gock221B

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『ストレンジャー・シングス 未知の世界』〈シーズン4〉(2022) 全9話/新キャラのエディ、既存キャラはナンシー&ロビンが良かった⌚


原題:Stranger Things <Season.4> 原案&製作総指揮:マット・ダファー、ロス・ダファー 製作総指揮:ショーン・レヴィほか 制作&放映局:Netflix 製作国:アメリカ 放映時間:各話約50分、全7話

 



 

前シーズンから3年経って公開された新シリーズ。今までは1シーズン毎に話が終わってたが、このシーズン4のPart.1と次のシーズン4のPart.2(シーズン5)は直接繋がってる前編・後編になっている。

この『ストレンジャー・シングス 未知の世界』は、80年代オマージュ+青春ジュブナイルもののホラーという作風が、中年には懐かしくキッズには新鮮……って事で大ヒットしてNetflixを代表する超人気シリーズになった。そして凄い数の本作のパクリや似た感じの映画やドラマが作られた、特にネトフリで。雨で濡れた歩道にピンクとブルーのネオンが光ってシンセサイザーや80年代ヒット曲が流れるティーン向けホラーやSFとか何作観たことか……そして、その数十本全部イマイチだった(10代じゃなく中年男性なのに観た僕の方が悪かったのかもしれない)。本作以外でヒットした80年代オマージュ作品でヒットしたのは他に……『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(2017)くらいか?(他にもめっちゃいっぱい観たが面白くなかったので観たやつ全部忘れて名前を挙げられない)
僕も本作は一応観ててシーズン1&2は正直あまり面白くなかった。……といってもテンポや映像や俳優も良いし2日で一気に観れたので平均以上の面白さはあったのだが、自分が中年男性のせいか子供たちが主人公のホラーって個人的にあんまり面白くなくてハマらなかった。
でもシーズン3は、シーズン1&2でメインだった子供たちの影は薄くなり、子供たちの中ではダスティンだけが中心になり、そして彼と仲良しのスティーブと新キャラのロビンのアイスクリーム屋の三人がほぼ主人公っぽく謎を解いていき、そして別の場所で捜査をするホッパー署長たち大人達の活躍も増え……要するにハイティーンや大人達の活躍が多かったのでシーズン1、2より数倍面白かった。
『ストレンジャー・シングス 未知の世界』 〈シーズン3〉(2019) 全8話

で、今回のシーズン4は、勿論全キャラ各地で頑張ってるのだが主人公格の捜査をしていくのは前回一番面白かったし僕が好きなキャラのダスティン&スティーブ&ロビンを要するグループだった。シーズン3が好きだった僕は今回も楽しめました。
ネタバレほどほどあり

 

 

 

 

〈シーズン3〉ソ連の野望と”裏側の世界”の怪物マインド・フレイヤーの現世への侵略を打倒したインディアナ州ホーキンスの面々。
しかし超能力少女エルミリー・ボビー・ブラウン)は超能力を失い、ホッパー署長(デヴィッド・ハーバー)はソ連の装置を爆破した爆発に巻き込まれ行方不明。エルとジョイス一家はホーキンスから引っ越す。

〈シーズン4 Part.1〉
数年後、高校生になったエルは超能力が戻らないまま遠くの町で溶け込めないでいた。

ホーキンスでは、学園の情緒不安定になっていた人気のチアガールが、後に”悪魔ヴェクナ”と呼ばれる超常的存在の力で全身の骨が折られるという怪死を遂げ、その事件を皮切りにホーキンスの面々は再び”裏側の世界”の侵略に立ち向かう。
そしてジョイスウィノナ・ライダー)の元に「ホッパーは生きている」という怪文書が届く――

そんな話……。このブログ、ネタバレありだけど映画観てない人でも読めるのを心がけて書いてたが、このシーズン4は登場人物多すぎるし過去のこと説明するのもしんどいから今回はあまり説明せず純粋な感想だけ書くことにしよう。だから多分、観た人じゃないと読んで楽しくないと思う。観てない人は観てくださいネトフリ入ってるならね。
各メインキャラは、今まで通り大きく4つ5つに分けて活躍し、終盤では無関係と思われた幾つかの案件が合流する。ただしシーズン4前編に過ぎないので完全には合流しないし勿論、事件は解決はしない。その代わり敵である超常的存在ヴェクナの正体はわかる。
この感想も本編同様、各グループについて感想書いた後でトータルの感想書く事にする。

 

 

 

【シーズン4、Part.1】

1:エルブレナー博士、回想の中のピーター職員
超能力を失ったエルは遠くの町の高校で馴染めず虐められていた。それは割とどうでもよく、悪魔ヴェクナによる事件が頻発したため、政府はエルをニーナ計画に連れていく。そこでエルは自身の超能力を目覚めさせた憎いブレナー博士と再会。最初は嫌がるがスーパーパワーを取り戻して悪魔ヴェクナを倒すため、再び手を組む。エルは「過去を追体験できる特殊な装置」に取り組んで過去のトラウマを払拭してパワーを取り戻そうとする。シーズンの間中ずっと訓練している。エルを演じるミリー・ボビー・ブラウンは好きだが正直、他のパートほど面白くない。最終話ではやっと主人公らしくパワーを取り戻してヴェクナの正体を掴む。だが、そこまでの序盤の虐められ描写や恋人マイクとの人間ドラマも薄いし、過去の記憶の中での訓練シーンも、その最終話に向けての繋ぎ……時間稼ぎに過ぎないので正直面白くない。過去の記憶の中での訓練シーン、ハッキリ言って一話で済む内容だからね、それをダラダラと8話まで引き伸ばしてただけ。
エルやマイクやウィル等の真の主人公と言えるべき三人はシーズン1、2でやる事全部終えてしまっているので、全然力を入れられて描写されていない感じする。パワーを取り戻したのでシーズン4のPart.2では活躍したりマイクと仲直りしたり仲間と合流して活躍するんだろう。

 

 

2:〈マイクウィルジョナサン兄弟、ジョナサンの新しい友達アーガイル、まだ流通してないインターネットに通じるダスティンのガールフレンドのスージー
エルと共に遠くに引っ越したバイヤーズ家。ジョイスはホッパー探しで早めに離脱。
マイクがホーキンスから恋人エルに会いに来る。だが馴染めてない事を隠してたエルとギクシャクする。やがてエルは政府の人に連れて行かれてしまい、マイク達はエルの後を追う。これもエル同様に真の主人公ばかりなのだが人間ドラマも活躍も薄かった。前述の通り、マイクとウィルとジョナサンは描くこと殆ど描き終わった後なので凄く薄い……というか最終話にも出て来ないし観た翌日には「マイク達って何やってたっけ?」と忘れてしまった。昨日一気に観たばかりなのにマジで忘れた。前シリーズで活躍したダスティンのハッカー彼女の家に行ったところや突然の政府の襲撃に遭うところくらいか面白かったのは……。
マイクとエルはギクシャクしてるがシーズン3でもギクシャクしてた。ジョナサンはナンシーと結ばれた後カップルで活躍してたが毎回同じことするのはつまらないからか今回は別行動、そして遠距離恋愛でギクシャクしてるという設定。「一回くっつけた後のカップルの扱いに困り、とりあえず不仲にしてみよう」という雰囲気を感じる。ウィルは前シーズン同様に「親友マイクが僕の相手してくれない」とウジウジする……という感じで全員の人間ドラマも子供っぽくて薄い(まぁ子供だから仕方ない気もするが……)。ジョナサンの新しい大麻好きのお調子者の友だちも楽しい奴だが後述する似たようなエディに完全に喰われている。
確かマイク役の子だった気がするが「キャラクターが増えすぎてる」的な苦言を呈してたが多分「自分たちメインキャラの描写が疎かになってない?」と言いたいんだろう。

 

 

3:〈ダスティンマックスルーカス、ルーカスの妹エリカ
ナンシーティーロビン、新キャラのエディバスケ部パトリック
ホーキンスの少年少女たち。はっきり言ってここがこのシーズン4Part.1のメイン・ストーリー。
ダスティン&スティーブの人気コンビはシーズン3から引き続き完全に主人公。
ナンシーはロビンと組んで探偵のようにヴェクナの秘密を捜査する。この2人もまた主人公クラスの活躍、特にナンシー。ナンシーの人間ドラマはダスティンと遠距離恋愛でギクシャクするという屁のようなものだが単純にナンシーの捜査が楽しい。更には随分古いトラウマを掘り起こされるサプライズ的展開もあり今まではダスティンとの恋愛以外大して目立ってなかったが今回はMVPレベルの大活躍だった。ロビンは前シーズンからずっと好きだし。
シーズン3ではダスティン&スティーブ&ロビンのグループの冒険が好きだった僕は今回もまた満足。
マックスとルーカスは他のカップル同様ギクシャクして別れてたがマックスがヴェクナの呪いを食らって裏側の世界に引きずり込まれるが皆の力で脱したり、死んだ兄ビリーのトラウマも克服し不仲になってたルーカスとも再び心を通じ合わせる。ルーカスは「いつまでも馬鹿にされるオタクのままは嫌だ」とバスケ部に入り「イケてる奴」に必死になろうとしてる……第一話のバスケ(陽キャ)とD&D(陰キャ)という陰陽の試合カットバックは圧巻の楽しさだった。しかしルーカスはエディを半殺しにしようとしてるバスケ部にダスティンから聞いたエディの隠れ家をあっさり教えてしまうのはどうかと思った(しかも、その事を全然仲間に話さないままだったのが気になる)。
このグループ、エルやマイクやウィルやジョナサンより、活躍も人間ドラマも全てにおいて濃厚に描かれてる。
でも多分、エルやマイク達は次のPart.2で目立たせるから今回はこいつらを立てたのかもね?MCUで言うなら「後編の『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)ではトニーとキャップを目立たせるから『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)ではソーを目立たせとこう」みたいな感じかもしれん。
そして新キャラ”ヘルファイアクラブ”のエディ、ヘルファイアクラブとは暗がりでD&Dを楽しむクラブ。高校になってもオタクのマイクとダスティンも所属している。エディはバンドしたりドラッグ売ったりで学園でも”変人”と呼ばれている。はっきり言ってエディ魅力がありすぎる。Twitterの#StrangerThings4を見たらもうコイツの魅力について語る人ばっかりだ。僕も勿論好き。「ヴェクナの呪いから逃れるには好きな音楽を聴かせる」という設定があるので、バンドもやってるエディはPart.2でマイクやダスティンが呪われた時にメタルを弾いて助けるシーンがあるのでは?と今から楽しみだ。
バスケ部エースのパトリック、彼はガールフレンドのチアガールをエディが殺したと思い込み部員で自警団を結成してエディを追う。追い詰めたら部員の一人がヴェクナの呪いで死ぬのでエディのせいじゃないとわかって仲間になるのかと思ってたら「エディが悪魔の儀式で呪殺した!」と思い込んで危険度が上がってPart.1は終わる。どうやら仲間枠じゃなく『ミスト』のババアみたいな扇動キャラだったようで明るい未来が見えない。このパトリックは陰謀論者を表現したキャラなのかもね?演説力とカリスマと清潔感あるハンサム具合や固い意思などが良い。ただし「物事を見極める」等の人として一番重要な部分が決定的に抜けてるキャプテン・アメリカみたいなキャラだ。

 

 

4ホッパージョイスマレーソ連の看守エンゾ
ホッパーはシーズン3の爆発では死んでいなかったがソ連に拉致され拷問されてカムチャッカの牢獄に送られる。そこで看守を買収してジョイスにSOSの手紙を出し、ジョイスはマレーを伴ってホッパー救出に向かう。
ホッパーはとにかく過酷すぎる囚人暮らし!そして脱獄……などの大変なシーンの連続。不屈の精神が凄いし肉弾アクションも多いし文句なしの面白さ。
また今までは腹が出てたが『ブラック・ウィドウ』(2021)でレッド・ガーディアン役して筋トレしたのか腹も出てないし今まで以上にカッコよくなっている。レッド・ガーディアンの時より痩せてたかも?
ジョイスと人気の陰謀論者キャラのマレーはホッパー脱獄の手助けをしながらカムチャッカに向かう。マレーは本当にサブキャラだしずっとエキセントリックで面白おかしい活躍してばかりで一番おいしいキャラだよな……。
主婦ジョイスと変わり者の独身中年男性マレー、カムチャッカに突撃するにはあまりに火力が無さすぎるせいか「マレーはカラテを習って黒帯に達している」という設定が加わってカラテを振るって活躍する。実戦経験がないのに現役のソ連兵を何人も倒して、少し無理があるが、まぁマレーのキャラ自体かなり何でも出来るマジカル独身中年男性キャラなので、これくらいは良いだろう。
最終話でホッパーと看守は懐かしのデモゴルゴンと対戦する。デモゴルゴンってエイリアンくらい強かったのね、忘れてたよ。
ホッパー好きだが、彼の長ーい囚人生活や「脱獄したがやっぱダメだった」等の展開は割と「研究所で訓練を続けるエル」と同様に間延びしている。はっきり言って最終話でデモゴルゴンと闘ったりジョイス達と再会させたりというクライマックスのために引き伸ばししてるよね、エル同様に。

 

 

 

そんな感じで「スティーブ&ダスティン&ロビンが居るパート」が一番面白くて、次に「ホッパー、ジョイス、マレーのパート」が面白いというシーズン3同様の結果になった。まぁ僕が彼らが好きだし中年男性だから子供キャラよりハイティーンや中年キャラの方が面白いというのもあるかも?キッズや若者ならエルやマイクの場面の方が面白いかもね?
今回もまた2日で全話観るほど凄く面白かったわけだが、物凄い情報量を圧縮して巧みな省略で面白く仕上げた『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(2022)を観たばかりなので「これ、もっと圧縮して前後編に分けなくてもいけるだろ」と思ってしまった。特にエルとマイクとホッパーのパートはやろうと思えば1、2話で描ける内容を最終話に合わせて引き伸ばしてただけなので凄く薄く感じた……薄く感じたと言ってもそれでも充分、他の作品より面白いんだけどね。
でもそれでも一気に観るくらい面白かったです。地味に人気だった中等部の科学教師は出なかったね。エリカ以外高校生だからね。
というか観るものなさすぎてNetflix解約してたんだが『ラブ、デス&ロボット』Vol.3 (2022)と本作だけ観るために再契約したけど、やはり観るもの無さすぎて10日で脱会した。あと20日観れるけど。日割りならいいのにね。
シーズン4のPart.2の配信は7/1らしい。早くて良かった!
シーズン5で終わりっぽいけど、スティーブやロビンやエディの魅力を見るにつけ、ストレンジャー・シングス以外のダファー兄弟の作品も楽しめそうだ。

 

 

 

 

 

※追記(2022.07.03)

【シーズン4、Part.2】

残り2話が配信された。第8話でラストバトルの準備して、最終話でラストバトルとエピローグ。
数カ所に別れたメインキャラ達が友情パワーでそれぞれヴェクナに闘いを挑み、犠牲を出しながら勝利する。そして闘いの後のエピローグ……。それはいいのだが2話合わせて約4時間もある……。
正直、以前と同じく本作は発端からラストバトルまでが楽しいのであって、ラストバトルは正直言って退屈で冗長かもしれない。
シーズン4だが、やはり「今年は俺の年だ!」と言ってた新キャラ・エディのシーズンだったと言える。バンドやってるからずっと思ってた通り裏側の世界でギター演奏するし、しかも昔よく聴いてたメタリカ『マスター・オブ・パペッツ』なのも良かった。
既存キャラだとやはりナンシーを始めとするホーキンスで活躍してた年長者チーム。
第一話でヴェクナに殺されたチアガールのクリッシー。速攻で死んだ彼女はSNSで大人気になり制作陣は殺して後悔してるという。そして最終話では一番の人気者になったエディが死んでしまう。第一話での2人の絡みも良かったし「エディとクリッシー殺すの勿体ないなー!」と思った。
どうやら撮り始める前まではエディとクリッシーがここまで良い感じになると知らなかったせいみたいだけどね。クリッシーはまだ「第一話でこんな美少女が……」というインパクトのためにわかんないでもないけどエディは、死ぬなら死ぬでちゃんとした死ならいいが大した意味なく死ぬからね。MCUで言うと『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で初登場したブラックパンサースパイダーマン『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)の終盤で死ぬようなもんだ。勿体ない……。それでいてお馴染みの既存キャラは役目を終えてただ居るだけみたいなキャラが多いから余計にそう思わされた。
それでいてエルはかなり前から超能力でバーン!とするだけのキャラだしマイクもエルを心配するだけのキャラのまま。ジョナサンもウロウロしてるだけ。
活躍させる既存キャラと、殺すキャラを選ぶセンスに偏りがある。
既存キャラの活躍は……やはり殆ど主人公みたいなナンシーとダスティン、そしてスティーブ&ロビンかな。それといつも地味なウィルが今まで思いもしなかったた目立ち方する。ジョナサンは今回ウィルと兄弟の会話させるためにナンシーと離したんだな。
全体的に面白かったが最終話は本当にひたすら長かった……。
とはいえ今回も楽しみました。でもシーズン3の方が好きかな。
どちらにしても次のシーズン5がファイナル。S2以降出てないナンバー8も駆けつけるかな?

 

 

 

そんな感じでした

gock221b.hatenablog.com

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『ストレンジャー・シングス 未知の世界』│ Netflix (ネットフリックス)
Stranger Things (TV Series 2016– ) - IMDb

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