gock221B

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『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』(2021)/尿意は残っていたよ。どんな時にもね🧑🏻


総監督、脚本、画コンテ、企画、原作:庵野秀明 画コンテ:鶴巻和哉前田真宏 メカニックデザイン:山下いくと 音楽:鷺巣詩郎 主題歌:宇多田ヒカル 制作、配給、宣伝:スタジオカラー 製作国:日本  上映時間:155分 英題:EVANGELION:3.0+1.0 THRICE UPON A TIME シリーズ:『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』テトラロジー。『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズ。シン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース(SJHU)

 

 

最近、調子どうだい?元気にしてるなら、別にいいけど……
ネタバレあり
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』(2007)、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(2009)、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012)に続く四作目、そしてこのシリーズ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』テトラロジー(四部作)の完結編。
本作は公開から半月くらいして観に行った。先に感想言うと面白かったし想像してた以上に感動した。自国に来るまで待てず駆けつけたらしき欧米の若いジャパニメーション好きの?白人男女の集団に囲まれて観て楽しかった。
庵野エヴァは超絶ファンというわけではないが普通に好きだしほぼ全部観てる感じ。このシリーズは『序』『破』は盛り上がれなかったが『Q』は破綻してるし不評だったのはわかるが「あんなにウケた破の熱血路線を全部捨てて自分に向き合うなんて凄いな」と庵野の作家性と珍妙なシーンの数々が気に入って好きでした。
この新劇場版の4本を観れば、”あらすじだけは一応”ストーリーは繋がってるものの、旧シリーズのTV版『新世紀エヴァンゲリオン』全26話 (1995-1996)、TV版の最後の2話を作り直した『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』(1997)……これら旧エヴァを観た方が感動できる。ポスターに「さらば、全てのエヴァンゲリオン」というコピーが書いてあるし新劇場版を観て気に入ったのであれば旧シリーズ観た方が面白いと思う。
漫画版『新世紀エヴァンゲリオン』全14巻…は、読めばマリについて知れるが別に知らない方が良い気がするし個人的には読まなくていいだろう。
先日、放映されて大反響だったNHKプロフェッショナル 仕事の流儀・庵野秀明スペシャル』(2021)は映画観る前に観ても良い気がする。番組内で語られた庵野秀明本人や本作の制作状況や妻の安野モヨコ氏の愛情やスタッフの苦労や、初めて語られたという「世界を憎んでいた父親」の部分は観ておくと本作の面白さが増すだろう。少しネタバレもあったが今まだ観に行ってないような人なら番組内でされた程度のネタバレ知っても別に構わんだろう。
庵野作品はどれも庵野本人の製作時の心境や状況が色濃く出ている。それはフィクションを作る人なら誰でもそうだが庵野作品は、庵野の脚本もそうだし庵野が制作の決定権を持って自由に作れるので他の映像作家よりも、まるで純文学のように庵野本人が出やすい(日本の大御所アニメ監督は皆そんな感じになるけど)。原作付きの庵野作品は、もう少し客観性を持って作られてる気がするがエヴァは純正の庵野汁が出まくっており、ほぼ私小説のような状態になっている。エヴァの装甲を剥がしたら気色の悪い生物がいるようなもんで、エヴァに興味持った人がより楽しもうとしたら自然と、綺麗な映像で作られたエヴァというアニメの内部の気色悪い庵野本人を深く知る必要がある。
もちろん「いや、たかが映画観るのにそんな色々あたるの面倒くさい!映画ファンとして話題になってるからちょっと観ときたいだけよ」という人は勿論、そうすればいい。自分も庵野好き以前に映画ファンなのでよくわかる。だけどその場合、観終わって満足した僕も「エヴァ庵野好きな自分」のスイッチを完全に切って「映画ファンというだけの自分」に戻って本作を映画として評価すると100点満点中……良くて70点くらいしかないと思う。Twitterタイムラインで映画ファンと言うだけの人が「まぁ……こんなもん?」という感想を言ってたがその気持ちもわかる。でも僕は「庵野とかエヴァも好き」という換装を施しても観る事ができるので、その換装した自分の場合85~90点くらいまで跳ね上がるほど良かったです。
どのように観るかは観客に委ねられている、前置きが長くなったが、ここまで言ってきたのは「旧シリーズも観ろ!あれもこれも」みたいな事が言いたいわけではない、どうするかは好きにすればいい。物事にはどれも違った結末に辿り着く可能性が開かれており、一つの結末に辿り着いたからといってそれが全てではないという事が言いたかった。勿論いまいちな形でよくわからん鑑賞体験して10年後に違う観方をして評価が180℃変わるのもありだろう。そういう事よくあるよね。



前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』で主人公シンジ君は、自分がめちゃくちゃに壊滅させてしまった世界を槍でやり直そうとしたが、父親ゲンドウの策略で心の拠り所だった優しかったカヲルくんは爽やかな笑顔のまま粉微塵になって死んだ(観る度にここで毎回爆笑する)。トウジの妹に「エヴァにだけは乗らんでくださいね」と言われたにも関わらず乗ってしまった結果とんでもない事になってしまった。鬱状態になったシンジ君はアスカに引きずられてどこかへと歩いていく、アヤナミレイ(仮称)も野良猫のように着いていく。
ミサトさん率いる対ネルフ組織〈ヴィレ〉はパリで、〈ネルフ〉の冬月が繰り出した量産型エヴァによる妨害を受けるがマリが搭乗するエヴァ8号機が退け、2号機と8号機を修理や強化できる追加パーツをGET。やったぜ。
場面は代わり、アスカはシンジ君とアヤナミレイ(仮称)を連れ、コア化して真っ赤になった日本を歩く。そこに芥川也寸志が作曲した『八つ墓村』のサントラみたいな曲が流れて映画が始まる(いや、もう始まってたわけだがそう書いた方がカッコいいから言わせてくれ)。
始まったな(感想が)。
アスカは、シンジ君とアヤナミレイ(仮称)を、二アサードで生き残った人達がヴィレの協力の下集まって出来た〈第3村〉に連れていく。そこには大人になって成長したトウジと委員長の夫婦がいた。
トウジといえば前作『Q』でネルフに身をおいたシンジ君の部屋にシャコッ!とかいって〈トウジの制服〉が差し入れられた珍シーンがあった。あれは多分シンジ君を操りやすくしようと鬱にするためのゲンドウと冬月の嫌がらせだったんだろう。
冬月「第三の少年の部屋に彼が通っていた中学の制服をシャコッ!して動揺させるというのはどうだ?碇よ」
ゲンドウ「いや、友人だったトウジとかいう少年の制服をシャコッ!しよう。トウジの制服に比べて通常制服では歯が立たんよ」
冬月「実の息子には少し酷じゃないか?w」
ゲンドウ「(ゲンドウポーズのまま口元だけニヤァ……と笑う)」
こんな会話してたんか?いやなやつらだ!
話を元に戻そう。
それにしてもトウジや後で出てくるケンスケはひと目でわかったが、委員長の大人になりっぷりは凄かった。少女時代の委員長はおさげもそうだが「委員長」という呼ばれ方や「男子うるさい」と怒ったりトウジに弁当作ったりと物凄く〈女々した女子〉〈委員長〉的な要素をまとった凄く記号的なキャラだった。それが〈委員長〉という記号を剥奪されたらどうなるかというと〈すごく女っぽい女〉だけが残りそれが経産婦になってるから凄く人妻感あふれる〈人妻〉という記号をまとった「あの委員長やで!」とトウジに教わらない限り一体誰なのか全くわからないのが凄い。いや〈頬にある3つの点〉つまり、そばかすがあるのでかろうじて「かつて〈委員長〉だった女性」と感じさせるだけだ。第3村設立時の戦闘中、敵に破れて「頬の3つの点を寄越せ」と言われてテリーマンの肩の☆マークと同じように頬の三点を敵に奪われて、それをトウジに取り返してもらうまでは「かつて〈委員長〉だった女性」から「女性」に格下げされていたのかもしれない。ずっと何言ってるんでしょうね。
話を元に戻そう。
トウジの家にアヤナミレイ(仮称)を預けてシンジ君はケンスケの家に引き取られる。
そこではアスカがケンスケと同居していた。アスカとケンスケの間には深い結びつきや愛情が存在しているようだ。
ここで「アスカとケンスケ……?別にいいけど、この2人関連性薄くない?」と思ったが、すぐに「あっジャンとナディアやん!」と気付いて飲み込めた。中学生の時『不思議の海のナディア』を観てたことが役立った。そう思うとただのサブキャラとしか思ってなかったケンスケが大人になってイケメンになった風格も合わさって何だか前作主人公的な雰囲気すら感じさせる。アスカが少女時代に憧れていた加持さんっぽい雰囲気も少しある。加持さん、シンジ君、ケンケンと、アスカはどうやら物腰が柔らかい男性が好きみたい。
アヤナミレイ(仮称)は、村の人達に〈(綾波レイのそっくりさん)〉と呼ばれて農業や生活をしていくうちに感情や人間性を獲得し始める。
そういえば話がシリアスになると何時も存在が消えるし旧シリーズ放映時の時に僕が「最後の使徒に違いない!」などと見当違いな事を言ってたペンペンは第3村で繁殖して元気してた。
いつまでも鬱状態のシンジ君はキレたアスカにdisられながらレーションを口にぶち込まれる。ちなみに本作で「一番凄いアニメーションだ……」と思ったのは、このシーンだった。暴力なのだが実はシンジの体調が悪くならないようにアスカがシンジの口を栄養でFUCKする……という凄くアスカとシンジっぽいシーンだった。異常に動きがよかったのはそのせいか。
いつものように家を飛び出したシンジ君は廃墟に引きこもる。
『Q』でシンジ君がアヤナミレイ(仮称)の小屋に通って本を読ませようとしたがアヤナミレイ(仮称)が全く読まないから、とんでもなく高い本の塔が出来るという珍シーンがあったが、今度は人間性を獲得し始めた〈そっくりさん〉が逆にシンジ君の元に通って癒そうとする。
自分に優しくする皆から逃げ出したかったシンジだが村から外へは出られず、ここに自分が居ることも皆知っている。なんならアスカもちょいちょい見に来ている。そして、そっくりさんが毎日やってくる。シンジ君はたまらず「何で皆そんなに優しくするんだよ!」と叫ぶ。自分は鬱状態だが皆がどんどん優しくしてくるのでその優しさは剣のように刺さっていただろう。このシンジ君の気持ちは凄く理解できてウッと泣きそうになった。だが、おかげでシンジ君は少し回復してケンスケとアスカの家に戻り、皆は平和な時間を過ごす。
しかし、そっくりさん(仮名)は村の人達から感情を、シンジから名前をもらって〈綾波レイ〉となって消滅する。綾波シリーズはネルフの外では生きられない存在だったのだ。

またしても綾波を目の前で失い慟哭するシンジ君。これもシンジ君の心を折るゲンドウの策略の一環だったのかもしれない。成長したシンジ君……いやシンジは今までのように心が折れて鬱にはならず、ネルフを壊滅させる〈ヤマト作戦〉を行うヴィレの旗艦AAAヴンダーにアスカと共に乗り込む。
シンジ「綾波……僕はもう悲しまないよ。君みたいな子を増やさせないためにネルフを叩く!徹底的に!まずは手始めに父さんの前歯全部折ってやる!冬月のケツには将棋の駒を全部ぶち込んでやる!僕と将棋したかったんだろ!?ゲンドウも冬月もさぞや良い声で”投了”してくれるだろうぜ!」
そんな事は全く言っていないがシンジの瞳にはケツイがみなぎった。
マヤは『Q』での「これだから!若い男は(怒)」→今回の「これだから!若い男は……(呆)」→「これだから!若い男は❤」という三段オチでしたね。日向と青葉は仕事して髭そって拳を合わせるという渋い感じでした。青葉シゲル結構好きなんだが彼の事は「ギターが好きらしい」という事しかわからなかった、しかし90年代を引きずった彼のロン毛を見る度に90年代の青春を思い出すかもしれない。自分も髪長かったし。
「女性キャラの股間やオッパイばっかりアップにする!」という批判もあるが、僕個人の見た感じだと、エロが好きだった吾妻ひでお先生が亡くなる直前に、エロスとしておたまじゃくしの画像ばかりアップしてたのと同じで、下世話なエロというよりも「生命力」としてのエロスを感じましたね。……知らんけど、ただ単純に本当に下世話なエロかもしれんけどね。とにかく、あまり気になりませんでした。

そんな、この村編とでもいうべきパートは、観る前に追加の予告編で知って「ポカポカして安野モヨコの『大きなカブ』みたいな感じなのかな?嫌だな~」と思ってたが実際観ると面白かった。自然の中での地味な人間ドラマだが庵野特有の極端な構図などによって映画的にも一番面白い部分だったと思う。『プロフェッショナル 仕事の流儀』でやってたが村編、とんでもない手間と時間をかけてたよね。

 

 

 

劇中起きる出来事いちいち書いてたら終わらないのでここからは省略する。
AAAヴンダーでは前作で一言も喋らなかったミサトさんがリツコに「何かっこつけとんねん」とか言われてめっちゃ喋る。ミサトさんの事情はわからないでもなかったが「それでもQでもう少しシンジと話せばよかったんじゃ?」と思った。
あとはピンク髪の女性隊員が「ぽっと出だけどシンジを憎む」という嫌われ役を今回もずっとやってたので「偉いな~」と思うようになってきた。ベテランの中年男性隊員などは当たり障りない事を言うだけだ、しょうもない。
本作では、このエヴァという物語や全てのキャラクターと付き合ってきた観客の積年の想いが成仏するようになっている。実際に僕も観終わると本当にスッキリしてたので凄いと思った。不思議な感覚だ。だが一つだけ例外がある、それがトウジの妹サクラだ。
シンジに対してぐちゃぐちゃの感情をぶつけてきて大活躍する。他のキャラは暴れ終わって、本作は拾いきれなかった骨を拾って「お疲れ~」と乾杯しているような状況なのだがサクラは「今が正に全盛期」といった感じで暴れまわり、ただ一人だけ「もう少し、こいつを観たい」と思わせるものがあった。全ての人をエヴァから卒業させるつもりながら、それでも卒業しきれない人達の延長線のために残したキャラが、このサクラなのかもしれない。それくらいパワーがあった。台詞も行動もあまりに面白すぎる。
それにしても僕は「今回で完全に終わる!」と、人から聞いて観に行ったわけだがヤマト作戦直前にアスカがシンジに「昔、弁当作ってくれた時あんたの事好きだった」と言う場面、これは公開初日に観たかったと思った。それなら「今回で終わるんや!」と、かなり衝撃だったはずだ。アスカがそんな事言うなんて死亡フラグでもあり得ないし絶対に終わりを実感できたはずだ、だから初日に観たかったと思った。
冬月の操る量産型エヴァやヴンダーの姉妹艦3隻と闘う、ヴンダーと2号機と8号機。……そういった感じで、本作の戦闘はほぼ全編、冬月と闘ってるようなもんだ。
しかし『Q』のラストバトルもそうだったが天地がよくわからん暗い場所で、凄くゴチャゴチャした武装エヴァが、人型じゃない量産型エヴァと凄いスピードで戦闘してるせいで、はっきり言って何がどうなってるのか全くわからなかった。「あっアスカがピンチ」「アスカが優勢」とかくらいしかわからなかった。だがあまりに戦闘や敵キャラに魅力があったら卒業できなくなるので、そういう分かりにくい戦闘で良かったのかも。ここでの戦闘やアスカのお約束の「2号機ごめん!」からの敗北など全体的に『トップをねらえ2!』に似てた。トップ2は地味に好きだったがヒットしなかったので似てるこれがヒットして良かったなと思った。
終いにはマイナス宇宙でゲンドウが「暴力よくない、話をしよう」と言い出すのがめちゃくちゃ面白かった。何十年も続いた戦いのラストバトルがこんな事ってあるだろうか?それはここにある。ゲンドウもシンジも他者とのコミュニケーションこそが最も苦手なこと。彼らにとって、そして『エヴァ』という作品では〈他者との対話〉こそが真の戦いなのだ。「人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオンに乗って闘う」なんて事は「子供の夢みてーなこと」でしかないのだ。『幽遊白書』で幽助が「魔界の王」などといったフワフワしたものにならずラーメン屋という現実的な職業に就いたのと同じか。
そこでゲンドウの「親戚の集まりがいやだった」とかから始まり、シンジはエヴァに囚われたキャラクター達やエヴァンゲリオン達の呪いを全て解き、開放していく。
中でも旧劇を思わせる海で、アスカに「好きって言ってくれてありがとう。僕もアスカが好きだったよ」と言うところが凄く感動した。
旧シリーズ~旧劇の時は非常に式波じゃなくて惣流の方のアスカっぽい苛烈な女性と付き合って大変だったし劇中のアスカもどんどん病んでいって陰惨なシーンが多かった。旧劇ラストも実は綺麗にオチてる良い終わり方なんだけど若い自分には凄く重い現実を突きつけられた感じでずーんとしたものが残った。ついでにその後の人生で知り合う女性とエヴァの話するとほぼ100%アスカが好きだとアスカの話になり、それが何十年か続くうちに何というか「アスカ=他のアニメキャラと違って感情を持った生きてるし唯一、自分の中に無理やり入ってくるかのような生々しい女性……の象徴」という感じになって、自分もシンジみたいなもんで他人と距離を置きたい人間なので、すっかりアスカというキャラがずっと苦手だったんだけど、このシーンを見るとアスカとシンジが別れを告げるもんだから、ただアスカというキャラクターがどうの宮村優子氏がどうのだけじゃなく、自分の中の女性という枠組みの中に広いスペースを持っていたアスカという概念そのものの呪いが解けたのか全く好きでなかったアスカとのお別れシーンでヤバいほどの感動があった。というかむしろアスカ嫌いなんじゃなくてむしろ好きだったのかも……と思うものがありヴンダーでシンジの弁当の話してたのもあって、あまり好きじゃなかった『破』も観たくなった。アスカというキャラそのものというよりアスカにまつわる色んな事とかアスカという概念が好きだったと気付いた感じというか……。多分、漫画版みたいにシンジとアスカがネオンジェネシスで付き合ってたらそんな気持ちにならず、シンジとアスカが別れと感謝を同時に告げたのが良かったんだと思う。長年のアスカ派の人には悪いが漫画版でアスカとくっついてもピンとこなかったんだよね、今回のように感謝とともに別れるのが最良だった気がする。何で?と訊かれても上手く説明できないがそんな気がする。
最後、ネオンジェネシスでシンジが共に歩くのはマリというのは、まず綾波やアスカじゃない方がいい、というのがあるからマリで良いしマリは庵野の妻の安野モヨコ成分がめちゃくちゃ入ってるのでシンジとくっ付くのは当然……と最初は思ったが、アニメのキャラとしては、この2人の因縁少なすぎるよね?と疑問が出てくる。でもそれはアスカとケンケンもそうか……。あと漫画版のマリの事を考えるとあまりに関係性が複雑というか母性や包容力ありすぎるしそんな女とくっ付くのはどうか……と思ったが、庵野を反映させてるんだし、それで人生が順調になり本作もそれで完成したんだから、まぁこれでいいのか。どんな事も新しく始められるネオンジェネシスだから複雑な出自のマリという女性も「マリという名前の少女」として新生したからこれでいいのか……という感じで納得した。
それにしてもシンジの声が神木隆之介氏になって終わるというのが本作で一番の衝撃だった。シンジの声優・緒方恵美氏はいくらでもイケメンや青年の声出せるのに、わざわざ緒方恵美氏からもシンジを取り上げて終わりというのが「ネオンジェネシスでも闘ったりしないように本当の本当に終わり」感あった。

 

良いポイントを挙げようとしたら、あれもこれも書こうとして書く時間が長くなって文章の勢いが弱くなってしまった。
というか4日前くらいに観に行って感想書こうとしても文章が膨れ上がってポイントが分散してしまい上手く書けず、これ3回目くらいでやっとここまで短くなったんだけど上手くまとまらなかった。特に海のアスカのシーンで感じた感想をどう書いていいかわからなかった。チョッチだけね。

 

 

そんな感じでした

『シン・ゴジラ』(2016)/5年ぶりに観ても面白かったが日本政府が有能すぎてコマンドーよりリアリティなく感じるようになってた☢️ - gock221B
『シン・ウルトラマン』(2022)/シンゴジより好き。ただ尾頭さんよりカヨコが好きになれる度量が必要🌏✨ - gock221B
『シン・仮面ライダー』(2023)/庵野作品のきついノリ……特に「キューティ・ハニー」とかさえも許容できる人だけが楽しめる、人を選びすぎる作品。一文字隼人とサソリオーグ大好き。後半は黒澤明映画以上に字幕が必要🦗🏍👩🏻🦗🏍 - gock221B

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シン・エヴァンゲリオン劇場版 公式サイト
www.youtube.com

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NHKオンデマンド | プロフェッショナル 仕事の流儀 「庵野秀明スペシャル」
NHKオンデマンド | 「さようなら全てのエヴァンゲリオン ~庵野秀明の1214日~」<前編>
NHKオンデマンド | 「さようなら全てのエヴァンゲリオン ~庵野秀明の1214日~」<後編>

『ザ・ハント』(2020)/上級市民による陰謀論好き一般人狩りの時間ですよぉおおおおおおおおおお!!🐷

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原題:The Hunt 監督:クレイグ・ゾベル 製作国:アメリカ 上映時間:89分
制作スタジオ:ブラムハウス・プロダクションズ

 

 

 

人間狩りの時間ですよぉおおおお!!
12人の男女はそれぞれ拉致され目覚めると知らない森の中だった。
そこには巨大な木箱が置かれ、中には多くの重火器や刃物などの武器、そしてシャツを着せられた一匹のが入っていた。
その直後、銃声が鳴り響き、彼らは武器を手に取り必死で逃げ惑う……。
哀れ、彼らは瞬く間に視界外から射撃され、一瞬でほぼ壊滅してしまった。
銃を持ちたがらなかった可愛い系白人女性は真っ先に死亡。落とし穴に落ちて杭に胴体貫かれても生きてた女性は男性に助けられるが地雷踏んで真っ二つになり上半身だけになって再び元の落とし穴に落ちて息がまだあったが、どう考えてももうダメなので諦念を瞳に浮かべてたら違う男性に助け上げられそうになるが「いや、よく見ろや私の姿を!もう終わりなんや!助けようとすんなボケ!」と男性の銃を奪い自らのこめかみを撃ち抜きアグレッシブ自死
生き残った3人は、自分たちが今置かれている状況は、ネットでまことしやかに囁かれている陰謀論「上級市民が一般庶民を人間狩りの獲物として行う危険な殺人遊戯〈マナー・ゲート〉」にそっくりだと気づく。「あの都市伝説ホントだったんだ……」震撼する下級市民たち。
映画開始数分で、あっという間に三人になってしまった彼ら。
言うなれば運命共同体……!
互いに頼り、互いに庇い合い、互いに助け合う……。
一人が三人の為に、三人が一人の為に。だからこそ戦場で生きられる。三人は兄妹、三人は家族……。
……嘘を言うなっ!
猜疑に歪んだ暗い瞳がせせら嗤う。無能……怯懦(きょうだ)……虚偽(きょぎ)……杜撰(ずさん)……、どれ一つ取っても、この場では命取りとなる。それらを纏めて無謀で括る。誰が仕組んだ地獄やら。兄妹家族が嗤わせる。
お前もっ!お前もっ!お前もっ!だからこそ、私の為に死ねっ!
私達は、何のために集められたのか……。
まだ何もわからない。
現実世界でも18世紀くらいまで動物を惨殺して楽しむ殺人遊戯〈ブラッド・スポーツ〉が実在した。また近年だと「世界を牛耳る闇の政府〈ディープ・ステート〉が人身売買を行い、児童を拷問して脳から抽出した〈アドレナクロム〉を摂取し、それで世界の上級市民やセレブは若さを保っている。その窓口はピザ屋の地下にある」という、先日のアメリカ大統領戦で日本でも増殖して話題になった〈Qアノン〉の前身となった陰謀論〈ピザゲート〉。
ブラッド・スポーツ - Wikipedia ピザゲート - Wikipedia Qアノン - Wikipedia
本作の舞台設定は、それら陰謀論を元にしてるのは間違いない。
話が逸れた、映画の感想に戻ろう。
そんな感じで本作の世界内では陰謀論〈マナー・ゲート〉がネットで話題になっており、拉致された一般市民である被害者たちはそれに巻き込まれたのだとピンと来たわけ。
箱にシャツを着た豚が入ってたのは「これは今から狩られる下級市民であるお前らだ。豚め」という、上級市民からのメッセージだ。
その3人も「上級市民が一般人を狩る用の森」を出てすぐあったコンビニでコンビニ店主夫婦に惨殺される。
優しそうな老夫婦にしか見えないコンビニエンスストア店主の老夫婦も、一般市民狩りを楽しむ上級市民であり、このコンビニエンスストアも人間狩りの装置の一つだったのだ(ホラー映画をよく観てる奴ならばコンビニエンスストアとガソリンスタンドは安全地帯ではなく殺人者の仲間が居ると気付けたはずだが)。
上級老夫婦は惨殺した三人を片付け、床を清掃する。獲物である生き残りの下級市民がまた来るかもしれないからだ。途中で店主が、惨殺した三人の中に居た黒人男性の遺体を「黒人」と呼ぶと、老婦人は「あなた、それは良くない言い方よ。アフリカ系アメリカ人と呼ばないとね」と嗜める。何の罪もない彼らを惨殺するのは全然OKだがポリティカル・コレクトネスには厳しい……。それはつまり彼らは「マイノリティを尊重している」のではなく「自分たちは『マイノリティを尊重している』というポリコレに考慮しているアップデートされた者だ」と他人に思われたいだけの「ファッションとしてのポリコレ」を身に纏っている偽善者に過ぎない者だと言うことを示している。また彼らは健康に気を使ってるので〈砂糖とかいう健康に良くない毒〉が入ってる市販のジュースも好まない。
哀れ、集められた「陰謀論を好む一般市民」の殆どは、ここまでの映画開始数分で壊滅してしまった。だがまだ2人残っている。
一人だけ他の市民とは別行動していた貧困金髪白人女性の主人公クリスタル(ベティ・ギルピン)も、件の下級市民狩りの装置という裏の顔を持つ〈殺人コンビニエンスストア〉に立ち寄る。
上級老夫婦は再び優しい店主を装いクリスタルに接客する。
煙草を買うクリスタル。
次の瞬間、クリスタルは老婦人の顔面をカウンターに叩きつけ、俊敏な動きでレジカウンター内に飛び込むと、コンビニエンスストア店主が強盗避けにカウンター内によく設置してありがちなショットガンを素早く奪い取ると老男性店主を射殺!
殺人老夫婦店主は煙草の値段を、かなり高めに言ってしまったためクリスタルに偽の店主だと見破られてしまったのだ。
砂糖すら「毒」だと断ずるほど健康に気を遣っている上級市民にとって煙草など猛毒に等しい、だから煙草の値段など知るわけがない。クリスタルは人間狩場のすぐ近くのこのコンビニエンスストアを最初から怪しんでおり、ボロを出したら殺ってやろうと最初から思っていた。安心しきっている慢心者は、最初から決め打ちで行動しようとしてる者の反射神経には勝てない。
直後、命乞いをする上級老婦人にショットガンを向けたクリスタルは、地に伏した悪党に向けて、美しい顔を悪党にトドメを刺す時のクリント・イーストウッドの様な目を剥いた恐ろしい形相で「ドジッたな!?腐れ女が!」と言うと、ショットガンをぶっ放す。上級老婦人はその脳みそを二階から落としたトマトのようにグシャグシャに撒き散らしかしながら死亡。「黒人」という言葉を使わず「アフリカ系アメリカ人」と呼ぶ洗練さや、健康のために砂糖も口にせず維持してきた健康な脳が一秒で粉微塵になって終わった。この死因は「一般市民への興味のなさ」と言ってもいいだろう。
そして映画タイトルが出る『THE HUNT』。
主人公の貧困白人女性クリスタルは、陰謀論を好んでいた一般市民を、彼らが好んで書き込んでいた〈マナー・ゲート〉によって皆殺しにせんとす殺人上級市民グループの包囲網から逃れることができるのか。
ここまでが映画開始からのアバン30分間。
何これめっちゃ最高なんですけど。
台詞ほとんどないアクションなのに情報量多いしめちゃくちゃ面白い。
まぁまぁネタバレあり

 

 

 

いつもなら劇中で起きた面白い展開や場面を列挙した後に感想書いてたけど、本作は冒頭だけでご覧のように長文になってしまったし以降も全部面白いので、上記の勢いで劇中に起こった面白い展開を書いていくとラストまで展開を全部書いちゃう事になる。それだと感想っていうより只ネタバレしてるだけになっちゃうので今回だけは劇中の展開を書くのは冒頭だけに留めておく。興味を持った人は是非レンタルでもして観てください。残念ながら動画配信サービスとかにはまだ来てないみたい。
コロナで作品数が少なかったとはいえ昨年2020年に日本で公開された映画やドラマの中で俺の中で今んとこ暫定一位。
上に書いた冒頭以降は、主人公クリスタルが〈マナー・ゲート〉や殺人上級市民を率いる主催者(ヒラリー・スワンク)から如何に逃れるか?クリスタルは上級達に一矢報いる事ができるのか?。主催者やクリスタルの秘密……などが語られる。単純にめちゃくちゃ面白い。
端的に言うと、僕は映画監督の中でジョン・カーペンターが一番好きなのだが、本作は久々に見つけた「ジョン・カーペンターっぽいアクション映画」だったので最高だったわけです(ジョン・カーペンターの中でもホラーじゃなくてアクションのラインね)。具体的に言うと「スローモーションや細かいカット割りなどのダサい編集はせず、いきなりぶっ放して瞬殺する系のアクション」で、低予算だから劇中の舞台は少なめでシンプル。あと社会風刺をふんだんに盛り込んでいる。そんな感じ。ジョン・カーペンターっぽいB級映画だし、めちゃくちゃ面白いんだけど一つだけ欲を言うなら本作は面白くてスッキリするハッピーエンドなんだけど、そうじゃなくて相討ちで終わるとか「主人公は敗北するが、破滅する未来を敵に残して嘲笑って死ぬ」みたいなビターエンドで終わった方がよかった。何故かというと、その方が記憶や印象により残るから。主人公を応援して観てたので観てる時は気持ちいいけどね、だけど少し辛いラストの方が残るものが多いのよ。本作をめちゃくちゃ気に入ったけど、あとほんの一歩なんかあれば2020年代の『ゼイリブ』みたいなカルト名作になれたかもしれない。ただ、クリスタルは帰っていく時にラスボスのドレスを着て彼女の自家用ジェットで去って行った。敵の上級の姿で終わるというのは「革命が成功しても上についた革命側もやがて腐敗する」という事の暗示だったのかもしれない。深読みしすぎか、迫害されたCAさんと乾杯するし普通のハッピーエンドだったんだろ多分。
ジョン・カーペンターっぽいB級アクション映画ってだけでなく 僕は(エンタメとしての)陰謀論が好きだし、後述するが主演女優も好きだし、本作は本当に頭から尻尾まで大好きな要素ばかりで最高だった。
そして、ここまで読むと「被害者の陰謀論者が、悪い上級市民の陰謀論を討つ」という勧善懲悪だと思うかもしれないが本作はそれだけじゃない。むしろ本作では「陰謀論〈マナー・ゲート〉を盲信する一般市民たち」も、人間狩りするセレブ同様にバカにしている。そして主人公クリスタルは両者とも違う。「陰謀論好きの一般市民 vs.上級市民」という構図だと思われたが実際のところは「陰謀論好きの一般市民 vs.上級市民 vs.クリスタル」だった。

 

🐷

 

※ここからは本作の感想じゃなくて主演女優の話なので、感想だけ読みたかった人は特に読まなくても大丈夫です。
本作を観たきっかけだが〈人間狩り映画〉〈デスゲーム映画〉なんて腐るほど作られててありきたりだし、そもそも僕はデスゲームっぽい映画や漫画は嫌いなんです。「残酷だから」じゃなくてバラエティ番組を見てるような気分になってアホらしくなるからです。デスゲームっぽい状況を舞台に色んなことを能弁に語る『ホステル』1、2は大好きなんだけど、デスゲームやスプラッターそのものが目的になってるフィクションは別に好きじゃないって事(関係ないが『ホステル Part.3』はイーライ・ロスが監督してなくて凄いつまんないので3は観なくていい)。
でも本作の場合、主演がベティ・ギルピンだったので一応「観る映画リスト」に入れてて、それで観た感じ。
変わった名前のベティ・ギルピン氏は、Netflixオリジナル・ドラマ・シリーズの『GLOW』で主人公のライバル役してて知ったんですけど
『GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング〈シーズン1〉(2017) 全10話
『GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング〈シーズン2〉(2018) 全10話
GLOW: ゴージャス・レディ・オブ・レスリング』〈シーズン3〉(2019) 全10話

『GLOW』は『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』のスタッフが作った80年代に実在した女子プロレス団体をモデルにして作ったドラマでめちゃくちゃ面白いけどイマイチ人気が無いので強烈にオススメです。今コロナで最終シーズン制作がストップしてるけど、特にシーズン1、2は傑作なのでオススメです。これと『呪われた死霊館』(2018)は傑作だけど「中年女性ばかりの女子プロレス」「死霊館をパクった邦題の、死霊館とは関係ないホラー映画」などの観る気が起きなさそうな作品のせいか、Netflixのオススメ訊かれる度に勧めてはみるものの観てくれる事は少ない。
話を戻して『GLOW』でのギルピン氏は、アリソン・ブリー演じる黒髪の目立たない主人公の元親友兼ライバル、金髪のグラマーな白人美女で夫と子供もいるという社会的な地位の高いキャラだった。そんな彼女が色々あってプロレスの世界に飛び込みプロレスの魅力を知ったり主人公と心を通わせたりする様が魅力的だった。
ベティ・ギルピン氏はめちゃくちゃ痩せてるにも関わらず信じられないほど胸がデカい。お尻も。まるで昔の漫画に出てくるような「グラマーな金髪白人女性」スタイルなんだが俺はそんな彼女を観てて「この人魅力あるけど売れないだろうな~」と思ってた。考えてみてください、めちゃくちゃ痩せてるのに巨乳の金髪白人美人の女優……。こんな女優が現在のアメリカ映画で目立つ主演できる役とか少ないですよね(まぁ80~90年代に居たとしてもエロい役やったりワインスタインに狙われるだけなので今の方がマシなんだけど)。先日観た『STUBER/ストゥーバー』(2018)でのデイヴ・バウティスタも筋肉モリモリの大男なんだが、彼はロック様ほどの陽キャっぽさもないし役選ぶの大変だろうな~と思った。彼は「大男だけどメンタルが弱い」「大男だけど見た目ほど強くない」「大男だけどコメディリリーフ」など現代にもフィットする役ばかり狙って大ヒット作にたくさん出ている。WWEレスラー時代も好きだったけど近年そういった彼のクレバーさで益々好きになってきました。
話を戻してベティ・ギルピンはいわば「女版デイヴ・バウティスタ」です。「『女版デイヴ・バウティスタ』は、マッチョなロンダ・ラウジーとかジーナ・カラーノじゃないの?」と思われるかもしれませんが違う。今話してるのは「性別が色濃く出た恵体ゆえに主演が難しそうな俳優」の話をしてるので、マッチョなバウティスタの女性版は金髪白人痩せ巨乳であるギルピンになるわけです。つまり今ハリウッドやエンタメ業界は多様性に考慮していて勿論、僕もそれを素晴らしいなと思ってて良いことだと思うんだけど最近、「有色人種や性的マイノリティの活躍が増えてきたけど、逆に言うと白人やマッチョや巨乳の美人の出番は減っていくのかな?」と思ってたしイマイチ、ブレイクする機会がなかった面白い女優ギルピン氏が、こんな面白い映画の主演でハマり役して何だか嬉しかったなぁという話です。
本作の主人公は正体不明の流れ者「名前のない人間」っぽくもあり、容姿や表情なども、全体的に大好きなクリント・イーストウッドっぽくもあったんですよね。そこも良かった。何なら続編作って欲しいくらいだ。ゼイリブみたいなビターエンドにしてカルト化しなかったっぽいけど逆に言うとシリーズ化できるチャンスが生まれたかもしれん。

 

 



そんな感じでした

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The Hunt (2020) - IMDb
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『ナンシー・ドリューと秘密の階段』(2019)/おてんば少女探偵が幽霊屋敷の謎を解くキッズムービー、だけど子供騙しじゃなく楽しいよ👩🏻‍🦰

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原題:Nancy Drew and the Hidden Staircase 監督:カット・シア 原作:キャロリン・キーン『ナンシー・ドルー・ミステリ 幽霊屋敷の謎』 製作国:アメリカ 上映時間:89分

 

 

 

おてんば少女探偵が幽霊屋敷の謎を解き明かします🔍
最近、漫画とかゲームばかり触れてて映画やドラマ全然観てなくて更新が遅れた。
IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』『ノット・オーケー』(これおもしろかった)など「田舎の利発すぎて友達少ないがいけてる少女」役を多くしてるソフィア・リリス主演作。むしろそういう役してるとこしか見たことない。この子好き。
原作は複数の代筆者が〈キャロリン・キーン〉という名義で書かれた児童向け推理小説「少女探偵ナンシー・ドリュー」シリーズ。1930年から現代までずっと続いて出版され続けてる。ナンシーの性格や劇中の描写も時代に合わせて変化させてるらしい。というかひょっとして8年後にはシリーズ開始から100年経つ?第二次世界大戦の前後に開始されたスーパーマンバットマンワンダーウーマンキャプテン・アメリカとかより更に長寿シリーズだと思うと凄いね。Wikipediaによると過去5回、映画やドラマになっていて、本作公開のあとU-NEXTで違うスタッフと俳優によってドラマが配信されてるそうです。と言っても一作も読んだことないし映像作品も観たことない、全く知らんくせにただWikipediaを書き写してるだけの自分が愚かに思えてきたので感想書こう。
割とネタバレあり、だが別にネタバレどうこうという内容ではないと思いますけどね。

 

 

 

母が亡くなり弁護士をしている父と共に田舎に引っ越してきたナンシー・ドリュー(ソフィア・リリス)。父は鉄道によって村が開発される事に反対運動している。
ナンシーは洞察力や行動力に優れたスケボー少女。スクールカーストでは迫害されがちな真面目グループに属しているようだ。化学が得意な親友がいじめられたのでナンシーは頭脳と行動力で地元の名士のバカ息子に仕返しする。
だが少々やりすぎてしまい社会奉仕活動を命じられる。それで清掃してたらイジメ仕返ししたバカ息子の彼女ヘレン(スクールカースト上位の金髪白人女子)とその叔母さんと知り合う。
話を聞くと叔母さんの屋敷が、夜になると壁から人の話し声が聞こえたり引き出しが勝手に開いたりロウソクが宙を舞ったり黒い人影が屋内を彷徨ったりと霊障に困っているらしい。ナンシーはその卓越した推理力で人助けするチャンスそして退屈な奉仕活動から逃れるチャンスだと思い、叔母さんの屋敷に赴き幽霊屋敷事件を解決する事になる。
この叔母さんの家は真ピンクでフラミンゴや衛兵の置き物がたくさんあるクレイジーな屋敷で、叔母さんも元バーレスク・ダンサーで老婦人となった今もボーイフレンドがたくさんいるという凄く女子に好かれそうなイケてる系おばあさん。
ヘレンは、ナンシーが仕返しした男子の彼女だしスクールカーストでのポジションも何シーより高い位置にいるので最初は仲違いしていたが幽霊屋敷事件の捜査をするうちに徐々に打ち解けて仲良くなっていく。
幽霊屋敷事件だが、これは古典ミステリーなので超常現象は起きないだろうし、そもそも邦題に思い切り「秘密の階段」って書いてあるので「おばあさんの屋敷に隠された地下室があるんやろな」って思ってたらその通り秘密の階段から犯人が侵入してカラクリや幻覚作用のある植物を使って心霊現象を起こしていた事が明らかになる。別に邦題でバラされなくてもそんな事やろなと察しはつくので別にいいっちゃいいのだが一応ミステリーという形は守って隠していてほしいものだ。『ナンシー・ドリュー 幽霊屋敷の謎』とかの邦題じゃアカンかったのか?
まぁ事件の真相はそんな感じで、ナンシーを中心に三人の友だちも特技を活かしてナンシーを手助けし、叔母さんの幽霊屋敷事件は解決する。ナンシーとヘレンが最初仲悪かったの同様、ナンシーの親友2人とヘレンも対立していたがやがて仲良くなっていく。この辺の違う属性の女子同士が自分のことだけでなくお互いを認めていくのもテーマの一つなんだろう。ルックスやファッションと立場の強い男子にぶら下がることでしかアイデンティティを得られなかったヘレンも、彼氏と別れてナンシー達と親友になり新しい青春が始まる。

 

 


何だか教育テレビのドラマの話してるみたいだが、これは児童小説が原作の女児向けムービーなので仕方ない、内容もこれ以上でもこれ以下でもないというところ。だがだからと言って子供だましというわけでもなく、少女たちが犯罪者を退治する描写などもちゃんと納得できるようになってるし、スクールカースト上位のヘレンと真面目グループのナンシー達がグループを超えた人間同士として理解し合い連帯して悪を倒すストーリーも良い感じ。アメリカの良い面としての個人主義で自分の我が道を生きるクレイジーな叔母さんはナンシーの将来の姿だろう。
これを読んでる奥さんが幼いお嬢さんに観せるのもオススメだ。
普段の僕はホラー映画やバイオレンスな映画を好むが、心のどこかに少女趣味があるみたいで、こういったアメリカのティーン女子が観るような映画やドラマを観ることが極たまにある。本作もキッズ向けなので過激なシーンや展開はないが、さっきも言ったように全体的にちゃんとしてるし楽しめると思う。監督は元女優の女性監督だけあって女子同士の連帯を熱く描いてたし。
これといって面白い感想は出てこなかったが、まぁそんな感じで、僕は結構楽しめました。本作の場合はソフィア・リリス目当てで観た。『IT』や『ノット・オーケー』は少し陰があるキャラが苦境に立たされる役だったが本作は元気いっぱいで輝く姿がたくさん観れて満足した。まぁこれ以上特に感想も出てこないようなので話はこれで終わりです。
あと感想がピンクなのは「少女だからピンクにしとけ」というおじが考えそうな理由ではなく舞台となる叔母さんの家がピンクまみれだからだ、と一応書いておこう。誤解されたくないないからね。

 

 

 

そんな感じでした

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Nancy Drew and the Hidden Staircase (2019) - IMDb

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『STUBER/ストゥーバー』 (2019)/僕が好きな、頑固マッチョと柔軟な男が共闘してお互い良い影響を与え合う系コメディだし配役も最高🚙

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原題:Stuber 監督:マイケル・ドース 製作国:アメリカ 上映時間:93分

 

 

 

僕が好きな「立場や人種や趣味が違う者同士が共闘してるうちにお互いに良い影響をもたらす」系映画。
これ系で一番好きなのは故ジョエル・シュマッカー監督作『フローレス』これはロバート・デ・ニーロ演じる古臭い男らしさにしがみつくマッチョ刑事が故フィリップ・シーモア・ホフマン演じるドラァグクイーンに助けられて意識が変わる面白いんだが誰も観てない名作。あとトミー・リー・ジョーンズ演じるマッチョ刑事がチアガールの寮に住んでチアにデートの仕方とか教わりながら犯罪者を追うコメディ『チアガールVSテキサスコップ』も凄く楽しかった。こういった保守マッチョおじが自分とは異なる存在に触れて今までの保守的な自分を反省して新しい自分になる系の話は好きです。
ロサンゼルスを舞台に、レーシック施術直後で視力が弱まっている刑事ヴィク(デイヴ・バウティスタ)と彼の相棒にさせられたUber運転手ストゥー(クメイル・ナンジアニ)の活躍を描いたバディもの犯罪コメディ映画。日本における20世紀フォックス最後の作品らしい。
常に男らしくいようとする不器用でマッチョな刑事ヴィクは、凶悪犯テジョ(イコ・ウワイス)追跡中、テジョによって相棒(カレン・ギラン)を殺されてしまう。
その後もヴィクは相棒の敵討ちも兼ねてテジョを捜査し続けていたら手がかりが掴めた。だが生憎レーシック手術を受けた直後で視界がおぼろげで運転できないためUberを呼ぶ。そこへやって来たのがパキスタンアメリカ人ストゥー。ヴィクは嫌がるストゥーを引き回してテジョを追跡する……という話。
ヴィクは強くて勇敢な刑事だが弱音を吐いたり助けを求めることを「女々しい」と思ってる旧態依然とした”男らしさ”を追求してるタイプのマッチョで、そのせいで離婚しており愛する娘とも上手くいっていない。
一方、ストゥーは昔から職場や周囲に舐められがちで、想いを寄せているセクシーな幼馴染(ベティ・ギルピン)に長年便利なボーイフレンド兼セフレとしてキープされ続けてきた。
そんな一長一短の男二人が交差して、お互い好人物にアップデートする……という好きなタイプのストーリー。マッチョ刑事ヴィクがレーシック手術で視力が一時的に落ちてるという設定は、ストゥーのUber車に乗らざるを得なくするための設定なんだろう。
全くそりが合わない2人がついにホームセンター的なストゥーの職場で、周囲の物を使ってシバきあいした直後、それまでストゥーをバカにしてたヴィクがストゥーに敬意を表して共闘したりして凄く爽やか。本作のアクションは凄く硬くて痛そうな所に突っ込む場面が多くてよかった。またプロパンガスを凶悪犯の顔面にぶっ込んで爆破したりとエグい殺しが妙に多いのも良かった。
ちなみに主人公ストゥー役のクメイル・ナンジアニ氏はMCUの『エターナルズ』(2021)でエターナルズのメンバーの一人キンゴ役をやるので、キンゴとドラックスの中の人共演でもある。

 

 


元々、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ドラックス役のデイヴ・バウティスタWWEレスラー「バティスタ」だった時から好きだから本作も観てみるか……と観たのだが想像以上に面白かった。バティスタの出演作や演じる役を見てると、普通だったらマッチョを活かした役をやりそうなもんだが彼は一貫して、マッチョだがあまり強くなかったりコメディリリーフだったりマッチョだが弱さを持った役を選んでるように見える。ドラックスがモロにそうだしね。「めっちゃ強いマッチョ」なんてのは同じくWWE出身で超絶陽キャドウェイン・ジョンソンくらいしか許されなさそう。バティスタの場合、少し陰があるから、そういう役を選んでるんだクレバーだなと密かに思ってました。
本作の場合も、マッチョで融通の効かん刑事だがストゥーとの触れ合いで優しくなるという役だし彼は実に自分にピッタリ合った役選ぶよな。
ストゥーも、ヴィクと同じかそれ以上の主人公だし、ヴィクとストゥーが共闘する姿は最新のダイバーシティアメリカ映画って感じで凄くいい。
冒頭で殺されてしまう主人公の相棒は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ネビュラ役などでおなじみのカレン・ギラン。彼女も好きなので(むしろ彼女を嫌いな人なんかいるか?)冒頭で死ぬのが勿体なかった。もっと彼女の活躍が観たくなるから死ぬ役ならもっとモブっぽい俳優にしてほしかった感はある。
ストゥーが片思いしている白人女性は『GLOW』とか『ザ・ハント』に出てて俺が最近凄く好きなベティ・ギルピン。ヴィクが追うアジア系凶悪犯は「小さいアジア人なのにバティスタより強いの変だな…」と思ってたら『ザ・レイド』のインドネシアのアクション俳優のあの人だった。それとヴィクの上司は90年代に活躍した懐かしのミラ・ソルヴィーノ
ストーリー自体はよくある感じの凸凹バディものなんだが何か、妙に人種やキャスティングがセンスあるなと思って調べてみたら『パーティー・ナイトはダンステリア』(2011)の監督だった。これは80年代を舞台にした少年少女がパーティを通して大人になる系コメディで凄く感動する隠れた名作だった。あれの監督だったと知って納得した。
最新作は『コフィー&カリーム』(2000)というNetflix映画らしい。観てみよ。そっちにもベティ・ギルピン出てる。お気に入りみたいだな。
それにしても今んとこ、どの作品もセンス良いんだけど不思議と大ブレイクしない監督だね。だけど全く評判にならない割には「こんなに評判にならないのはおかしいくらいの面白さはあるぞ」と思えてオススメしたくなる。隠れた名店とか売れない良いバンドみたいな監督とでも言うか。
最近、年末からずっと『ヒットマン2』って暗殺ゲームにはまってたり漫画や小説をよく読んでたりclubhouseにもはまったしで映画あんま観てなかったから更新が滞りました。しばらくはもっと頻度を上げようと思う。

 

 

 

そんな感じでした

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Stuber (2019) - IMDb

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『GODZILLA ゴジラ』(2014)/不必要な主人公交代やゴジラ出し惜しみや怪獣バトルを見せないスカシなどでフラストレーションだけ溜まった☢

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原題:Godzilla 監督:ギャレス・エドワーズ 原作:東宝株式会社 制作会社:レジェンダリー・ピクチャーズ 製作国:アメリカ 上映時間:123分 シリーズ:モンスターバース。『ゴジラ』シリーズ

 

 

 

結論を最初に言うと勿体ぶりすぎて熱が冷めてしまい口に入れるときには冷めていた感じの怪獣映画……というよりパニック映画みたいでしたね。
好きなジャンルはありつつ映画は全体的に好きだし特にジャンル映画的なものは勿論好きだが怪獣映画だけは昔から興味薄くてあまり観てない俺(理由は自分でもよくわからん)。でもモンスターバース第2作目の『キングコング:髑髏島の巨神』(2017)は面白かったし、最近「つまらないに違いない」と思い込んでスルーしてた『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2019)を観ても面白かった。ついでに『シン・ゴジラ』(2016)も再見したらやはり楽しかった。「ひょっとして過去最高に怪獣を観れる時期じゃないか?」と思い、このモンスターバース第一作の本作も観てみることにした。
本作は実は何度か観ようとしたんだけど毎回、冒頭20~30分観てあまりにも面白くなさすぎて何度も挫折していた、今回もまた冒頭30分すごくつまらなかったが今度こそ最後まで観ようと停止せずに観た。
ネタバレあり

 

 

 

1999年、日本の原子力発電所で不可解な地震が頻発して原子炉が暴走して倒壊。
その事故で妻を失った核物理学者(ブライアン・クランストン)とその息子のアメリカ海軍の大尉(アーロン・テイラー=ジョンソン)が主人公。アメリカ人が感情移入しやすいキャラ。父は妻を失った事故に取り憑かれており、息子は妻(エリザベス・オルセン)と息子がいるが2人はろくな出番はなく本国アメリカで心配しているだけ。まぁとにかく2人とも父性を全面に出している。
またモンスターバースでお馴染みの秘密機関〈モナーク〉から、芹沢博士(渡辺謙)と、サリー・ホーキンス演じる助手の博士も登場する。彼はMCUで言うところのニック・フューリーのような感じで怪獣映画と怪獣映画を繋げる役割だ。またアメリカが広島に落とした原爆で祖父を亡くしているし名前が芹沢猪四郎だし、日本やゴジラをリスペクトしたキャラ。
主人公親子やモナークが怪獣が原因だと思われる原発周りを調査していくうちに怪獣〈ムートー〉そして地球の生態系を平定させるために〈ゴジラ〉が目覚めて激突するという流れ。
ムートーとかいうやつは〈クローバーフィールドのモンスター〉を思わせるアメリカのモンスターでよくある雰囲気のデザイン。ゴジラがモロに”カイジュウ”だから相手役はアメリカンなモンスターにしたのかも。
最初に言ったように最初の30分が凄くつまらないが我慢して観てると、妻を失った核物理学者役のブライアン・クランストンが、ガンガン原因を捜査してるうちにキャラが立ってきて「この人いいな」と気に入りはじめた瞬間に死んでしまう。そして主人公的な役割がその息子役のアーロン・テイラー=ジョンソンに移ってしまう。
いや……せっかく面白くなってきたんだからブライアン・クランストンを主人公にしてそのまま進めばいいやん……。逆にアーロン・テイラー=ジョンソンを主人公にしたいんだったら「アバンで両親を失った青年が原発を探る」って感じで最初から息子だけメインで動かせばいいやん。主人公の意図不明なバトンタッチが行われるのが謎。両者ともに父性を強く持った家族愛のキャラなのでバトンタッチせずどっちか一人だけで充分だ。
また、その後の怪獣の見せ方も「ゴジラ!?……かと思わせてムートーとかいうやつ登場!」「ムートーとかいうやつばっかり出てくる!」「やっとゴジラがムートーとかいうやつと闘い始めたらカットが変わる。これが何度も何度も繰り返される」「怪獣バトルはラスト数十分になるまで見れない。しかも凄く画面が暗い」など、楽しくないズラシやらスカシのオンパレード。「怪獣映画の大作がメジャーではないアメリカで怪獣バトルを明るい場所でモロに見せたら説得力ないかも」という恐れや「満を持してゴジラアメリカでやる」という後がない不退転の想いから勿体ぶった演出で凄い事が起きてる雰囲気を出したいのはわかるが全部悪い方に行ってて、これがもう単純に面白くない。
ムートーの口をこじ開けて、そこに放射熱線を吐くという必殺技は凄く良かった(この映画でよかったのはこの技だけかも)。
原発や芹沢博士など、日本や原作へのリスペクトは感じられたし高い志を持って作られたんだろうなという気はしたけど残念ながら最初から最後まで面白くなかったです。ゴジラ度は劣るもののエメリッヒのマグロ食いゴジラの方が面白かったかも?
本作の勿体ぶり過ぎを反省したのか『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』では作品の方向性を180度変えて怪獣めっちゃ見せる作風になってましたね。僕はそっちの方が好きです。
ゴジラvsコング』(2021)は面白いのかな?
監督の過去作がかなりアカンものが多いし、予告編でコングが子供に気持ちわかられて正義の雰囲気を出してたり武器持ってゴジラと闘ってるの見て正直かなり醒めました。あまり期待せずに観よう。芹沢息子やメカゴジラとかメカキングギドラなどの第三者がどれくらい暴れるかにかかってる気がする。

 

 

 

そんな感じでした

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〈日本のゴジラ映画〉
『シン・ゴジラ』(2016)/5年ぶりに観ても面白かったが日本政府が有能すぎてコマンドーよりリアリティなく感じるようになってた☢️ - gock221B
『ゴジラ-1.0』(2023)/全体的に面白かったが、おっさんやオタクが好みそうな登場人物たちや展開を「これって好きになっていいんかな?」と戸惑いながらも最終的には好意的に応援した。凶悪なゴジラと異能生存体・浜辺美波☢ - gock221B

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 Godzilla (2014) - IMDb

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