gock221B

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『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』(2016)/今回は疑似家族ロードームービー風アクション風味で楽しかった👨‍👩‍👧

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原題:Jack Reacher: Never Go Back 監督:エドワード・ズウィック
製作国:アメリカ 上映時間:118分

リー・チャイルドのベストセラー小説「ジャック・リーチャー」シリーズ18作目が原作
ちなみに前作「アウトロー(2012)」は、シリーズ9作目が原作らしい。
このブログに感想書いてないけど前作アウトロー(2012)」は「何か地味そうだな」と思って何年も経ってからレンタルDVDで観たけど傑作だった。めちゃくちゃ好きな感じの映画だった。
(地味な事以外は)割と文句のつけようがない系の良作だったと思うが、ネットの評判を検索したら何故か好きじゃない人が多い事が凄く不思議だった。
そんなに良かったにも関わらず本作はレンタルまでスルーしてた。やはり予告編とか見ると地味そうに見えたからだ(だが実際観るとやはり楽しかった)。
前作の監督はその後
ミッション・インポッシブル:ローグ・ネイション(2015)」の監督をした。
それで本作はまた別の監督になった。しかしトム・クルーズ映画は、監督は雇われみたいなもんで実質トム氏が監督みたいなものなので安心して観た。この監督は知らなかったがラストサムライ」の監督なので完全にトム氏の手の者。
今からでもいいから前作は「ジャック・リーチャー:アウトロー」に改名すべきだ
そうでないとライトユーザーが双方の作品の存在に気付かないかもしれないし、イーストウッドの「アウトロー(1976)」と全く同じタイトルでは「イーストウッドの『アウトロー』が‥」「トム氏の『アウトロー』が‥」と、映画ファンの会話がややこしくなってしまうからだ。何か知らんがそういう事が凄く気になる

Story
元陸軍内部調査部エリート軍人で、今は一匹狼の流れ者ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)。
ある日、かつての同僚スーザン・ターナー少佐(コビー・スマルダーズアベンジャーズのマリア・ヒル役の人)を訪ねたリーチャーだったが、彼女はスパイ容疑で逮捕されていた。
彼女は何かの陰謀に巻き込まれたと感じたリーチャーは、すぐさま拘禁されていたターナー少佐を脱出させ2人で逃亡する。
リーチャーは、執拗に迫る追手をかわしつつターナー少佐の汚名をそそぎ、
軍内部に蠢く陰謀の正体を明らかにすべく奔走するのだったが。。


ざっくり言うと、軍の偉い奴が悪い事してて、それがバレないように次々と消していた部下の一人、ターナー少佐がたまたまリーチャーの友人だったために、リーチャーとターナー少佐が協力して悪を叩くという話。
第一幕はリーチャーが、囚われたターナー少佐を伴って軍の基地から逃亡する。

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リーチャーは当然かなり強い。
ただ彼の強さとは、イーストウッドの様に魔法がかかっているような強さではない。
瞬間移動してるとしか思えないイーストウッドバットマンのような感じでない。
エクスペンダブルズ的な強さでもない。もう少し現代アクション的な強さだ。
といっても、とんでもない強さである事は間違いなく、敵と五部の状態で殴り合ったらリーチャーが絶対に勝つ。しかしそんな楽な場面はない。
まず、リーチャーとターナーは本編の殆どで銃を持っていない(それどころか二人は旅客機に乗るのも苦労してるし逃亡中、自由に銃を入手できない環境にいる)
リーチャーは殆どの場面、素手複数の銃を持った敵を相手にする。
そこでリーチャーが使う主な攻撃は、場所取り(敵が発砲できない人込みや、カメラや建物の間取りの死角を突いたり、敵の段取りを逆手に取った移動法など)素手で複数のガンマンに囲まれた時は小さな町工場内に誘い込んだ。あと、会話による駆け引き。
本作を観て思った「常に冷静なややつが最後に勝つ。」
地味だが、それが本作を面白くしている長所。
逆に言うとそれが面白いと思えない人は、永遠に乗れない地味な映画でしかない。

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ちなみにターナー少佐も、有能だし物理的にも強い事は強いのだが、女性である事を考慮してか、リーチャーの素手格闘と比べると、彼女は棒とかハンマーとかロープなどのその辺に落ちてる器具を駆使して闘う描写が多かった。
近年のトム・クルーズは、自分の映画に呼んだ女優を大スターの自分と同じくらい活躍させてフックアップしてくれる傾向があり、それは本作でも顕著。
それは物理的なアクションだけではなく、二人は信頼し合ってるがベッドインしたりはせず、お互いに異性として良い感じだなと思いつつ普通に協力しあっている。「マッドマックス 怒りのデスロード」や「パシフィック・リム」の対等な男女バディ関係を思わせる。
リーチャーが少佐を女性としていたわると、少佐はポッ‥と惚れたりはせず「女扱いしやがって!」とキレかける場面まである。
普段、映画を観まくってるというトム・クルーズは近年のポリコレ傾向にも敏感だった
彼女は強いだけでなく、美しくてスタイル良いし巨乳(軍シャツって一番胸が強調される服だね)
2人は殆どの敵は難なく倒せるのだが、敵が差し向けた殺し屋リーダーのハゲはかなり強い。
二人同時に殴りかかってもハゲの方が僅かに有利‥という程の強さだ。このハゲは任務や信条や怨恨や金のために襲ってくるのではなく単純に「強いリーチャーと決闘して倒したがってる敵」という最近あまり見かけない敵で、面白かった。

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中盤以降「リーチャーの娘かもしれない」という不良少女を保護して、三人での逃亡&迎撃という流れになる。
この「リーチャーの娘かもしれない不良少女」。
多分わざと意識させてると思うが、どうしても前作の不良少女を思い出してしまい、最後まで気が抜けない。ハラハラする。
このシリーズは、まだ2本目だけど何となくジョー・R・ランズデールの「ハップとレナード」シリーズみたいな世界観な予感がするので(具体的に言うと、ヒーローの娘だろうがヒロインだろうが死ぬ時は死ぬ世界)この少女はさすがに大丈夫かな‥?って雰囲気だが「ひょっとして死ぬかも‥」という心配が常時5%くらいは混じる。アルコールと一緒で5%も混じれば上等よ。わずかな緊張感が延々と持続する。
少女は、有能すぎてピンチにならない2人の代わりに、何回も要らん事してピンチを招き映画を面白くする。
そして、これもわざとそうしてるんだろうが三人での移動やモーテル潜伏などは、無口で頑固だが強いパパとイケてる感じの強いママと思春期の生意気少女‥って感じの疑似親子ロードムービーみたいに描かれていて、殺伐としていた前作とは違ってどこか暖かい空気が流れる。
少女は父がおらず家出してるから二人にめっちゃ懐く。だから尚更死んで欲しくない。
第三幕‥終盤は、事件とこの3人の旅が終わる。
最後のバトルはメキシコの死者の祭りっぽい祭りの人混みの中、路地、屋根の上などで闘いが繰り広げられて楽しかった。
「トム氏にそんなもの無い」と思っていた父性がトム氏に漂い始めたのも驚いたし。

「どちらか一本選べ!」と迫られたら僅差で前作「アウトロー」の方が好きかな。
でも本作も充分面白かったね。カッコよさは前作で、楽しさは本作かな。
個人的には「ミッション・インポッシブル」シリーズよりこっちの方が好き。
地味に今後も続いて欲しい。
‥とか思ってネットの評価を検索するとIMDbの評価が★3つしか無くて「えっ?」と思った。
本作はせめて最低★3.5~最高★4はあるだろー?と不思議に思った。
だが冷静に考えると、このシリーズよく考えると70年台の映画みたいに渋い‥悪くいえば古臭い雰囲気がある。
自分はそういうところが気に入ったが、MARVEL映画やワイルドスピードなどを楽しんでる若者からしたら「なんか地味でおっさん臭い」と思うのかもしれない、と思った。褒めてる自分にしても予告観て「観たら面白いんだろうが、何か地味だな‥」とか思って結局レンタルで済ませてるしね。
だから無茶しまくってるミッションインポみたいなフックがないのかもしれない。
あと、日本ではともかく近年のアメリカ本国では「トム・クルーズって頑張ってるけどおじさんねぇ‥小さいし」という風潮が強いと聞く。
かといってトム氏は渋さで売ってるわけでもないからオヤジ好きも寄ってこない。
昔は女性人気が高かったが、最近は30~40代の映画好き男性がトム・クルーズのメインファン層って感じする(個人的な印象)
だから「男ファンは現状維持だけど、女性ファンと若者ファンがあまり付かなかったのでは?」と分析した。
そう考えるとやはりトム氏は無理に渋くなろうとするよりも、ミッションインポシリーズみたいなジャッキー・チェン風ハチャメチャ路線の方が合ってるのかもしれない‥と考えた。

そんな感じでした

「コラテラル (2004)」今まで行動してこなかった善人タクシー運転手 vs.行動しまくるが心がない殺人トム・クルーズ - gock221B

「ミッション:インポッシブル(1996)」「M:I-2(2000)」「M:i:III(2006)」「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル(2011)」「ミッション:インポッシブル/ローグネイション(2015)」 - gock221B

「ナイト&デイ (2010)」トム・クルーズ映画だと思って観たらキャメロン・ディアス映画だった。覚醒してスイーツ超人と化すディアス氏 - gock221B

「ミッション:インポッシブル/フォールアウト (2018)」従来の楽しさに加えて女性キャラ交代の儀とライバルの存在が良かっシブル💣 - gock221B

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www.imdb.com

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ネバー・ゴー・バック(下) (講談社文庫)

ネバー・ゴー・バック(下) (講談社文庫)

 
ネバー・ゴー・バック(上) (講談社文庫)

ネバー・ゴー・バック(上) (講談社文庫)

 

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