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「ポーラー 狙われた暗殺者 (2019)」フルチンのマッツ・ミケルセン大暴れ!/Netflixオリジナル作品の微妙さについて🔫

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原題:Polar 監督:ヨナス・アカーランド 原作&脚本:ビクトル・サントス
配信局:Netflix 製作国 アメリカ/ドイツ 配信時間:118分

 

 

 

昨夜、配信されたてホヤホヤのやつ。これ楽しみにしてたので昨夜、速攻で観た。
Webコミックが原作らしい。Web連載した後ダークホース・コミックから出版されてるシリーズなのかな?経緯がよくわからん。
ダークホース・コミックは「ヘルボーイ」「シン・シティ」「300〈スリーハンドレッド〉」「マスク」、ドラマ「バフィー 〜恋する十字架〜」‥など他にもいっぱいあるけど数々の映像化された原作コミックを出版してるところ。
ダークホースコミックス - Wikipedia
目立たないが何気にMARVELやDCに次いで映像化された作品が多い。来月Netflixで配信されるアメコミ原作ドラマ「アンブレラ・アカデミー」もここの人気コミック。
Polar on-line comic
「Polar」のコミックを配信してる公式サイト見ると「シン・シティ」とか「キック・アス」のコミックを思わせるバイオレンスな感じのハードボイルド漫画っぽい。残酷だけど線が丸っこくて少し可愛らしいところもフランク・ミラーやジョン・ロミータJRの絵柄に似てる(実際、好きなんだろう)
監督は「SPUN」とか撮ったMV界の巨匠のスウェーデン人。
まぁまぁネタバレ有りで‥。気になったら読むのやめてネトフリ行って観ればいい

 

 


ブラック・カイザー〉の名で恐れられる暗殺者ダンカン・ヴィズラマッツ・ミケルセン)。
彼は裏稼業からの引退を目前に山奥に引っ越し、物静かな女性カミールヴァネッサ・ハジェンズ)と知り合い、穏やかな隠居生活を送っていた。
そんなある日、強欲なボス若手暗殺者集団をダンカンに差し向けてきた――

原作の主人公ダンカンは「シン・シティ」のハーディガンをパクったようなルックスの渋い短髪おじさんみたいだが、マッツ・ミケルセンが主演したからか美形の前髪長いキャラになった。
「引退した天才暗殺者が組織と揉めて一人で立ち向かう」というあらすじや予告編を観ると「マッツ・ミケルセンジョン・ウィック?」と誰もが思う。
恐らく製作者達もそれを見越しての予防線なのか、ダンカンは田舎に引っ越してきてジョン・ウィックに出てきた犬みたいなパグを飼うが、悪夢を見たダンカンが半分眠ったままワンちゃんを射殺してしまい翌日、埋めて、今度は金魚を飼い始める。
ジョン・ウィックに似てると思ったろうけど違うよ?」と言いたいギャグなのか?
本編に何の関係も無いので、きっとそういうサインだと思うけど、そんなブラックジョークで可愛い子犬を撃ち殺してしまうので、ちょっと一昔前のノリだな〜と微妙な気持ちになった。
そして作品全体は、やはり「シン・シティ」のような「コミックです!」と言いたげな描写が多い。何というかハードボイルド劇画みたいな感じ。そしてキャラが出てくると画面にバーンと名前が表示されたり、最近あまり見かけないチャカチャカ編集、「ディック・トレイシー」みたいに不自然に原色に着色された画面など、監督がMV出身にありがちな映像で、そういうの本来はそういうの好きじゃないんだけど、そういうチャカチャカした映像が「これはマンガですよ」というサインになっていて突飛な内容の本作を観易くする効果があって良い気がする。
映画でいうとマンガっぽいSEX&バイオレンスって感じで「シューテム・アップ」とかジェイソン・ステイサム「アドレナリン」シリーズとか好きな人が好きそう。
色合い的には、敵組織が出てる時はカラフルだが、主人公ダンカンとヒロインのカミールは服装も画面も色がない(きっと人間性が半分死んでたり辛い過去によって自分の中の時間が止まってるから色がないんだろう)。
前半は、子犬殺しやMVっぽいチャラい映像に反感を抱いてたが、普通に面白いので時間が経つに連れて好きになっていった。

 



引退直前のベテラン暗殺者〈ブラック・カイザー〉こと本名ダンカン・ヴィズラが所属する闇組織のケチなボス、通称〈クソチビり〉は予算削減のためベテランのギャングの定年を50歳に定め、退職の日の直前に暗殺して殺していた。年金を払わなくて済むからだが、こんな事してれば殺しに行く暗殺者も「俺も50になったら‥」と思うわけでこんな組織が長続きするわけはない。だがマンガなのでそこは気にしないとして、それを〈ブラック・カイザー〉ダンカンが迎え撃つ話。
てっきり暗殺者の「ポーラーさん」かと思ってたが違った。じゃあタイトルのポーラーって何? 翻訳したら「極地」と出た。場所のことか。
ダンカンは毎晩、暗殺現場のフラッシュバックに苦しんでおり、どこかに多額の寄付をしている。そして雪山に引っ越してきた。
そんな感じで寡黙だし高倉健みたいな不器用な苦悩キャラかな?と最初は思ってたが、町の人に勧められるもの全部買ったりやってたり、頻繁に女とSEXしてたりして意外とお茶目なところもあって掴みどころのないキャラクター。

 

 


ダンカンが住む山小屋の向かいの小屋に住む女性カミール。彼女は幼い頃バイト先の男に乱暴されて人間不信になり山奥で動物の写真を撮って暮らしている。髪型もボサボサなのでセルフカットしてるんだろう。演じてるのはヴァネッサ・ハジェンズ、一言で言うと本来は凄くイケイケな女優で、そんな女優がモサい格好をして私は地味子です、と演じているという同性に恨まれそうだが僕は好きなパターン(本当は瞳もデカくて何もしなくてもアヒル口みたいな形の口をしていて‥死ぬほど派手な可愛い顔をしてるののだが髪型や服装で無理やり地味に見せようとしてる様に無理があって摩擦を生んでめちゃくちゃ可愛く見える)。
ダンカンはご近所ということもありカミールと顔なじみになっていき、ダンカンはカミールに自分のことを「世界90カ国を飛び回る仕事をしていた」と語り、カミールは「じゃあ、この田舎の子供達に世界のことを教えて」と言う。ダンカンは「子供は苦手だ」というが次のカットでは小学校で子供達に何か教えている(前半このダンカンが断ってカット変わったらやってるというギャグが頻発される)。子供達にククリ刀での人の殺し方などをレクチャーする、といった唐突のギャグ展開に戸惑いつつも、2人は温かい交流をする。
そうこうしつつも、ダンカンは自分が狙われてる事を察知し先回りして暗殺者を殺す。
ここも敵を磔刑にして、撃たれる面積を減らすために腹ばいになって押し寄せるセキュリティを全員、冷静に射殺してめっちゃ面白い。
顔なじみらしい会計士はボスに「ブラック・カイザーにおとなしく年金払った方が身のためよ」と忠告するがボスは引かない。

 

 


ボスが差し向ける5人組の若手暗殺者集団、彼らはハニートラップ担当シンディがターゲットに絡んでフェラしようと屈んだのを合図に、スナイパーがターゲットの身体を撃ち抜き、近寄った2人がトドメを刺す、という万全の殺り方。
ダンカンに繋がる情報源を次々と殺しながら近づいてくる(このくだりも楽しい)。
そして何時ものようにシンディがダンカンに近づき、いつもはやらないらしいがダンカンがイケメンおじさんだったのでSEXする。
Netflixオリジナル作品は、多分ネトフリ側が「自由にやっていいけど、うちの独自性を出すためにベッドシーンを最低一箇所入れてくれ!」と頼んでるんだと思うがベッドシーンが一箇所は入っている。ドラマの場合、訴求率を生むためにか第1話にだけ一瞬ベッドシーンが入ってることが多い。だけど、如何にも「入れたよ、これでいい?」って感じの投げやりな濡れ場が入っていて第2話以降は永遠にSEXしない、というパターンが多い。だから「ネトフリが頼んでるんだろうなぁ」と思ったわけだが、本作の場合もうノリノリでベッドシーンが入っている。
多分このシンディ役のセクシーな若手女優を監督が気に入ってるのだろうが彼女のセクシーなシーンが異常に多い。
このシンディがダンカンをハメるためにハメているベッドシーンも、普通こういう場面は3秒くらい服着たままおざなり騎乗位した後すぐアクションシーンに移りがちだが本作の場合、二人共陰毛丸出しの全裸で色んな体位、色んな角度でFUCKしまくりだったので笑った。
「今やスターとなったマッツ氏がこんなに腰を女の尻に打ち付けるえげつないベッドシーンやるとは‥‥なるほど、マッツ氏はチンコが深く刺さるように片足を机に上げるのが好きなのか‥‥ほう、Tバック脱がさずズラし入れは良いですすよね‥‥というか今、俺が喋ってた間ずっとやっとる!‥まだやってるやん!長い長い」って感じで凄い長かった。
話は戻るがダンカン‥いやブラック・カイザーは暗殺に気づいており、フルチンのまんまシンディを殺害!

 

 


しかもこいつを見てくれ。今たまたま一時停止したら(何のために?)ブラックカイザーの股間に、子供の腕くらいあるデカいブラックカイザーの形にボカシが入ってて笑った。こんな一瞬のボカシにもネタを仕込んでたのか(ボカシの向こう側には洞窟の中で鎌首をもたげた大蛇のようなブラックカイザーが存在するのでしょうか?)
そして1kmくらい離れたスナイパーの背後にフルチンのままテレポートして殺害!(ちなみに90年代までのクリント・イーストウッドバットマンもテレポートが出来るがマッツ氏もテレポートができるようだ)
そして接近戦しようとした暗殺者(ボスの女)にもイヤモニみたいなので話しかけたり照明を撃ってビビらせながら、吐く息を熱源暗視スコープで捉えてフルチン狙撃!
ポーラー(極地。さっき覚えたばかりの単語)であるホームを活かした見事な返り討ち
若手暗殺者集団は一人ひとり名前入りで登場してたから、最後まで出てくるメインキャラなのかと思ったら、まさかフルチンのマッツ・ミケルセンに瞬殺されるとは‥。
基本的にブラック・カイザーは強すぎて相手が誰でも瞬殺してしまう。だがそんなダンカンも引退したジジイの暗殺者にはあっさりやられてしまう。
どうやら本作は年食ってて経験が多い奴ほど強い世界観のようだ。
それにしてもブラックカイザーめちゃくちゃ強い!(あっちの方も‥)
僕たちの背後にも、いつフルチンのマッツ・ミケルセンがテレポートしてくるかわからないので気を抜かないように注意して生活しないといけませんね。

 

 


‥というのが中盤までだが長くなったのでもうやめる。
その後カミールが狙われたり、捕まったダンカンが4日間拷問されて血まみれになったり、「オールドボーイ」っぽい通路でのアクションシーンとか凄いトラップ兵器とか色々あって飽きさせない。
コミックの映画化は好きだが、こういうマンガっぽい描写の映画は好きじゃなかったりするが本作は最後までやり切ってるし微妙に意表を突く展開とか(たとえば強そうな奴を瞬殺したり)も考えられてた。そんでバイオレンス描写とエロ描写をやる気満々でやってて、ここまでやられたら好感持てたし楽しかった。
別にエロとかグロそのものが見たいわけじゃないのよ、「こんな時代に逆行した‥やる気満々やるまんのエロ描写撮っても損しかないのに、これの場面ない方が現実世界では絶対モテるはずなのに、それでも入れてるから、よっぽどこのエロシーン入れたいんやな!という、製作者のわけのわからん情熱を讃えたい感じです。わかるか?言ってること
続編に続けたさそうな会話をした後、2人揃って真顔でこちらを見るという北野映画みたいなラストカットは「続きを作らせてくれるんだろ?」と言ってるかのようで可笑しかった。

 

 

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Netflixオリジナル作品はルックがカッコいいので配信されたらすぐ観て、駄作ではない代わりに面白くもないというパターンが多い。結構本数観てるがブログに殆ど感想書いてないもんね、つまんないし(かといって凄くクソなわけでもないので感想書いてもつまんなさそうで)。『自由に作っていいよ』と言われて自由に作ったら自主映画みたいなフンワリした白昼夢みたいな内容になってしまうのだろうか?制作会社にうるさく言われた方がメジャーな週刊漫画みたいに面白くなるのだろうか?
若手にSFとかホラー撮らせると何で「自由にやっていい」と言われたはずなのに皆、ブルーとピンクのネオンが光ってスモークが焚かれた80年代大好き美術になっちゃうんだろう。でもアカデミー作品賞にノミネートされた「ROMA」みたいなのもあるしネトフリは若手もいいけど、自由にやった方が良さそうな確固たる独自のビジョンを持った巨匠にももっと撮らせて欲しいと思った。具体的にはデヴィッド・リンチとかジョン・カーペンターとか‥(タランティーノはネトフリとか嫌いだろうからアカンだろう)。
とにかく本作は楽しかったので続編が来ても観ると思う。
そんな感じで「MVっぽい映像」「マンガっぽい展開」「SEX&バイオレンス」などが好きな人。
そして「マッツ・ミケルセンが眼帯、黒のタートルネックとコートを着て地味な女と仲良くするところ」「半裸のマッツ・ミケルセンが小太り変態ブ男に4日間拷問されるところ」「マッツ・ミケルセンがFUCKしまくったりフルチンで人殺すところ」「マッツ・ミケルセンが雪山にテレポートするところ(しかもフルチンで)」
‥そんな数々の場面が見たいマッツヲタのお姉さま方(おっと殿方も‥)そんな人達におすすめです。
あまりに全編マッツ・ミケルセン満載で、以前から好感は持っていたものの特別にファンという感じでは無かったが、後半くらいになると「マッツ・ミケルセンがんばれ~!」と思わず拳を握りしめて応援してしまいました。
ちなみに巧妙に影になってたりボカシがかかってたりするのでマッツ氏のチンコは保護されていて見ることができません。
だからマッツ氏のチンコを大事にしたい方は安心して下さい‥
╰⋃╯☜◟(՞ټ՞ )

 

 

そんな感じでした

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www.netflix.com

www.imdb.com

www.youtube.com
公式Webコミック Polar on-line comic

Polar Volume 1: Came from the Cold (Second Edition) (English Edition)

Polar Volume 1: Came from the Cold (Second Edition) (English Edition)

 
Polar: Came From the Cold

Polar: Came From the Cold

 

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