gock221B

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『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)/子供達と日常パートは昔より良いが、ペニーワイズは昔の方が良い🤡

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原題:IT 監督&製作:アンディ・ムスキエティ 原作:スティーブン・キング「IT」
製作国:アメリカ 上映時間:135分 シリーズ:「IT」シリーズの前編🎈

 

 

 

監督はホラー映画「MAMA (2013)」を撮ったアルゼンチンの人。
正確な邦題をきちっと書く派の俺にとって地獄のようなクソ邦題。
「IT」を三回も連呼して引用符、句読点2種も駆使‥。
キャッチコピーをタイトルに入れ込みたかったのだろうか。
糞で喩えると「SHIT/シット “クソ”がもれたら、終わり。」みたいなもんだ。
「IT」でいいだろ。
何となく言葉の響きや引用符の使い方が「終わりのないのが『終わり』」というジョジョ5部のゴールドエクスペリエンス・レクイエムっぽい雰囲気だから、ジョジョ好きが付けた気がする。
だがクソ邦題のこれが大ヒットしてしまったので大正義になってしまった。我々には文句を言う権利がない。クソ邦題を付けたカスも今頃は社内で鼻高々だろう。我々の負けだ
昔の「IT/イット (1990)」は、アレは映画じゃなくてTV映画とかいうやつで、TV用に2夜連続で作った90分+90分の2本を無理やりくっつけたてソフト化したもの‥だったと思う。アレも好きです。
 これは原作「IT」の前半部分‥主人公達の子供時代のストーリーだけを映画化したもの。本来は「大人になった主人公たちが連絡を受けて子供時代を回想する‥」という流れで子供時代のストーリーに入る形式だったが本作はいきなり子供時代から始まる(だから現代の大人になった彼らのキャスティングが誰なのかはまだわからない)
ホラー映画で「人気が出たから続編制作」はよくあるけど、最初から続編に続くという形式で制作される前例はなかったため「本作がヒットしたら後編の続編制作にOKが出る」という形式になった(そのためか本作だけで企画が終わってもストーリーに納得行く形で終わっていた)
アメリカではここ数年、ピエロの扮装をして町の人達を驚かすというイタズラが流行っており、コルロフォビア(ピエロ恐怖症)の人が増えている。僕は「ピエロ怖い」がイマイチよくわからないのだがアメリカ人はめちゃくちゃピエロ怖がる人が多いらしい。僕が怖くないのはピエロってサーカスに行かない限り見ないし馴染みがないからかもしれない。アメリカではドラマ版「IT」のペニーワイズが怖すぎて道化恐怖症が激増したらしい。
そのせいか本作の予告編が発表された時は「怖い怖い!」と言われ「YOUTUBEで最も再生された映画の予告編」になった。
※追記:2017年11月末、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー (2018)」予告編がそれを抜いた
そんな感じで本作が大ヒットするのはわかりきっていた。予告編も面白そうだし
事実「エクソシスト」を抜いて全米ホラー映画史上最大ヒットして続編制作が決定した。エクソシストも当時は長蛇の列ができて大フィーバーしてらしいのでアレを抜くのは凄いわけです。ジェームズ・ワンもまだ抜いてなかったんだし。
続編の公開は2019年。次はどんなクソ邦題を付けるのだろう?
あまりハッキリと書いてないけど、読めばネタバレしてしまうと思います

 

 

 

🎈Story
1988年アメリカの田舎町デリー
子供ばかりが行方不明になる事件が続いていた。
ある日、内気な少年ビルの弟ジョージも、雨の日1人で遊んでいると道端の排水溝に現れたピエロの姿をした悪魔に腕を引きちぎられて引きずり込まれ、行方不明となる。
弟の失踪に責任を感じていたビルはある時、恐ろしい幻を見て恐怖する。
やがて、ビルと同じような恐怖の体験をした いじめられっ子たち6人と仲間になり「ルーザーズ・クラブ」を結成、いじめっ子をやっつけたり川で泳いだりして子供時代を謳歌する。
そして町の歴史を読んで発見した異変から「IT/ペニーワイズ🎈」の存在に気づく。
「大人たちは自分たちに無関心だし殺人ピエロの姿が見えないようなので当てにならない。俺たちだけで事件の真相に挑み町の邪悪ペニーワイズを斃すしかない――

 

 

 

そんなジュブナイル・ホラー。
現代に合わせて、1960年くらいが子供編の舞台だった原作やドラマ版よりも28年も大幅に時代が近年になっている。
ルーザーズがアラフォーになってる続編の大人編は多分‥2015年前後くらいか。
アイドルグループのニュー・キッズ・オン・ザ・ブロック(1984 - 1994)。カプコンアーケードゲームストリートファイター(1987)」。ホラー映画「エルム街の悪夢(1984)」などが作中に出てくる。
原作を読んだのは子供の時でハッキリ言って内容ほぼ忘れてるので、最近観たドラマ版と比較して感想を書くことにするので原作の情報は間違ってるかもしれません

 

 

 

👱🏻‍♂️👩🏻‍🦰👱🏻‍♂️🧑🏻 ルーザーズ・クラブ 👦🏽🧑🏻🧓🏻


👱🏻‍♂️ビル・デンブロウ ※上の画像の左から2番目
ルーザーズのリーダー格。勇気と統率力があり、皆を引っ張るルーザーズ・クラブのキャプテン・アメリカ。ベバリーに惹かれていく。
一人で遊ばせた弟のジョージが行方不明になった事に責任を感じている。

👩🏻‍🦰ベバリー・マーシュ ※上の画像の右から3番目
大胆で勇気がある女の子。発育もよく煙草も吸っていて男子を魅了する。弱者にも優しいのでルーザーズの皆に好かれる。男子達が皆尻込みしても彼女が率先して危険に挑むため「女子に負けるわけに行かない」と結果的にルーザーズをポジティブに動かす。ビルに惹かれていく。原作やドラマ版よりも過酷だがその分、ルーザーズで一番精神力が強いキャラになっている。
ビッチだという噂を流されて女子にいじめられている。
妻に逃げられた父親に性的虐待を受けていて(これはボンヤリ匂わすように描いている)、自分の性的魅力を落とすために髪を切って男子のような髪型になる。
ルーザーズの前でも平気で下着姿になって川に飛び込む。それは誘惑しているのではなく仲間になりたいからで、ルーザーズは皆、弱者の気持ちがわかるのでそんなベバリーを同志として暖かく迎える。
髪を切った洗面所から血が吹き出すなど、全体的に性的な恐れをモチーフとした幻を見る

👱🏻‍♂️ベン・ハンスコム ※上の画像の右から2番目
かなり太った転校生。優しくしてくれるベバリーの事が好きで愛の詩を贈る。
アイドルグループのニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックの隠れファン。
いじめっ子にナイフで斬りつけられたがビル達に助けられてルーザーズ入り。
引っ越してきたばかりで友達が居なかったため、図書室で町の歴史を調べていると「死者や行方不明者が他の町の6倍以上」というデリーの異常性に気づく。図書館でイースターエッグ爆発事件で死んだ首なし少年の幽霊に遭遇する。

🧑🏻エディ・カスプブラク ※上の画像の左端
過保護の母を持つ潔癖症の小柄な少年。
喘息持ちで決められた時刻に薬を服用していたが、それは息子をスポイルして何も出来ない子にしたい歪んだ母親が仕組んだ何の効能もない薬だった(喘息は只の精神的なものだった)
廃屋の前で顔面が酷く崩れたハンセン病患者の幻覚に追い回される幻を見る

👦🏽マイク・ハンロン ※上の画像の左から3番目
黒人の少年。屠畜業をしている祖父に「家畜になりたくなければ殺す側になれ」と言われて家畜の頭に家畜銃でスパイクを打ち込んで殺す仕事をさせられている。
レイシストのいじめっ子にボコボコにされているところをベバリーを始めとするルーザーズに助けられて仲間入りする。
幼い時に火事に遭い扉の向こうで両親たちが焼け死ぬところを目撃した。
見る恐怖の幻は当然、扉の向こうで焼け死ぬ人達の幻覚。

🧑🏻スタンリー・ユリス ※上の画像の右または左から4番目
教会のラビの息子、おしゃれな髪型のユダヤ人少年。
教会に飾ってある「何でわざわざこんな怖い絵を飾るんだ?」と訊きたくなるほど怖い女の絵画を恐れており、その女性が襲ってくる幻を見る(この映画で一番怖い)

🧓🏻リッチー・トージア ※上の画像の右端
ADHD(注意欠陥・多動性障害)っぽい常に喋りまくっている眼鏡の少年。
空気が読めず一言多い。シンプルにピエロが怖い。襲われる幻も勿論ピエロ。
今のところ子供達の中で一番キャラが薄い。しかし演じる子役は「ストレンジャー・シングス」で有名になった子で存在感めっちゃある。この子は最近、前の事務所のスタッフに性的虐待を受けたという事が報じられて「現実でもペニーワイズに遭ったのか」と怒りを覚えました。

 

 

 

🎈🎈🤡🎈🎈ルーザーズ・クラブの敵🎈🎈👦🎈🎈

🤡ペニーワイズ / IT
ピエロの姿をした悪魔。超常的存在。
普段は冬眠しているが27年周期で活動再開し一年間、事故に見せかけて子供を殺しまくる。
彼に殺された子供は彼の棲家で「ぷかぷかと浮かぶ」
神出鬼没で子供が恐れているものの姿になり、恐怖を感じた子供を殺す。
まるで最強のように思えるが、ペニーワイズが殺せるのは恐怖を感じた者だけなので、たとえ相手が子供だろうと自分に恐怖を感じてなければ殺害できない。
恐怖関係なく物理的に殺すことはできない(それがしたい場合は卑しい魂を持った人間を使役する)
現実世界の、自分より弱い者しか扱えない卑怯な犯罪者をキャラクター化した存在か
※彼の棲家を見るにつけ、一定数以上の子供を殺したらペニーワイズが世界に放たれるかのように見えた

👦ヘンリー・バウワーズ
いじめっ子。警官の父のDVに怯えており、その鬱憤をルーザーズにぶつけている。
レイシスト、女性蔑視、動物虐待など卑しい要素の一人アベンジャーズ状態で活躍する。ルーザーズに起きた不幸の原因にもなっていた。
その加虐性をペニーワイズに目をつけられたのか使役される事になる。
それ以前からベンの腹をナイフで切りつけたりと「いじめっ子」と呼ぶレベルを大きく超えていてペニーワイズにスカウトされる前からかなりヤバい子供。
いじめっ子仲間の取り巻きの一人は早い段階でペニーワイズに殺される。残りの奴もヘンリーから離れていく。
 

 


本作だが、まず子供達の青春描写がめちゃくちゃ良かった。
ホラー映画というよりも、どちらかといえば「スタンド・バイ・ミー」的な、現実の穢れを見つつそれでも世界に羽ばたいていく系ジュブナイル映画。それをホラーで味付けした感じ(まあITは元々そういう話だけど)
「IT」はストーリー知ってるし、上映時間も2時間以上あるので退屈するかなと思ったけどそんな事はなく全編楽しかった。
皆で下着だけになって川に飛び込んだり、いじめっ子軍団を石投げ合戦でやっつけたりする場面の爽快さ。初恋描写の爽やかさとかも素晴らしかった。
原作やドラマ版から改変してるところも大小合わせて多いが、どれもドラマが盛り上がるためにしてる感じなので、それで良いと思えた。
特に大きく違ってたのは
「ビルとベバリーが両思いになる(ベンとビバリーの恋愛要素もちゃんと残してあるが後編で告白するところをさっさと済ませてしまったので後編どうなるかわからなくなった)」「べバリーの父といじめっ子が更にヤバい奴に」「マイクはまた別の過酷な過去や現状が設定された?」「スタンリーがペニーワイズとのラストバトルでITの中に見た悪の光を見た事が後々影響をもたらすのだが、その場面がなくなったので後編でどうなるのかわからなくなった」とかがある。きっと他にもあるんだろう
これらはどれも後編(大人編)で生きてくる改変なんだと思う。
あと「子供達を悩ませているもの=ITが見せてくる幻」それらの要素が後々、ルーザーズ達自身がそれを乗り越えることによって彼らを成長させたり、勝利に導く要素として反転する、そんな展開が多くて「人生の良くないと思われた要素も逆転可能となる」と思わせて良かった。
それにしてもペニーワイズや心霊現象はあまり怖くなかったんですが、ルーザーズを取り巻く過酷な状況が原作やドラマ版よりも凄く過酷になってました。
いじめっ子や毒親たちも大幅にパワーアップしている。
それがあるので「現実が凄く大変だから似た仲間を得たら、悪魔を倒そうとするかもな‥」という説得力が増しました。
そして「団結して凄い経験をしたのに疎遠になっちゃうの?」と思っていたが、本作のラスト付近を見てると「凄い経験をしたからこそ疎遠になったのかもな」と思えた。そういう気持ちもわかる。
またアメリカ映画の大作にしては珍しく、子供が惨たらしく死ぬシーンが多い。映画会社は子供が死んだりダメージを受けるシーンを避けたがるので、そういう子供の痛みをこちらに与えるシーンを入れるにはある程度戦わなくてはいけないので、そういうシーンが入ってると最近「誠実で真剣だな」と思うようになった。
あとあまり怖くなかった心霊現象だが「火事の幻覚」「イースターエッグ爆発事件の資料写真をめくっていくと木の上に少年の生首が」「その少年の首なし幽霊が現れるカメラワーク」「怖い絵画から出てきた顔が歪んだ女」などは凄くカッコよくて怖かった。特に怖い顔の女は監督の前作「MAMA」にも似てて、この幻覚がペニーワイズの100倍怖かった。観てて思わず「ぅお」と言ってしまった。
子供達はビバリー役の女の子が凄く魅力的だった。おしゃべり眼鏡と太ったベンも好きだな

 

 

 

ドラマ版のペニーワイズに比べると今回のはポップすぎて全然怖くなくなった。
キャラデザインや遅い方もカートゥーンっぽく、怖いというよりカッコいいタイプ。
ドラマ版のティム・カリー演じるペニーワイズは、ただ立ってるだけでめちゃくちゃ怖かったせいでコルロフォビア(道化恐怖症)という新しい恐怖症をアメリカに生んだほど怖かった(その影響力を考慮すれば本物の悪魔に近い)。
こんな奴が夜の廊下で通せんぼしてたら君はどうする?俺ならそっとドアを閉じて強い酒を飲むね。
本作のペニーワイズは若いイケメン俳優がメイクして演じている。
顔を左右に振りたくりながら変な走り方して子供を脅かしたり頻繁に身体を変形させる‥というカートゥーンのキャラクター的な脅かし方だった。悪く言えば子供だまし
アメリカ人は「ピエロがガチで怖い!」という人が多いらしいので今回のペニーワイズで充分死ぬほど怖かったらしい。正直ピエロに恐怖を感じてない僕はあまり怖くなかった。前の方が本物のガイキチみたいで怖かった。
とはいえ家に帰ってこいつがいたらさすがに怖いが‥(そもそも勝手に家にいたら、たとえ美少女だろうが赤ちゃんだろうが何でも怖いけど)
だけどそれでも別に悪いことではないと思う。
平時が怖くないおかげで「子供達が怖いと思ってるものに姿を変える」という能力が上手く生きている。
実際に彼が変身する「絵画の女」「イースターエッグ事件の被害者」とかの幻覚はペニーワイズより怖かったし。
その点ドラマ版ペニーワイズは普通にしてるだけで怖いので、彼が変身したりしても「そのままでめっちゃ怖いのにわざわざ怖くないものに変身して、アホだな」と思っていた。だから物語的には今回の方が良いとも言える。
だが今回のペニーワイズも怖い場面はあった。
冒頭ジョージを排水口に引きずり込んで殺す直前ハハハハ!と笑ってジョージも釣られてハハハ‥と笑った後、真顔で5秒くらい静止する。
そのシーンは狂人っぽくてとても怖かった。

 

 

 

後編のルーザーズは皆アラフォーで出てくるのでどんな俳優が演じるのか色々想像できて楽しい。
何と言っても結末は一緒だろうけど、原作よりも色々なところが変わっていそうで、その違いが面白そうだと思った。
今わかった情報によると本作で過酷だった黒人マイクは唯一町に残ってITを監視するが大人になっても過酷なままらしい事だけがわかった。
前編はジュブナイルものなので怖さ控えめだったが後編は大人なので怖くして欲しい。

 

 

 

そんな感じでした🎈

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その他スティーヴン・キング原作映画
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🎈🎈🤡🎈🎈👱🏻‍♂️👩🏻‍🦰👱🏻‍♂️🧑🏻👦🏽🧑🏻🧓🏻🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈🎈

It (2017) - IMDb

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