gock221B

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『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019)/俳優陣が良いのと、ハードル下げて観たせいもあってかX-MEN2くらいは楽しめました❌

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原題:Dark Phoenix 監督&脚本&制作:サイモン・キンバーグ
製作国:アメリカ 上映時間:161分 シリーズ:「X-MEN」シリーズ

 

 

 

先日から「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」が公開されたが僕は来週観に行くのでまだ観てない。そして出来るだけ週に二回は更新したいブログを半月くらい放置してたので少し前に観たけど感想書いてないこれの感想書いて間を埋めようと思う。
FOXがディズニーに買収され完全に終わったFOX版X-MEN最終作。
ディズニーに買収されても続投が決定した「デッドプール」シリーズを除いて、「ウルヴァリン」を含めた「X-MEN」としては11作目。リブート的な位置づけの「X-MEN:ファースト・ジェネレーション(2011)」から始まった新シリーズの四作目。
X-MENシリーズは、ブライアン・シンガー監督自身がゲイであったことから「人類から差別されるミュータント」を「差別されるゲイ」の様に表現した一作目や楽しい二作目など、当時のアメコミ映画としては「サイクロップスちゃんとビーム出すし、ウルヴァリンちゃんとあの髪型で爪も出るやん!」と、その程度で喜んでいた我々。その後、エレン・ペイジやその他大勢の女優たちへの酷いセクハラやパワハラアウティングでハリウッド追放されたブレット・ラトナー監督によるクソつまんない三作目。マシュー・ヴォーンによる面白いリブート「ファースト・ジェネレーション」。シンガーが帰ってきてガッカリしたけど面白かったので戸惑った「フューチャー&パスト」。めちゃくちゃつまらない前作アポカリプスなどもあった。「ウルヴァリン」は、一作目はおもんなさすぎて途中で見るの止めた数少ない一本、二作目「ウルヴァリンSAMURAI」はシルバーサムライや真田広之の使い方に文句あったがYAKUZAとの死闘など楽しかった(あんなに死闘するなら真田広之としろという気持ちもあったが)「ローガン」は文句なく面白かったし。そんな感じで面白かったり、めちゃくちゃつまらなかったりの差が激しいシリーズという印象。面白い作品があったり、今のアメコミ映画全盛の土台を作ったりしたという部分では軽視できない‥が、個人的な意見をぶっちゃけて言うとあまり好きではないかも。その後も面白かったり感動作が何本かあったシリーズだったけど基本的には「早く終わってFF共々MARVELスタジオに返さないかな」と10数年間思ってたシリーズだった(だけどX-MENが帰ってこないからアイアンマンやアベンジャーズが作られたのでこれでいいのか)。ちなみに前作「アポカリプス」がクソつまんなかった訳をマシュー・ヴォーンが最近語ってたが、「ファースト・ジェネレーション」の後に、キャラの関係性を深めて三作目に満を持して「フューチャー&パスト」で完結して大感動三部作にするつもりだったが目先のことしか考えてないFOXがヴォーン氏の意見を一切聞かずいきなりF&Pを作ってしまったので、その次に何のテーマもないアポカリプスを作らざるを得なかったらしい。
本作はと言うと、今まで散々X-MENにしがんでたブライアン・シンガーが、何があったかしらんが「ボヘミアン・ラプソディ」現場から消えたり、当時未成年だった4人の男性から暴行疑惑が上がったりしながらX-MENシリーズからも消えて、この新しいサイモン監督が撮った。
だが、もう終わりが決まってるせいかダークフェニックス映画が二回目のせいか前作「アポカリプス」がつまんなかったせいか、またはそれら全てのせいか本作は残念ながらX-MEN映画としては今までで最低の興行成績で大コケして終わったらしい。
元ネタは90年代に翻訳されたクリス・クレアモントジョン・バーンの「ザ・ダーク・フェニックス・サーガ」(以下DPサーガ)。僕はこの原作「DPサーガ」がめっちゃ好きなアメコミなんだが、原作で僕が好きな〈X-MEN vs.ヘルファイアクラブ〉とか〈サディスティックに敵戦闘員をいじめるチョイ悪時代のウルヴァリン〉とか〈めっちゃカッコいい下水道のウルヴァリン〉とか〈宇宙を駆けて石ころを除くかのように一つの銀河を消し去るダークフェニックス〉とか〈シャイア帝国のインペリアルガードX-MENの対抗戦〉とか‥‥そんな僕の好きな面白いシーンの数々は全部まるっきり本編にないであろう事は観る前からわかってたので最初からハードルを下げてFOX版X-MENの死に水を取る気持ちで観たら、意外とそこそこ楽しめました。
ネタバレあり。

 

 

ジーンの幼少期の回想。ジーンのパワーが暴走して交通事故に遭い母親が死亡。プロフェッサーXが訪れ、ミュータントを育てる〈恵まれし子らの学園〉に連れられていく。
現代、かつて迫害されていたX-MENだったが、前作「アポカリプス」で世界を救った(‥んだっけ?忘れた)X-MENは世間に受け入れられていた。
宇宙で事故に遭ったスペースシャトルを救いに行くX-MEN。そのミッション中にジーンが太陽フレアのようなエネルギーに接触する。だが無事に全員帰還。
人々に「ありがとう!X-MEN!」と大歓迎される(どうでもいいがX-MENがこんなに歓迎される場面って滅多にないので、本作で一番感動したのはこの何気ない場面だった)。
「子供達にあんな危険なミッションをやらして」と納得いかないX-MENの母と言えるミスティーク。だがプロフェッサーXことチャールズは人々の役に立って脚光を浴びて柄にもなく浮かれる。ちゃ、チャールズ?ハゲが浮かれてヤバい感じだ。ミスティークは出ていこうとしている。
宇宙から帰ったジーン、彼女の中で妙なエネルギーが胎動している。
ジーンはチャールズやメンバーと衝突を繰り返し、父親との断絶、幼少期チャールズがジーンの痛みを全て封じ込めた事などが原因で、遂に自分では制御できないダークフェニックスが目覚める。
‥ちなみにジーン役のソフィー・ターナー。僕は彼女がブレイクした「ゲーム・オブ・スローンズ」観てないのでX-MENでしか彼女を知らないけど、彼女の魅力や迫力が凄いですね。今まで全然語られてないジーンが急に主人公ヅラで全編出ずっぱりなので本当だったら不満を感じるはずだけど彼女の演技や表情が映ってるだけで場が持ってしまう。スターですわ。彼女に限らずマカヴォイやファスビンダーニコラス・ホルトジェシカ・チャステインサイクロップス役の彼など、俳優が皆すごいので正直、現代のアメコミ映画にしてはキャラがめちゃくちゃ薄っぺらいんだけど(正直、本作は10数年前のアメコミ映画みたいだ)彼ら彼女らの演技で全然観れるものになってる。俳優って凄いなと思った。

 

 


そのジーン vs.X-MENの際になんとミスティーク死亡。ジーンに押されて杭に串刺しになって死んでしまいます。えっ?こんな終わり方?
もののはずみでの事故死。「明確な殺意という感じにはしたくないが殺しちゃった的な時によく使われる手法。
僕個人としては「なんでミスティークが、ずっと主人公みたいな扱いなんだ?」と不満に思ってきたが、だからと言って女性の主人公とも言えるミスティークがこんな終わり方でいいはずない。ミスティークあまり好きじゃなかった僕ですらそう思うんだからファンはもっと納得いかないのでは。
あと後々わかってくるんだが、音速で走ってくるクイックシルバージーンが払い除けてクイックシルバーはズコーッとこけて倒れます。「フェニックスは兄弟なパワーだから音速にも対応して気絶させたんだな」‥とか思ってたらクイックシルバーはそのまま永遠に出てきませんでした。えっ?!あれで終わり?ラストバトルでも出てこないし最後の学園でもいたっけ‥?ひょっとしてズコーッとこけた時に即死したのかな?まぁ即死だろうが〈死んでないけどたまたま最後まで出てこなかっただけ〉だろうがどっちにしてもどうしようもない(しかしクイックシルバーは中盤で時間停止のような素晴らしい走りを見せた後、強すぎるがためにしょうもない理由で戦線離脱するというフーゴみたいなキャラだから今まで通りだとも言えなくもない)。
ミスティークを殺してしまい当然X-MENに戻れるはずもないジーン。
ミュータントを集めた集落に身を潜めていたマグニートーのところに行くが、マグニートーはCIAとの衝突でジーンの中に邪悪なパワーを感じて追い出す。
そんなジーンを迎え入れたのはフェニックスフォースで滅亡した惑星の宇宙人(ジェシカ・チャステイン)とその仲間。彼女は原作でフェニックスが滅ぼした惑星の宇宙人だと思われる(あんなとこから拾ってくるとは‥)。まぁ当然、この宇宙人達はフェニックスフォースを我が物としようとしている。
そんな他者との衝突や宇宙人の口車に乗ったりを繰り返すことでジーンは、邪悪なエネルギーを内包するスーパーヴィラン、ダークフェニックスと化していく。
ところで僕は原作好きだから「ああ、あの冒頭で接触した太陽フレアはフェニックスフォースで、それがジーンの中に入って彼女のトラウマと絡まって悪堕ちしたんだな」と思ったが、フェニックスフォースの説明がないので他の人はすぐわかったのどうか疑問だ。まぁ「チャールズのコミュニケーション不足のせいでジーンがグレた」というのは観てればわかるのでいいか。

 

 

まぁ、そんなこんなでチャールズ率いる数人のX-MENマグニートー&ビースト率いる数人のミュータント、ジーン&宇宙人達の三つ巴が始まったりして色々して終わる。
フェニックスも、原作のような凄いパワーではなく悪堕ちした超能力者程度のパワーだった。宇宙人はというと単純に「めちゃくちゃ強い、パワーを欲してる宇宙人」という感じ。ジーンはというとチャールズとアストラル界で語り合ったりアニメなどでもよくある感じで愛の力で目を覚まして自己犠牲で敵を倒して皆を救う。まぁ正直そういった後半は道なりに沿って進んでるだけで、かなり退屈で眠くなった。
自己犠牲は原作の通りとも言えるが‥、原作は長い道のりの末にメインヒロインが自死してたわけで、本作の場合ほとんど本作で急にクローズアップされたジーンが一人でどんどん出てきて急に自死しても「物語でよくある流れだな」という感じがして素直に感動しにくいものがあった。
だけど「アポカリプス」みたいにつまらないわけでもなく、能力バトルもいつものように良いしアクション面は楽しかった。
ストームなどは19年間やってきた事をやってるだけだった(全くキャラクターが無く、白目を剥いて雷を出してるだけという意味)。このシリーズはチャールズ、マグニートー、ミスティーク、ウルヴァリン、ビースト、クイックシルバー、そして今回ジーンも加わった、これだけしかキャラがない。いや、ナイトクローラーも結構「子供の憧れ」としての自分を意識して戦うっていうキャラがあったか‥。
これで完全に終わりなので、前作「アポカリプス」でフルチンのまま雪の中に消えていったウルヴァリンとか、X-23やMr.シニスターの匂わせのその後は一切なし。
最初に言ったように一切の期待をしてなかったのもあり、またソフィー・ターナーを始めとするスターたちの演技が凄く良かったこともあって後半までは結構楽しめました。「無理やり歩かせられるチャールズ」の演技するマカヴォイも見事だったしね。でもラストバトルは、アクションは良かったけどかなり退屈でした(だって良い奴ミュータント達と、漠然とした悪い奴ってだけの宇宙人が闘ってるだけだからね)。
「ファースト・ジェネレーション」「フューチャー&パスト」「ローガン」などには及ばないが「X-MEN2」くらいの面白さはあった気がする。そして何度も言うようだがソフィー・ターナーの魅力が凄かったです。
まぁそんな感じでしたFOX版X-MENさんおつかれさまでした。
MCUX-MENは‥その話はまだ気が早いか。とりあえずサイクロップスとかストームにまともなキャラがあってウルヴァリンがチビのチョイ悪なのを期待します。
あっ!というか、まだ一応「ニューミュータンツ」が残ってたか。FOX版X-MENが苦手だった僕だけどニューミュータンツはホラー風なので珍しく期待してた。だけどもう終わってしまい仕切り直し前なので時期が悪かったですね。それと「デッドプール」は今後も継続するそうなので続きが観れそうですね。

 

 

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

「ファンタスティック・フォー (2015)」駄作と言う以前に、もはや未完成の映画を公開した感じ4️⃣ - gock221B

「デッドプール (2016)」一切リアクションしない中学生男子みたいなヴィラン以外は好き❌ - gock221B

「LOGAN / ローガン (2017)」この地から銃は消えた❌ - gock221B

「デッドプール2 (2018)」面白かったし、メタなギャグはギャグのためのギャグではなく本編を円滑に進めるための整地なのが良かった❌ - gock221B

『ニュー・ミュータント』(2020)/良いところもあるけど全体的に凄く平凡。FOXのMARVEL作品が終わったのはめでたい❌ - gock221B

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映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』公式サイト 2019年6月21日(金)全国ロードショー

Dark Phoenix (2019) - IMDb

www.youtube.com

X-MEN:ダークフェニックス・サーガ

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