするが特にファンではない〉状態に戻った。
本作も、興味はあったが忙しかったし「まぁレンタルでいいや」と思って劇場公開はスルーしてレンタルで観た。結論から言うと観るのが遅かったせいで例によって本作も「スプリット」同様ネタバレ食らった状態で観たのだが、本作の場合ネタバレが面白さをあまり損なわなかったので、かなり面白かったし楽しめた。僕はアメコミ映画やMCUが好きだが、本作をスーパーヒーロー映画の中に入れたとしてもMCUの上位トップ5に入るくらいの面白さがあった。
精神科医エリーサラ・ポールソン)という新キャラが出てくる。彼女は重要な役柄だし「アンブレイカブル」「スプリット」の過去2作品を繋げる存在でもある(MCUでいうとフェイズ1「アベンジャーズ」におけるニック・フューリーみたいなもんだ)。
アンブレイカブル」から18年後‥、デヴィッドは、青年となった息子をサイドキック(ヒーローの助手)として、独自に自警活動を続けていた。
一方「スプリット」の多重人格者ケビンは相変わらず少女たちを誘拐して殺していた。
両者が激突した瞬間、なだれ込んだ警官隊によって両者は捕まり、エリーの待つ精神病院に入れられる。そこには「アンブレイカブル」ラストの直後捕まったミスターガラスも入院させられていた。そしてミスターガラスは薬の影響で植物人間寸前にまで覇気のない人間となっていた。
Dr.エリーは3人の超人に対して「貴方達は辛い体験しすぎたせいで、自分の現実とスーパーヒーローのコミックを混同している。自分たちの事を超人だと思いこんでいる。私をその精神疾患治療の手助けをしたい」と至極まっとうなことを述べる。
だが3人は本当に超人だということは我々視聴者はわかっている(‥まぁミスター・ガラスは、ただのIQ高すぎるサイコパスなのだが、その能力の高さや意志の強さ、関係妄想の狂人度合いなどが超人的なのでmこの際超人と言っていいだろう)。
三人のほか、良い主人格ケビンに助けられたケイシー、デヴィッドの息子、ミスターガラスの母親なども出てくる。彼女らは3人の超人それぞれのサイドキックの役割だ。
後半までは、そんな7人の登場人物や状況の説明がじっくりなされるのだが、さすがシャマランだけあって、全盛期の描写力に戻っており重厚な映像やストーリーテリングやディティール等、何もしてない場面あっても目が離せない面白さだ。
やがて〈薬で従順になっていた〉と思われてたミスター・ガラスの〈廃人化は演技で、実は彼には壮大な計画があった〉‥という後半に突入する。
〈破壊不能の男デヴィッド vs.ケビンが持つ野獣の人格ビースト〉‥という、スーパーヒーロー vs.スーパーヴィランの死闘が繰り広げられ、ミスターガラスをそのカードを仕組み、そして観戦する。
そして衝撃の結末になだれ込む‥。
途中までは〈この映画はサスペンスかホラーかファンタジーか‥何の映画かよくわからないが、とりあえず面白い〉という得難い不思議な面白さでラストまで続く。
結局のところ〈主人公3人の超人それぞれ個別のパワー‥ひいては我々ヒューマン個々人の個性こそが奇跡であり世界を革新していく奇跡なんだ〉‥という事を良しとしないDrエリー、そしてその体制‥その壁をぶち壊してサバイブして知らしめようぜ!という映画だったんだろう。正直感動した。
ジョン・カーペンター映画っぽくもある反抗的な良いストーリーだしね。
ただ、凄くシャマランっぽい珍妙な部分としては〈スーパーヒーローのコミックマニア〉であるミスター・ガラスはともかく、他の登場人物全員がアメコミのスーパーヒーローやスーパーヴィランを基準にして現実に起きる物事を考慮してるのが可笑しかった。だからこそ良作だったのにも関わらず本作は幅広く大ヒットする大衆性やアカデミー賞を獲ったりするアカデミック性はないかもな?と思った(もしくは、世界が本作に追いついてない、という褒め方が出来ないわけでもない)。
そういえばシャマランって〈真摯な想いをしょうもないものに乗せてガチでお届けしてくる男〉だったな~と、自分がシャマランのファンだった時の感覚を思い出した。
そんな感じで正にシャマラン全盛期といった感じの良い映画でした。本作が一番良いかもしれない(もしくは「サイン」)。
そしてミスター・ガラスの知能犯ぶりは本気でカッコよかった。〈転んだり体の上に物を落としただけで骨折するし歩けないので車椅子に乗っている〉という〈ガチで何も出来ない〉身体だというのに頭が良すぎて凄い離れ業や、それどころか世界の変革を可能にしてるのが凄くカッコいい。このままMrガラスの映画がシリーズ化しても観たいくらいだわ。
それにしてもMrガラスは目的のためなら何人死んでも構わない大量殺人鬼というスーパーヴィランにも関わらずラストまで観ると、まるで聖人かのような感じで描かれてるのが何だかモヤモヤしたが、そのモヤモヤもシャマランの意図なんだろうね。
まぁ〈劇中であんな事やこんな悪い事してた!〉などと怒るよりも〈手段を選ばず自らを犠牲にしてまでも世界に変革をもたらした凄い男〉のメタファーとしてミスター・ガラスを観るのが正しい観方という気もしましたね。‥という事は「スプリット」のケビンも〈連続殺人鬼のくせに良い人格がケイシーを逃したからって良い感じで終わる〉ストーリーにムカついてたが本作と同じ様に〈悪い仲間たちから気の毒なケイシーを救った男ケビンが居た〉と捉えるべきだったのかもな。だからもう一回@「スプリット」観たら良い映画と思えるかも?。
デビッドとケビンは‥シンプルに可哀相だった。アーニャ・テイラー=ジョイは相変わらず凄い可愛い。シャマランの、顔の毛穴全部捉えるかのような詳細な撮り方も良い。いや、それは「イット・フォローズ (2014)」「アンダー・ザ・シルバーレイク (2018)」もやってるらしい撮影監督の人の手腕なのかな。「アンダー‥」も併せて借りたから観るのが楽しみだY。
そんなこんなで、かなり楽しめました😺

 

 

 

そんな感じでした

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「ヴィジット (2015)」面白かったがPCカメラが壊される描写が無ければ更に良かった👵👴 - gock221B

👨🏽‍🦱👩‍🦲👨‍🦲👩👵🏽👦👨🏽‍🦱👩‍🦲👨‍🦲👩👵🏽👦👨🏽‍🦱👩‍🦲👨‍🦲👩👵🏽👦👨🏽‍🦱👩‍🦲👨‍🦲👩👵🏽👦👨🏽‍🦱👩‍🦲👨‍🦲👩👵🏽👦

Glass (2019) - IMDb

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