gock221B

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『幽☆遊☆白書』(2023) 全5話/意外と良かった。特にヒロインの螢子が裸締めで敵を絞め落とすシーンが一番面白かった。あと冨樫のクサみを脱臭しないでほしかった👻


原作:冨樫義博 の漫画『幽☆遊☆白書』 (1990-1994) 監督:月川翔 脚本:三嶋龍朗 エグゼクティブ・ プロデューサー:坂本和隆(Netflix) プロデュース:森井輝 製作&企画の動画サービス:Netflix 製作国:日本 配信時間:各話約55分、全5話 英題:Yu Yu Hakusyo

 

 

HUNTER×HUNTER』『レベルE』など少年ジャンプの人気作を多数持つ腰痛の漫画家・冨樫義博がブレイクした漫画『幽☆遊☆白書』(1990-1994) 全19巻が、Netflixで実写ドラマ化されたもの。
連載時の僕は高校一年生~20歳という直撃世代だったので思い入れあります。『HUNTER×HUNTER』『レベルE』の方が人気や完成度高いと思うが僕は高校~20歳前後の頃に連載されてたのもあるが『幽☆遊☆白書』の方が好き ですね。あとハンターとレベルEに好きなキャラ居ないが幽白は桑原とか海藤とか好きなキャラが多い。
以前ふと思い立って全巻読んで感想書いたら普段の500倍くらいアクセスがあって「これじゃ映画の感想ブログやるモチベなくなる!」と危機感を覚えて漫画の感想は書かないことにした。

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『幽☆遊☆白書』は同時期に『ドラゴンボール』『SLAM DUNK』『ジョジョの奇妙な冒険』などが連載されているジャンプ黄金期に大人気だった。
「ヤンキーとオタクの融合」という冨樫特有のバランス感覚で描かれてて(ジョジョ四部もそんなとこあるね)、また「厨二病の元祖」みたいなところもあり、その内容は、あの頃のジャンプのインフレバトル漫画……インフレバトル漫画というのは主人公が修行して今まで苦戦してた敵Aより強くなりAを瞬殺するが次に出てきたBに瞬殺されて……と、味方と敵が宇宙の膨張の様にどんどん強くなっていく漫画……そんなインフレバトル漫画を代表するのが『ドラゴンボール』そして『幽☆遊☆白書』。どちらが優れてるかと言うと良いところ悪いところなど全く違う2作なので甲乙つけがたいが「インフレの見事さ」「ジャンプ漫画への自己言及」というところに着目したら『幽☆遊☆白書』の方が勝ってたかもしれない。
ドラゴンボール』っぽい正攻法でインフレしていく「暗黒武術会編(戸愚呂兄弟編)」から、次の「仙水編」では単純なパワーだけでは勝てない……まるでジョジョ四部のような能力相性バトルになり章ボスの仙水&樹は「お前らいつまでもやってろ」と、まるで少年ジャンプのインフレバトル漫画や作者や編集部や読者に吐き捨てるかのように言い残して去って問題提起をして、連載に疲れ果てた冨樫は最後の「魔界編」ではインフレ変動をわざと激しくさせて魔界トーナメントをぽっと出のモブみたいな見た目の太ったおじさんが優勝する……という形でインフレバトルを集結させ、登場人物たちは爽やかに現実に帰って行き終わった。
原作漫画の話しようとしたら長くなるのでやめよう。大体そんな内容。
自分も高校~20歳前後という多感な時期にそんなのを読んだので特別な想いがある。

企画した坂本和隆氏という人はNetflix『浅草キッド』(2021)を始めとしてNetflixの話題作を多く作ってきた人みたい。
監督の月川氏は、監督作まったく観てなくて知らないけど、東京芸大北野武黒沢清の授業を受けた人らしい。
まぁ前置きはそのくらいにして、アンバランスなKissをかわして愛に近づいていこうと思いますわ。

ネタバレあり。

 

 

 

 

Story
ある日、不良の浦飯幽助(演:北村匠海)は交通事故から幼児を助けて命を落としてしまう。
幽助は霊界から〈霊界探偵〉という役目を与えられて蘇り、人間界で妖怪が関わる事件の解決に挑むことになる――

世界の仕組みと第1話と幽助と桑原と蛍子とぼたん
まず、この世界だが、まず〈人間界〉、〈霊界〉、〈魔界〉の3つがある。
人間界〉は現世、我々が住むこの世界。
そして〈霊界〉。死んだ人間が行き天国に行ったり地獄に行ったりする中継地点のような場所。そこを仕切ってるのが閻魔大王の息子コエンマ(演:町田啓太)。その部下である霊界案内人ぼたん(演:古川琴音)、彼女は死んだ人間に今後のことを教えてくれる存在。彼女が交通事故で死んだ幽助に会いに来て物語が始まる。このコエンマとぼたんの二人はレギュラーキャラだがどっちかというと「喋る舞台装置」といった感じでコエンマとぼたんのドラマは特にない。
そして〈魔界〉。ここは本作の敵や味方となる〈妖怪〉が住んでいる世界。〈魔界〉そのものは劇中には出てこない。
霊界の予定になかった死を遂げてしまった不良の幽助は、霊界探偵として妖怪が起こす事件を解決する〈霊界探偵〉に任命される。
このドラマ全5話は、第1話が死んだ幽助が前述の流れで蘇り、ぼたんと共に霊界探偵の初事件を解決する話。第2話+第3話が原作で言うと「霊界探偵編」(原作の第51話まで)、第4話+第5話(最終話)が「暗黒武術会編」……残念ながら暗黒武術会は行われなかったから「戸愚呂兄弟編」と言った方がいいか(原作の第52話から第112話まで)。

第1話に話が戻るが、年末に配信された本作を特に観てなかったんだけどラジオで「幽助が最初にトラックに轢かれて死ぬシーンが凄い!」という話題で興味が出て一気に観た。
交通事故のシーン。妖怪に取り憑かれたトラックが町を暴走する。咄嗟に子供を助けた幽助がガーンとトラックに激突!そのままトラックに引きずられながらボロ雑巾のように転がりながらトラックが幽助の上を通過していくと即死した幽助の遺体が……というもので本当に確かにすごいw「えっこんな楽しそうなドラマでこれほどまでに本格的な轢死が……」という感じだ。変幻自在の交通事故が得意な監督といえば黒沢清、本作の監督は黒沢清の授業を受けてたので、これは黒沢清の影響と見ていいのではないだろうか。
まず主人公の浦飯幽助、シングルマザーに育てられた情に厚く正義感が強いが、ぶっきらぼうな態度で誤解されがちな不器用系ヤンキー。観る前は期待してなかったが本作の幽助は……良い!演じてる北村匠海氏がいい。顔も髪型もスタイルも演技も良い。というか原作の幽助印象薄かったからむしろ本作の幽助のほうが良いかも。文句なし。

幽助の喧嘩相手、桑原和真(演:上杉柊平)も第1話から登場する。僕が全冨樫キャラの中で一番好きなキャラ。情に厚い幽助を更に情に厚くさせて喧嘩を少し弱くした感じ。原作での初登場は物凄い不細工で徐々にまともになっていった(だから最初はモブキャラだったのかもしれない)。漫画ではえげつないワラジみたいなリーゼントだが現代が舞台のせいかツーブロックになっている。「東京卍リベンジャーズ」感あって桑原が少しおしゃれになったし殴られて髪が乱れてもカッコいいし文句なし。予告編で観た時に「桑原ええやん!」と一目で思ってた。とか言ってる時に桑原が後ろ向いたら、うなじの辺りに原作のワラジみたいなリーゼントが出来ていて「どういう事?時代が巡ってリーゼント後ろ前逆になったんか」と衝撃的だった。

幼馴染の雪村螢子(演:白石聖)、彼女の実家のラーメン屋が近所で幽助がしょっちゅう食いに行っている。螢子は幽助に絡んで小言ばかり言う〈カーチャンみたいな女房ヅラ系幼馴染〉。1stガンダムフラウ・ボウみたいな昭和の少年漫画ヒロインだな。原作では読者にも作者にもあまり好かれてなかった。螢子が女房ヅラして小言を言い、幽助は「へい、へいw」と生返事したり「うっせーな☆この説教ブス!」と罵って螢子が「ブスとは何よ!」みたいなイチャイチャした言い合いが頻繁に起こる。本作の舞台は普通に現代なんだろうけど登場人物のセリフや展開は原作を踏襲してるので幽助の吉田聡が描く不良みたいなおちゃらけヤンキー感と蛍子の女房ヅラ説教ブス感のぶつかり合いというイチャイチャを観てたら「このドラマ……現代だよな?90年代……いや89年代か?昭和か?」とたびたび思ってしまい頭がクラクラした。でも、こんな機会、現代では滅多にないので得難い楽しい時間を過ごせた。

今邦画界で引っ張りだこになりつつある古川琴音が霊界案内人〈ぼたん〉を演じている。さっきも言ったが彼女は霊界探偵になった幽助に色々助言するキャラ……プリキュアに付いてる小動物とかセーラームーンの猫みたいなポジションのキャラ。物語を円滑に進めるためだけに居るキャラ。しかも霊界案内人だから原作でも序盤しか目立たない。演じてる古川琴音は日本人形の女児みたいなオリエンタルな顔してるので〈ぼたん〉の水色髪+ピンク着物というアニメっぽすぎるコスチュームがあまり似合ってない。スティル写真などが出た頃に心無い人らに容姿を貶されてたが実際に観ると(コスは似合ってないけど)すごく魅力的だった。というか演技力とかオーラがすごい古川琴音なので動いて喋り始めた瞬間から一気に魅力が出る。古川琴音といえば岸井ゆきのと顔と雰囲気が似てる事で有名だがそろそろ顔と名前の区別がつくようになってきた。日本人形の女児っぽい顔が古川琴音、ちょっと口が尖ってて河童っぽいのが岸井ゆきの
このキャラは水色髪+ピンク着物というコスプレっぽい格好の上に、アニメ版で時代劇の江戸の町娘みたいな喋り方になった。古川琴音はアニメ版の喋り方に寄せてるっぽいので衣装も含めて異様な雰囲気がある。いま検索したら不評なようだが僕はクセ強くて好き。僕は『シン・ゴジラ』(2016)のカヨコ・パターソンを始めとして庵野秀明実写作品の珍妙な喋り方するキャラ大好きなので僕の特殊なツボにはまって凄く良いと思いました。あと検索して悪口言われてるの見てムカッとしたから今後も応援していくことにした。
コエンマ(演:町田啓太)は普通になんちゅう格好しとんねん!度が高かったね。ドラクエのパーティの一員みたいな格好して……こんなアニメまんまの格好しなくてもいいよぉ……。

あと細かいが、いじめられっ子がカツアゲされた金を取り返した幽助を、カツアゲしたと叱る男性教師、これは原作では明石家さんまそっくりの「明石」という教師だった気がする。これは当時ダウンタウンがデビューして急上昇の時期で冨樫がダウンタウンのファンだったので明石家さんまを「目の上のたんこぶ」的なダウンタウンの仮想敵として当時嫌ってたんだろうね。「ドラマではほいけんたとかが明石役なのかな」と思ったが勿論そんな事はなく眼鏡のモブっぽい教師になっていた。
あと垂金権造(演:春海四方)役の人の演技もシンプルに良かった。垂金は「悪い人間代表」で最初から最後まで出てて陰のMVP感あった。

 

第2話、蔵馬
第2話は本格的な霊界探偵家業。子供の魂を奪っていた妖怪・剛鬼(演:勝矢)から三種の神器の一つを取り戻す話。幽助と剛鬼の殴り合いよかった。というか評判通りアクションシーン全体的に良いですね。何が良いかというとどこから誰が誰に何をしてるか、等が逐一把握できるように撮ってるしカットもゴチャゴチャ変えないので確かに映画ファン好みのアクション。CGも良いです。

後半は人間の姿で人間界に溶け込んでいる妖狐・蔵馬(演:志尊淳)が登場。三種の神器の鏡を使って人間体の母親の病気をなんとかしようとしている。
自分の命を使って母親を治そうとしてるので幽助が「俺の命も半分奪ってくれーい」とか言って全員生存した。「幽助、なんて良い奴なんだ……」と、純粋なタイプの感動した。ほんで命を半分吸われても別に寿命が半分になるわけじゃないだろうし(多分)誰か病気になったら複数人で鏡にお願いしたらめちゃくちゃ病気治せるんじゃないか?とも思った。
蔵馬役の人は、小顔でスタイル抜群なのだが、さすがに赤ロン毛+赤ガクランは幾ら何でもアニメっぽすぎる。ぼたんとか他のアニメっぽいキャラ全員にも言えるのだが、これほどまでに漫画やアニメに寄せなくて良いと思うんだけど……『ONE PIECE』〈シーズン1〉(2023)の時にも思ったな。
別に赤ロン毛+赤ガクランそのままじゃなくても不自然にならん程度の長めの髪と普通のガクランで良いと思うんだけど……。

 

第3話、修行、飛影
第3話、三種の神器最後の一つを持つ邪眼の妖怪・飛影(演:本郷奏多)と遭遇した幽助。しかし飛影は強く全く刃が立たない。
ぼたんの紹介で霊光波動拳の達人・幻海(演:梶芽衣子)に弟子入する幽助と桑原。
桑原は根性出して霊剣を取得。幽助は一点に気を集める特訓をして遂に霊丸が撃てるようになり玄海から霊光玉を継承する。この話もまた「桑原と幽助がんばれ」と子供のように無邪気に応援して楽しかった。梶芽衣子については後述。
蛍子が戸愚呂兄(演:滝藤賢一)に攫われ、幽助、桑原、蔵馬、飛影の四人は、魔界との直通トンネルを開けようと企む左京(演:稲垣吾郎)が所有する孤島に向かう。

飛影が仲間になり四人が揃った。飛影は「厨二病」とか「邪気眼」の代名詞と言われるキャラクターのクラシック。「ツンデレ」を発症した古いキャラでもあるかもしれない。本郷奏多が演じる飛影だが正直……あんまり良くないかな?というか確かに原作通り髪立ててバンダナみたいなのしてるが身体がデカすぎる!そしてモミアゲも目立つし、本郷奏多が髪上げると意外とイカつい顔だったので暴走族の特攻隊長とか90年代のビートパンクの人に見える。「やっぱ飛影は子供みたいな体型じゃないとハマらないかも?」と思った。実写化が難しいキャラだね。飛影と蔵馬は厳しいね。このツートップが確か人気キャラなのに……。原作やアニメのまんまデザインじゃなくて実写でもハマるように雰囲気だけ似せたデザインを新しく作った方がよかったかも。

 

 

第4話、蔵馬 vs.鴉、飛影 vs.武威
第4話と第5話は左京の島でのラストバトル。
で、この第4話は「蔵馬 vs.鴉」「飛影 vs.武威」が主に描かれる。

(演:清水尋也)は「トリートメントをしているか?」を言ってくれて良かった。あんまり耽美な感じじゃなくロックな感じだったけどまぁ鴉に似てるし。
蔵馬の魔界植物と鴉の妖気爆弾の対決。
一番良かったのは鴉が「俺の妖気は爆弾と化して……」みたいな説明を一切しないところが良かった。最近の邦画とかアニメとかすぐ説明するから……。
前述したが赤ロン毛+赤ガクラン+薔薇の鞭+投げ薔薇……とか蔵馬の全てがアニメっぽすぎる。更に妖狐状態に変身したら髪も全身も真っ白い衣装そのうえキツネの耳が付いていてどん兵衛キツネみたいになる。これもまた原作通りだが、やはりちょっとコスプレ過ぎるかな……。別に蔵馬役の人もスタイルいいしアニメっぽい設定の中かなり頑張って成立させようとしていた。だから変じゃない時間もあるのだが、やはり全体的に……何か2.5次元舞台っぽいんだよね戸愚呂チーム戦。原作ではめちゃくちゃ人気ある戦いだったので期待してたが……。あと原作の妖狐って蔵馬と全然違う顔なのが面白かったんだが、蔵馬役の人が引き続き妖狐蔵馬やってるのね。まぁいいか。
こどドラマは、カッコいい爆破能力を持つ美形の鴉を描写し人気の「トリートメント」台詞なども義務で描写しているのですが、このドラマ全体に言えることですが冨樫義博作品特有の「元祖・厨二病」「そのキモさ」を十二分に描写できていません。
たとえば鴉でいうと「マスクに付いている、何の使い道もない小っちゃい眼鏡」をわざわざ削除してます。


……まぁ、意味ないしキモいので削除した理由は充分わかる……というかそれが普通だとは思うが、これこそわざわざ映像化すべき重要なポイントです。コエンマのおしゃぶりや、ぼたんの江戸っ子みたいなキモい喋り同様にこの鴉の小さすぎて意味なくてキモい眼鏡が大事だったのです。やっぱこの監督は洗練されすぎてて優れた監督なのですが、洗練されているがゆえに名言とか戸愚呂のマッチョなど、削除したら怒られそうなところは残してるけど、この鴉の小さい眼鏡みたいな誰も気づかないところは「なんだこれ?いらんやろ」と取り除いてしまいました。もし仙水編作るのなら冨樫作品特有のキモいポイントは残して欲しい。それこそが人の心や歴史に残るポイントなんだから。それを取り除いてしまったら、ただの「実写化するにあたって検討した洗練された」作品に過ぎない。それならもっと優れた作品はいっぱいあるわけですからね。MCUに対抗するには、誰も持っていない冨樫しか持ち得ないキモいポイントをそのまま映像化すべきです。

飛影が相手する武威(演:荒井敦史)は、巨大な斧と鎧の武人タイプの妖怪。
最初は押してるが飛影が手の包帯を「もう後戻りできん、巻き方を忘れたからな」の名言と共に腕の包帯を外す……初代邪気眼のお兄さんだ。
そしていよいよ、めちゃくちゃカッコいい名前だから連載当時、そっとノートに書いてみた「邪王炎殺黒龍」の出番だ。
確かに黒い龍のCGが出る、そして「黒龍波を食う」とか無しにそのまま黒龍波を武威にかまして普通に倒す。
ん……いや倒すのはまぁ良いけど「邪王炎殺黒龍波!」って言わなアカンやん!技の魅力の半分は「邪王炎殺黒龍波」って名前なんだからさぁ!なんだったら画面に「邪王炎殺黒龍波」ってテロップ出してほしいくらいだわ、字面も魅力だからね(同様に『呪術廻戦』のアニメも領域展開とか術式使う時画面にテロップ出せよ。漫画読んでなくて「がいかんてっちせん」とか「かんごうあんえいてい」とか口で言われてわかる奴一人も居ないぞ)。
飛影もスッ……と放つなよ。この監督のアクションは、観る切っ掛けになった幽助がトラックに引きずり回されるシーンや、第1&2話の霊界探偵編の比較的現実的なアクションは上手かったけど、少年ジャンプ的なケレン味あるアクションはてんでダメだな。正反対だからか?リアルアクション派なのかな(そう考えると仙水編は上手く撮れるかもね)。あと黒龍波は原作漫画では只のスミベタなんだけどそれが逆に迫力あったよね(大人気ジャンプ漫画で絵が荒くなると逆に迫力出る現象)。「CG黒龍波も真っ黒にしろ」とは言わんけど……なんか本作の黒龍波イマイチだったな。一番好きな技なんだが……。普通の黒龍波も残念だったし少年漫画の中でもかなり良いギミック「黒龍波を食う」も無かったし不満かな。
あと同じこと何度も言うようだが武威のコスプレっぽさも気になったな。特にデッカい斧!あの斧、どう見ても柔らかくて軽い素材で作ってるようにしか見えなかったな。本作のCGとか特撮あんまり気にならなかったけど武威の斧は気になった。
原作でも屈指の人気試合「蔵馬 vs.鴉」と「飛影 vs.武威」の二戦は僕も好きだし「邪王炎殺黒龍波」も好きなんだが、2試合とも何か残念だったなぁ。やっぱこの二戦のキャラ四人があまりにジャンプ漫画っぽ過ぎたのかもね。
まさかこの人気の二戦よりも第1話のいじめられっ子戦や第2話の剛鬼戦の方が良いと思うとは想像してなかったなぁ。あまりに漫画っぽいアクションは難しいのかもね。『ONE PIECE』〈シーズン1〉(2023)も、楽しかったけど「ゴムゴムのガトリング」とか使うシーンちょっとキツかったしね。それとも俺が中年のせいか?どっちだろう泣きたくなる場所は。

 

第5話、桑原 vs.戸愚呂兄、幽助 vs.戸愚呂弟
第5話(最終話)は戸愚呂兄弟との戦いで締め。
その前に蛍子が囚われの飛影の妹の雪女・雪菜(見上愛)とともに脱出する。蛍子が「幽助に習ったプロレス技」裸締めで左京の手下を絞め落とす。蛍子強っ!w 相手プロの殺し屋だぞ?w
「完全に決まった裸締めは決して外すことが出来ない」とはよく言ったもので本当に大した威力だ。そしてこれは現実的なアクションなので「蔵馬 vs.鴉」「飛影 vs.武威」より見応えがあるのが複雑な気持ちになった。
「味方キャラ全員男だし、女性キャラの活躍シーン作っとくか」と入れたのかもしれないが、確かに雪菜を励まして友情が生まれたり蛍子の裸絞め、蛍子と雪菜の脱獄とか「ポリコレがどうのこうの」じゃなくて普通に面白い。こういった活躍で蛍子もまた原作よりずっと良いね。
桑原も合流、即効で雪菜に惚れる。だが霊剣はまだ自由自在に出せないみたいで魔界犬に追いかけ回される三人。楽しい流れだわ。やはり現実的なアクションは良いんだな。
戸愚呂兄(演:滝藤賢一)はハマってる配役の一人。滝藤賢一の演技が本当に良い。戸愚呂兄はサイコ笑顔で口癖「ヒャッハァーーッ!」を連呼するのだが、ヒャッハー連呼しても全然恥ずかしくならない。安心して観てられる。
一同は、闘技場で対峙している「幽助 vs.戸愚呂弟」の広間に集結。戸愚呂兄は玄海肉芝居をやってくれる。

戸愚呂弟(演:綾野剛)も最初にキャスティング聞いた時はどうかと思ったが’(綾野剛って細い俳優代表だったし)観てみると良かった。何か綾野剛が低い声出して戸愚呂弟の口調(というか松田優作の口調)言ってるのが様になってる。
戸愚呂80%とか100%も一枚絵で見ると何かヤバいものがあるが、CGかなり頑張ってるのと綾野剛の演技のおかげか僕はまぁまぁ良いんじゃない?と思った。
で、最終局面で色々あって覚醒して、霊光全開にした幽助 vs.戸愚呂100%……これもちょっと、悪くはないけど長いなぁと思い始めちゃったね。第三話まではそんな事思ってなかったのに。やっぱジャンプ漫画っぽいアクションは難しいのかも……と思った。
最後、地獄に向かう戸愚呂弟と玄海が会話して、最後の一言で玄海が若い頃の顔になる。このシーンのために梶芽衣子玄海にしたんだろうと予想した通りだった。映画好きなら若い頃の梶芽衣子の顔知ってるわけだから「玄海が若返ったら、CGで若い梶芽衣子にするんだろうな」と想像付くよね。でもディズニー委託ほどのレベルはないのか若い梶芽衣子CG、0.5秒位の出番にも関わらずちょっと怪しかったな。
0.5秒でも厳しいんだから原作の「暗黒武術会編で死々若丸とかと戦う若い玄海」とか無理だったろうね。暗黒武術会が本編にあったとしても現在の梶芽衣子の顔のまま戦う感じだっただろう。もちろん夜の加速度に背中押されてね。

 

 

そういう感じで個人的に配役も大体文句ないしアクションもCGも良いし全体的に楽しめたんですが、何度も言うようだけど『ONE PIECE』〈シーズン1〉(2023)もそうだが、あまりに漫画やアニメっぽすぎるデザインとかは実写に合うように変えたほうがいいよね。
それと本編、面白く視聴できるように原作が持つ厨二病っぽさやちょい恥ずかしい「冨樫のクサみ」みたいなものを全部脱臭してたんですよね。若者に観てほしいからそれでいいんだろうけどさ。
稲垣吾郎が「大~~~きな穴がいい……」とか「侵入者が勝つ方に66兆2000億円」とか言うの楽しみにしてたのに。普通の言い回しになってるの。変えるな!
冨樫の恥ずかしいノリをさんざんとりあげてるから「この人、冨樫バカにしてるのかな?」と思われそうだが(というかそれもあるけど)僕は冨樫の恥ずかしいノリとか厨二病みたいなところが好きなんだよね。大人が厨二病とか恥ずかしいセリフ書いてるっていうのは、一種のきらめきなんだよ。全体的にほどよく洗練されてるよりずっと尊いものなんだよ(僕普段から、そういうきらめきを求めてガチ中学生とか夢女子とか腐女子の書き込み探したりしてるからね)。
冨樫のクセを脱臭して洗練させる……という動機はわかるんだけど(というかそっちの方が正しいけどw)冨樫のクサみは消さないでほしかった。
だけどねぇ、思うんですけどそれもまたメチャメチャきびしい人達がふいに見せた優しさのせいだったりするんだろうね?
良かったとことイマイチなとこをキャラと本編の要素まとめて一目瞭然にしていくTier

〈かなり良かった〉
幽助 桑原 〈幽助が車に轢かれるシーン〉〈蛍子が裸締めで左京部下を倒す〉

〈良かった〉
戸愚呂弟 戸愚呂兄 〈現実的なアクション〉 〈幽助と蛍子の昭和っぽい言い合い〉 蛍子 ぼたん 左京 垂金 いじめられっ子 剛鬼 〈全体的にCGがMCUドラマより良かった〉

〈普通〉
雪菜 鴉 玄海 幽助カーチャン 意地悪な教師 雪菜を助けようとして殺された垂金の部下 〈第一話で「微笑みの爆弾」が流れる ※ちょっと恥ずい〉

〈嫌いではないですがちょっと不満が……〉
蔵馬 武威 飛影 蔵馬(妖狐) コエンマ 〈ジャンプ漫画っぽいアクション〉 〈冨樫のクサみを殆ど脱臭してしまった事〉

さよならbyebye 元気でいてね 私から切り出したけじめだからキャッチしてよ

 

 

 

そんな感じでした

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