gock221B

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『ドラゴンボール超 ブロリー』(2018)/優しいブロリーも意外と良いもんだった。新作と従来のドラゴボとのクロスオーバー作品っぽい🐉


原作&脚本&キャラクターデザイン:鳥山明 監督:長峯達也 製作国:日本 上映時間:100分 英題:Dragon Ball Super: BROLY シリーズ:ドラゴンボール超の映画、ドラゴンボールの映画20作目

 

 

 

🟠鳥山明は世代なので当然『Dr.スランプ』『ドラゴンボール』その他おじさんや変な生き物やギャルが車乗って移動する短編とか大体好きです、むしろ嫌いな人は少ないだろう……だが、ことアニメとなるとオリジナルの気持ち悪いノリ(悟空が口いっぱいにごちそうを頬張ったり亀仙人がワープしながら「いぇーいピース!ピース!」とはしゃぐ)が加わるし口の横に謎の気持ち悪い線が加わったりするのでアニメ版は良いものと悪いものがあります。というか原作の悟空は割とドライでクールで賢いキャラなんだがアニメの悟空は野沢雅子の演技に引っ張られて原作とは微妙に違うキャラになってますよね?ルパン三世ほどじゃないけど似た方向性の離れ方。

🟠鳥山明がやる気を出して制作に乗り出した『ドラゴンボールZ 神と神』(2013)から、ブウ戦からウーブが出る最終回までの間を埋める?新シリーズ「超(スーパー)」が始まった。『ドラゴンボールZ 神と神』は、鳥山制作だしで観たら面白かったです。特にビルスというラストまで倒せないままの悟空より強い敵が出て「常にリアタイ最強だった悟空より天井は遥かに高い」と提示したのが新鮮で気に入りました。超サイヤ人ゴッドという新形態を出したのにガス欠して何だかんだで一番良いけど数段落ちる超サイヤ人になって戦って破れる……という展開も凄く瑞々しくてよかった。
でも『ドラゴンボールZ 神と神』で「もうこれが総括でいいじゃん」と思ってしまったので、その後の『ドラゴンボールZ 復活の「F」』(2015)、『ドラゴンボール超』(2015-2018)は観てない。でも友達の感想とかネット記事とかで何となく起きてる出来事は知ってる感じ。
今公開してる『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』(2022)がピッコロを前面に出した作品だと聞いて興味が湧いたのでとりあえず超ブロリーでも観ることにした。

🟠ブロリーは『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』(1993)で出た。『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』という作品自体も、この作品オリジナルの他人にパワーを付与する謎のパワーアップ、原作では良いキャラなのにアニメ版では共感性羞恥を呼び起こす嫌なはしゃぎ方する亀仙人シロッコの声で意味もなく異常に邪悪なブロリーのピュアイーヴィルなキャラ、やる気をなくしすぎてしまうベジータ……など、劇中で起きる珍シーン迷シーンの数々が組み合わさった結果、おもしろい映画になった。だが優れた作品を作ろうとして狙い通りに面白い作品が完成したわけではなく「『ドラゴンボール』という巨大IPのオリジナル作品を、集英社東映に挟まれて必死こいて仕事した結果「偶然」おもろい作品になった、というのが誰から見ても明らかなのが面白いところ(プールに時計の部品を投げ入れたら水流だけで偶然、時計が組み合わさったようなものだ)。「おもしろい映画」といったが、それにはある程度ドラゴボやヘンテコな映画へのリテラシーが必要なので誰が見てもおもろい作品というわけでもなかった。とてもじゃないけど「他人におすすめするアニメ映画」を訊かれて答えるような作品ではなかった。もし仮に他人にオススメしたくても、いい歳こいた大人が『ドラゴンボールZ 燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦』というタイトルを発声するのも厳しいものがある。

 

 

 

 

 

 

Story
数10年前
、戦闘民族サイヤ人が棲む惑星ベジータベジータ王は、部下パラガスの息子ブロリーが息子であるベジータ王子の将来の驚異となる事を恐れて過酷な環境の小惑星バンパに放逐、パラガスも後を追う。
その5年後サイヤ人を支配していたフリーザは、サイヤ人の中から伝説の超(スーパー)サイヤ人が生まれて自身の障害になる不安を払拭すべく惑星ベジータを消滅させる。バーダックとネギの夫婦は息子カカロットを辺境の無価値な惑星”地球”へと飛ばした。ベジータは別の惑星に居たため破局を免れた。ブロリーは過酷な小惑星バンパで優れた資質を開花させ成長し、パラガスはベジータ王への恨みを持ち続けた。

現在、”孫悟空”と名付けられたカカロットは数多くの強敵との闘いで強力に成長していた。フリーザ配下のチライレモはバンパでブロリーとパラガスを発見、恵まれない環境で育ったブロリーに情を寄せる。
フリーザの企みでブロリーは悟空とベジータにぶつけられる事になった――

🟠ストーリーはTVアニメ『ドラゴンボール超』(2015-2018)の後らしい。
前半、悟空がいた四人家族、フリーザ一味、惑星ベジータブロリーと父パラガス……などサイヤ人周辺総出演によるサイヤ人サーガ、悟空のオリジン、ブロリーのオリジンが30分くらいかけてたっぷり描かれるので圧巻。
だが、この悟空のオリジンが今はじめて発表されてたら「スーパーマンのオリジンをパクリすぎてるやろ!」と叩かれたりしそうだ。『ドラゴンボール』といえば『AKIRA』を始め影響を受けたものをそのまんまデザインに出したりするが何故かあまり指摘されない。ドラゴボの方が売れてるせいなのかドラゴボ自体が唯一無二のエネルギーを発散してるので些細な事を気にする気持ちを無くさせるせいなのか、又はその両方なのか……同様に荒木の『ジョジョの奇妙な冒険』も尋常じゃないくらいパクってるけど叩かれないのはオリジナリティありすぎるからなんだろうな。読んでてわかるもんね?「あ、これ荒木本人も描いてるうちに自分がパクったこと忘れて自分のものにしてんな」みたいな。最近、僕が大好きな『呪術廻戦』もパクリだと言われて作者が気に病んだりしてるが鳥山とか荒木のパクリに比べたら可愛いものなんだから一切気にせず漫画を描いて欲しい。
この「フリーザサイヤ人ベジータの説明」「悟空とブロリーのオリジン」などを序盤に語っていることに限らず「何でも願いを叶えるが戦闘には役に立たない舞台転換装置ドラゴンボール」「戦闘キャラの中間で物語を円滑に勧める中心人物ブルマとピッコロ」など、本作を初めて観てもシリーズに入っていける要素が多いのも好印象。

🟠ドラゴンボールを集める理由、50歳前後だと思われるブルマは「5歳若返りたい」と考えている。そんなブルマの口元がオーバーラップしてフリーザになり「(背が低いので)5cmほど背を伸ばしたい」という各々控えめな願いを秘めていることがわかる。ブルマが20代とかに一気に若返らない理由は「一気に若返ったら整形だと思われる」と言い、フリーザもまた「急に背が高くなったら変だから少しづつ伸ばして『成長中なんだな』と思われたい」と、両者ともに妙にリアルな願いと理由を言う。
壮大な設定や強大なパワーを扱っていながら、この異常に小市民感覚のディティールを聞いて「あぁ~すごい鳥山っぽい~!」とかなり染み入りました。アニメのドラゴンボール映画の「戦闘前の平和な時間」は、亀仙人クリリンが「誰もこんなの観たくない」といった感じの「この時間はやく終わって欲しい」としか思えない嫌なハシャギ方していた事が多かったので、今回のブルマとフリーザが個別にドラゴボ探ししてる前半は地味に良かった。前半ブロリーの事は後でまとめて。

🟠絵柄は(現在の)鳥山明のタッチがほぼほぼ再現されていて凄い。要所要所でキャラが描かれた線がザッと描かれた墨っぽく描かれたりしてて良いです。今公開してる『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』(2022)はオールCGになったので本作が一番綺麗なドラゴンボールかも。
アニメ版ドラゴボ特有の「叫んでる口の左右の上下の四箇所にほうれい線とも違う謎の線」があるのだけは気に入らないがそれ以外は可愛くて良いです。それにしても、この謎の線は何なんだろう?アニメで表情を付ける上であったほうが良い謎の線なのかな?
「現在のPCで描くようになった鳥山明の絵」は、現在のネットで「劣化した」「昔の方がよかった」などと言われがちだが当然いまも上手いままだ。本来マッチョだったキャラがちょっと痩せすぎな気はするがそれ以外は別にいい。

🟠鳥山の絵は昔より丸っこくなってるので「ブロリーに優しいギャル」ことチライとか悟空の母ちゃんギネとかがめちゃくちゃ可愛い。ギネの声は悟空の妻チチと同じ声優さんなのは合ってるし別にいいのだが「悟空がファックしてるチチと、悟空の母ちゃんが同じ声でいいのか……?」という若干の居心地悪さを感じる。当時『新世紀エヴァンゲリオン』を観てた時、自然とシンジ君に感情移入して観てたが前半でシンジが気になってた綾波を、可愛いので観てるこっちも当然好きになってたが「綾波がシンジの母のクローン」だとわかると途端に気持ち悪くなった事を思い出した(別に自分とシンジはイコールではないのだがシンジくんにシンクロして観てたからね……)。

 

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🟠ブロリー
前半はブロリーカカロット(悟空)とベジータサイヤ人フリーザなどを一気に見せるサイヤ人サーガだったが残りはブロリーvs.全員の闘いが描かれる。
その前にブロリーの人生、その才能を恐れたベジータ王によって過酷な小惑星に放逐され、モンスターとの闘いでモンスターと友情が芽生えるが父パラガスに怒られる。また怒りによって抑制が効かなくなる事があるためパラガスに『西遊記』の孫悟空よろしく電気ショックを与える輪っかを首に付けられる(惑星を吹き飛ばすほどの攻撃を喰らっても平気なブロリーが何故、小規模な電撃が効くのかは疑問だがそういうところは積極的に見ないようにしていこう)。前半、放逐されたブロリーを必死こいて探すパラガスだったが、それは愛情からではなく、ブロリーは自身の出世に絶対に必要な兵器だからだった。そこでチライとレモとの触れ合いの中でブロリーが本来持ってた優しい気持ちが温かくなるがパラガスへの恨みは最後まで持たないままだった。
で、ブロリーフリーザの企みで悟空とベジータ、ついでに通り道にいたフリーザをボコボコにする。
戦闘は過去最高と言われてて確かにブロリーベジータをふっ飛ばして自身も飛んで追いかけて氷山に突っ込ませたり空中から無数の気弾を撃ったり……と、確かに綺麗な絵でスピード感あるのだが、ちょっとオーラや気弾などのエフェクトが多すぎるのと飛行が多すぎて少しわかりにくい気がしなくもない。だが動きや光るオーラの数々でパチスロをしてるかのようなソシャゲのガチャを引きまくってるかのような射幸心を刺激される何かはあったかもしれない。それと声優が悪い訳ではないが「野沢雅子とかブロリーの声してるシロッコの人は、お年寄りなのにこんなに絶叫ばかりしてて大丈夫か……」と少し心配になった。ベジータの人の声も老けてたがベジータ本人がアラフォーなので合ってるからOK。
本作の、戦闘の一区切りとなるキメの瞬間は敵の身体にエネルギーを発生させる念動力みたいな攻撃や自身のバリアみたいになったオーラを何段階か拡大させて攻撃する超能力っぽい攻撃が多かったのだが、個人的にはもうちょいキメの部分はもう少し腹パンやお馴染みの技など、わかりやすい肉弾攻撃にして欲しかった。どっちかというと古い話だが昔のTVアニメ版の異常に画が綺麗で動きも良かった「ベジータ vs.ギニュー特戦隊リクーム」の回の方が好きかな。
素の状態でも強いブロリー→大猿化パワーを素の状態で発揮するブロリー→パラガスの死でキレて昔の映画版の邪悪なブロリーを思わせる「伝説の超サイヤ人」化するブロリー。最終的にブロリーは戦闘員キャラの中では最強になる。一作の中で、一人のキャラであるブロリーを通してドラゴンボールの特徴の一つでもあるインフレバトルも表現している。
また前半に書いてたように過去のブロリーは色んな偶然が合わさって奇跡的な魅力を持つ敵として誕生した。だが魅力的なキャラになったのは偶然だった、だから滅んだ……。
本作の超ブロリーは、昔のブロリーの魅力とは正反対の「本当は闘いが嫌いで優しいけど死ぬほど優しいサイヤ人」というキャラとして作った。その話を聞いた時「ブロリーはめちゃくちゃなキャラだからいいんだろ」と批判的な気持ちを持ったが実際に観てみると鳥山版の「本当は優しいブロリー」もこれはこれでいいなと思った。それに偶然が重なって良キャラになった昔のブロリーを意図的に再現するのは難しいだろう、鳥山にああいうメンタリティなさそうだし。だから鳥山流の優しいブロリーにしたんだろう。これはこれで良いと思った。
だからこそ作中で最強になった「伝説の超サイヤ人ブロリー。彼を倒すのは悟空とベジータフュージョンで合体したゴジータ……ではなく、ブロリーに同情したチライだった。七個のドラゴンボールで呼び出した神龍(シェンロン)に「ブロリーを元いた惑星に帰せ」と唱えて闘いを集結させる。キャラクター達が強くなりすぎて神龍が敵を倒すことは出来ない、だけど漫画の連載開始からタイトルにもなってるドラゴンボールデウス・エクス・マキナ(こんがらがった状況を解決に導く要素)として使って平和的解決させる結末は凄くよかった。
話を見てもらえばわかるが本作は完全にブロリーが主人公。ブロリーのオリジン、ブロリーの半生、外界に出て他人と触れ合うブロリー毒親パラガスの死、怒りで最強の暴力装置になってしまうブロリー、触れ合ったギャルの優しさで一件落着……と事態が拡大したのに驚くほど平和的かつ未来も期待できる優しい解決した。各キャラの概要の異常な神話っぽさも堪能したし。だから実際観てみると優しいブロリーも良いなと思った。むしろかなり好き。だが僕は鳥山明本人の事が比較的ずっと好きっだからであって、鳥山明自体はどうでもよく「90年代の殺伐した旧ブロリーやドラゴボが至高!」って人には合わないかもしれない。僕はどっちも好き。
どことなく「超ブロリーが主人公の新しいアニメ」と「従来の悟空が主人公のドラゴンボール」とがクロスオーバーしたかのような作品。
悟空は狂言回しのような役回りなのだが最後に「カカロット」を自称して冒頭のサイヤ人サーガとの円環も出来たし、良作だと思った。
ドラゴンボール超 ブロリー』というタイトルも凄い、「ドラゴンボール超」これはメインタイトルだが続く「ブロリー」これはサブタイトル。こんなタイトルある?「ブロリーの逆襲」とか付けるだろ。このざっくりしすぎたところも魅力だろう。新作『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』も凄い、「スーパーヒーロー」て……。そう思うと前作の『ドラゴンボールZ 復活の「F」』これはアカン。フリーザのことを「F」とか呼ぶ感じが何かドラゴンボールっぽくない。そう思わないか?

 

 

 

 

 

 

そんな感じでもう帰ろう、一人用のポッドで……

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