gock221B

映画やドラマの感想ブログ 😺🐱 殆どのページはネタバレ含んだ感想になってますので注意 😺 短い感想はFilmarksに https://filmarks.com/users/gock221b おしずかに‥〈Since.2015〉

『帝都物語』(1988)/冒頭の陰陽道バトルは最高、というかそこだけでいい⛤

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監督:実相寺昭雄 製作国:日本 上映時間:136分
原作:荒俣宏 シリーズ:「帝都物語」シリーズ⛤

 

荒俣宏の伝奇大河小説「帝都物語」の、1巻「神霊編」から4巻「龍動編」までを、約10億円という当時としては巨額の制作費を投じて映画化。
実在した人物が実名のまま多数登場し、人造人間「学天測」の権威・西村真琴博士を実子の西村晃が演じたことも話題となった。
クリーチャーデザインには「エイリアン」のH・R・ギーガーも参加している。

 

 

Story 
f:id:gock221B:20180815125145j:plain明治45年。魔人・加藤保憲嶋田久作)は、平将門の怨霊を呼び覚まして帝都壊滅を企んでいた。
その加藤の野望を防ぐため、陰陽師・平井保昌平幹二朗)、大蔵省の辰宮洋一郎石田純一)、その妻で巫女の目方恵子原田美枝子)など、ありとあらゆる政治家や霊能力者や科学者などの闘いを描く――

 

 

 

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本作は何だかんだ言って10年に一度は観たくなって観てる気がする。

そして毎回、前半で「帝都物語最高!」と思いつつ、観終わるくらいには熱が冷めて「はぁ‥」という感じになる。
そして10年後その事を忘れて再び観て「帝都物語最高!」と思いつつ、観終わるくらいにはまた熱が冷めて「はぁ‥」という感じになる。
そして10年後‥(ループ)
こういう人は多い気がする。
要は、印象には残る良い場面も多いが一本の映画として観ると、いま一つという感じ。
それでも「二度と観るか」とは思わないあたり、良い映画の部類に入ると思う。
映画というのは終盤や終わり方が凄く良いと、遡ってイマイチだった前半や中盤の印象が良くなったりするが、逆の現象は少ない。
原作のファンなら、映画で描写不足な部分さえも脳内補完して楽しめるかもしれないが、あいにく僕は原作読んでないのでよくわからない。
あとは単純に、金のかかったビジュアルや雰囲気は素晴らしいと思う。
バブルな時に作ったのでギーガーのクリーチャーやSFXや豪華なセットや出演者など、どれもふんだんに金がかかっている。
帝都の繁栄と滅亡、復興などをずっと見ている渋沢栄一役が勝新というのがまた、本作の特別感が増している。
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※追記(2019年4月9日):この実在の人物、渋沢栄一元号が平成から令和に変わた今日此の頃、一万円札、五千円札、千円札などの絵柄が変わるそうで、一万円はこの渋沢翁になるらしい。一万円が物理的、霊的に守護された紙幣となる‥?!
魔人・加藤のキャラ。陰陽道式神。帝都東京。実在の人物や出来事がたくさん出てくるところ‥等のあらゆる要素が当時のリアル中学生だった僕の厨二魂にヒットしました。
未だに関西に行った際は、京都の清明神社で安倍晴明の五芒星ステッカーとか買ってドアやパソコンに貼ってしまいがち。
本作は(おそらく荒俣だから一冊ごとのウンチクなどが異常に多いと思われる)数冊分の原作を無理やり一本の映画に押し込めたために情報量が多すぎるし、メインキャラクターの内面が全く描かれない。次から次へと出てきては消えていく登場人物が多すぎる。更には時間がポンポン飛ぶ(平気で数十年経ったりして、その度に興味や面白さが途切れるのでこれが繰り返されて後半はどうでもよくなってくる)
そんな要素が合わさって、前半は大興奮だが中盤→終盤と進んでいくうちに曖昧な印象になってやがては「一体何だったんだろう‥」という鑑賞後感になるんだろう。

 
魔人・加藤
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加藤は、中学生の目から見てあまりにカッコよかった。
嶋田久作インパクトある顔面や陰陽道のカッコよさもさることながら、
こんな濃いキャラなのに名前が「加藤」とあまりに普通すぎるのがカッコいい。
僕は「濃いキャラの名前は、逆に普通すぎる方がカッコいい」と思っている。
もしこいつの名前が「鳳凰院凶真」とかだったら、カッコよさ減だ。
しかし今観ると加藤とは一体何者なのか、何故東京を破壊したいのかなどはあまり語られないので良くわからない。勿論、原作とか読めば書かれてるんだろうけど、映画だけ観たら「とにかく帝都を破壊したいおじさん」って事しかわからない。
とりあえず悪や災厄のメタファーだとでも思っておくか。ゴジラみたいなものか。
いつも日本軍の恰好してるから、日本を内側から蝕む旧日本軍の邪悪さを擬人化したのか?
また今回本作を観てると、加藤は部下の女を使い潰したり辰宮由佳理を孕ませたり辰宮雪子を利用しようとしたり辰宮恵子を自分の女にしようとしたり‥と、ストーリー中でやたらと「女」に固執して利用しようとしてるので序盤ではカッコよかったのだが後半では、ひたすら気持ち悪い印象で終わる。



中学生が好きなものが全て入った前半
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映画の冒頭、いきなり魔人・加藤 vs.陰陽師軍団との呪術バトルが始まる。
この映画、正直この数十分だけ観て最後の5分くらい観ればそれでいい気がする。
魔人加藤を迎え討つのは天皇家直属の陰陽師の名家、土御門家一門総帥・ 平井保昌(平幹二朗)。
雑魚陰陽師が叫ぶ「加藤が来たぞ~っ!」
まるでゴジラが来たかのような騒ぎぶりだが、そこで叫ばれる名前が「加藤」という平凡極まる日本人の名字なのが最高にカッコいい。
大塚芳忠の声で喋る雑魚陰陽師が叫ぶ
式神返しにあった!これで加藤は自由に自分の式を打てるようになった!

式神を使役する事を「式を打つ」と表現してるところなどが中学生の僕を前傾姿勢にさせた。中学生当時は夢枕獏菊地秀行の伝奇小説も読んでたから、こんなもんばかり好きだった。
加藤の配下「紅巾の女」も印象的。

この人一体誰だろう?と長年思ってたので検索してみたら有名なファッションモデルで映画は他には出てないらしい。
妖怪かと思っていたが一応人間らしい。加藤の情婦みたいなもの?

明治40年だというのにハイレグのこの忌まわしい女がばら撒く黒い五芒星の札カラスに変化して、土御門流の陰陽師たちを襲う
陰陽師か、加藤の外道印!ドーマンセーマン!
平井保昌くっ!加藤の蠱術に堕ちようとは‥
紅巾の女オンキリキリバザラウンハッタ‥オンキリキリバザラウンハッタ‥
あまりにも中学生が好きなものが全て入っている。大興奮だ。

中学生の時の俺は「オンキリキリバザラウンハッタ」と唱えたり、加藤の式神にビビるような職業に就きたかったものだ。
それにしても現代の目から観ると、この魔人・加藤 vs.土御門一門による陰陽道バトルは、まるでハッカー同士によるコンピューターウイルスの送り合いとか障壁破りに凄く似てる(そういう意味では昔観た時よりも今観た方がイメージしやすい)
加藤が呼び出す式神はギーガーが関わってるためか西洋風のものが多い。護法童子は特にギーガー丸出し(回転ノコギリを備えた殺人ボール)
だが護法童子あまり強くない。というか学天測を破壊しに来た式神などは、年老いた西村晃が腕を振り回しただけで追い払われてしまうので野良犬以下の強さだ。
気分といえば今回気付いたが、加藤との呪術合戦で敗れた陰陽師たちが蜘蛛の巣だらけで死んでたのが可笑しかった
。彼らは数ヶ月間くらい動かずに闘ってたのか?それとも超スピードで動く蜘蛛が彼らに巣を張りまくったのか?まぁ「敗北して白髪になった」同様、敗北のサインなんでしょうね。
他にも腹中蟲や人造人間・学天測や、悪を監視する二宮金次郎像なども厨二心をくすぐられた。
正直、ここだけでいいっていうか、本作をたまに観るけど平井保昌が死んだところで「誰が加藤を止められるのか‥」とか言いながら再生を止めた方が楽しめる気がします。というか平井との闘い、もしくは関東大震災をクライマックスに持ってきて映画を終えた方が良かった気がする。

 

 

辰宮家
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加藤のところでも述べた本作のパッとしない理由の続きだが、まず主人公格の辰宮家の人達が魅力ない。
いや、ラストで加藤と対決する、原田美枝子が演じる辰宮恵子は、さすがにカッコいいのだが、主人公の辰宮洋一郎(石田純一)が凄く魅力がない。
何しろトレンディな感じの石田純一を指して「実は石田純一が陰ながら国を護っている」とか「実は加藤より霊力がある」とか言われても「別に石田純一のことは好きでも嫌いでもないけどさぁ、こいつにそんな力ないよ!」と言いたくなる。要は説得力がない。
加藤は将門の血を引く辰宮洋一郎の妹・辰宮由佳理をかどわかして怪しげな呪法を施し、その結果、辰宮雪子が生まれる。
そして終盤で加藤は雪子を使って将門の怨霊を呼び起こし帝都を滅亡させようとする。
勝負の決め手となるのは「雪子は実は加藤の娘ではなく、辰宮由佳理が実兄・辰宮洋一郎との近親相姦の末に生まれた娘だった!」という衝撃の事実がわかり、それがきっかけで加藤の計画が崩れて、恵子と相討ちになる
この近親相関の要素って結構な大事件だと思うのだが、劇中で全然語られない。
だから洋一郎と由佳理がそういう衝撃的な関係である感じが全くしない。
恵子は近親相姦の事を知っているのだが、その事で洋一郎と語り合う場面も全然ない。
結構な問題だぞ‥?
しかもそんな可哀想な恵子は単身、加藤と対決に出かける前に洋一郎に「生きて帰って来れたら私を本当の妻にしてくださいね」などと健気な事を言う。
石田純一は軽い感じでさらっと送り出す。もっと何とか言ってやれよ。
心中では色々思ってるのかもしれない、石田純一が何考えてるのかサッパリ伝わってこないし推し量る気にもなれないので「一体、何なんコイツ‥」と腹が立ってくる。

だが将門の首塚を鎮めるために呪われた辰宮兄妹は首塚に身を捧げるので
「死ぬんなら、まあいいか‥」
とか思ってたら実は兄妹は生きてて、ラストで幸せそうに散歩してるので嫌な気分になって映画が終わる。
原作では、各人の心理描写などもあったのだろうが、別に読む気ないし、とにかく永遠に恵子が可哀想で石田純一にムカつくだけだ。

 

 

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そんな感じで、
前半のオカルトバトルや色んな厨二要素が詰まった細部はカッコいいんだけど、何度も書いたようにあまりに話やキャラがとっ散らかってますね。
主人公と加藤はやたらと女に固執してすぐ孕ませたり女に働かせたりしてカッコ悪いし気持ち悪い。
加藤は悪役だからキモくてもいいが、ヒーローポジションっぽい辰宮洋一郎はこんなキャラじゃダメだろう。
石田純一の妹に惚れていた佐野史郎も加藤にびびって刺されたら実家に帰ってしまう
。何なんだよこいつも!
それともこういったドロドロした人間関係の因果が、呪術をより強力なものにしているとでも言いたいのだろうか。
数年後に続編の「帝都大戦」が作られたが、それは式神とかは一切無くなって加藤や超能力者がムーン!と唸って大爆発が起こる感じの大味な映画になっていて、中学生だった自分は観に行ってガッカリした。
本作は10年に一度くらい観直してるが「帝都大戦」は一切観返す気になれないので、やはり幾つか欠点はあるものの、本作は「面白い映画」の部類に入ると思う。

 


そんな感じでした

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『ドレミファ娘の血は騒ぐ』(1985)/洞口依子の可愛らしさと大学のフワフワした感じ👩

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監督:黒沢清 製作国:日本 上映時間:80分

 

GYAO!でドレミファ娘を配信してたので観た。
これはちゃんと観てなかった。
黒沢監督は好きなので長編、短編、可能なものは出来る限り観てるが、正直言って本当の本当に心の底から好きなのは「CURE(1997)」から「叫(2006)」くらいまでの期間だと最近気づいた。
要は幽霊や役所広司が活躍していた2000年代のものがドストライクという感じ。
このドレミファ娘は昔ちょっと観た事はあるが、観てもらえばわかるがあまりにも味が濃いのでなかなかちゃんと観る気にならなかった。

本作は「黒沢清の映画術(2006)」によると
商業映画デビュー作、にっかつロマンポルノの神田川淫乱戦争(1983)」の半年後に、一千万円くらいの低予算で撮らないか?と言われて撮ったらしい。
元々は「女子大生・恥ずかしゼミナール」というタイトルのにっかつロマンポルノだったがオクラになって、それを商業用に撮り足して再編集した作品。
監督は当時イケイケだったらしく、やりたい放題やった模様。
東京の街を撮りたくないので劇中、大学から一歩も出ない(更に大学の外は海になっていて物理的にも出れない)
伊丹十三黒沢清がラブレターを出して主演依頼し、主演の洞口依子は当時グラビアイドルでオーディションに来たが1人だけ暗くてニコリともしないのが気になってたら好きな映画はゴダールと言うので即採用したという少年のような黒沢清。演技経験がゼロなのにリハーサルすると抜群に良くて驚いたらしい(いわゆる天才というやつか)

story
主人公の少女・秋子(洞口依子)は、高校時代の憧れだった先輩・吉岡くん(加藤賢崇)を探して田舎から上京して来る。
気立てのいいヤリマン女子大生・エミ(麻生うさぎ)と知り合ってキャンパスを案内してもらううちに秋子は遂に吉岡を見つける。
しかし吉岡くんはキャンパスライフによって、すっかり軟派ヤリチンなダメ人間になっており秋子は幻滅。。
傷心の秋子は故郷に帰ろうとするが心理学者の平山教授(伊丹十三)に呼び止められ、教授独自の「恥じらい理論」を完成させるための実験台となる‥


概要
みたいな話、、だが正直ストーリーはどうでもいいのだと思われる。
前田敦子のシングルのMVとして撮影されたものを中編映画に仕上げた「Seventh Code セブンス・コード (2013)」と殆ど同じストーリーだと言える。
映画を撮りたさすぎる黒沢監督や助監督&脚本の万田邦敏やその他の仲間たちのエネルギーが炸裂してる様を観るものだろうと思った。
画面の至るところに設置された、わざとらしい赤い布や赤い物。
メッセージボードを持ったカメラ目線のヘルメット被った出演者たち。
ポスターの目の部分を破って中の人が覗く場面。。
等々、あまりにもゴダールっぽいものを撮ろうとする気合が凄い。
今まで、あまり観る気になれなかったのはこういう部分かもしれない。
実際、映画好きな友達と話してたりすると「初期の黒沢清監督作品を観ると凄く恥ずくなる」みたいな会話もよくあった。本作はその最たるものだろう。
だけど、時代や自分自身の内部が数周したおかげで別に全然恥ずかしくなく観れた。
でも、主演の洞口依子さんは「80年代の濃い邦画のアイコン‥の一人」という印象が強く(特に伊丹十三監督でもお馴染み)、だから本作は90年代や2000年代に観ようとしたら「うわ、恥ずかしい恥ずかしい!」と感じて観れなかった。
当然、それは黒沢監督が悪いのではなく自分の中の問題だ。
それと、伊丹十三を見るとどうしても頭の中に、
伊丹十三監督が出ていて相変わらず劇画タッチの男前で素人ばっかの役者陣の中で本作に箔をつけていたが、黒沢監督と伊丹監督というと「スウィートホーム」をめぐる泥沼の裁判や、黒い噂が囁かれる伊丹監督の謎の投身自殺、そして80年代は時代の寵児として扱われてたのに死んだ途端に扱われなくなった伊丹監督‥等の社会の暗い要素が頭の中に浮かんできて、悲しいような切ないような複雑な気持ちになるのであまり観たくなかったという理由もある。
加藤賢崇演じる主人公が好きな男子・吉岡君は非常にチャラチャラしていて、それでいて女が自分の思い通りにならないと見るや嫌がらせを始める‥という黒沢映画によく出てきがちな「嫌な男子」だった。たぶん黒沢清の中の悪い清なんだろうね

洞口依子
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ヒロインの洞口依子は80年代の文系ミューズってイメージあるが実際、文系女子とかサブカル女子がこんなルックスになりたいと思いそうなルックスで可愛かった。
痩せてて、目でかすぎ口が小さすぎ。
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時代が3週して凄くお洒落だし
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このジャケット凄くかわいいね。

探し当てた憧れの男子・吉岡君がヤリマンのエミとFUCKしてるところを見つけた彼女は、怒りの表情を見せる。
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具体的に言うと、彼女は通常通りの無表情のままなので逆光にする事で無理やり怒りを表現していた
かわいいね
彼女の黒沢清映画出演は「地獄の警備員」で主人公の妻。「勝手にしやがれ!!」シリーズ。「CURE」では殺人催眠術にかかって男たちの顔を剥ぐ女医。「ニンゲン合格」でウクレレひいたり変なマシンに乗った女性役(かわいい)。刺されて殺されてしまう「カリスマ」が最後の出演作。

 

麻生うさぎとかいう女優
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洞口依子が可愛いのは皆知ってる事ではあるが、脇役のヤリマン女子大生エミ麻生うさぎが意外と魅力あって好きだった。
彼女は演技めちゃくちゃ下手だし、最初見た時は「何なんだこのブスは‥」と思ったが、見ていくうちにどんどん可愛く見えてくる。
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というか、よく見たらスタイルもいいし表情も豊か
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だから何というか親しみやすい。
「小劇団にいる気立てのいい女優」みたいな
「昔の彼女」みたいな「タイムスリップして会った過去の親族」みたいな不思議な親近感がある。
しかも今の時代ならありがちな「私なんて‥」っていう自己評価の低さが一切なく奔放に過ごしているのが魅力。そこらじゅうでFUCKしたりオナニーをぶちかましている。
電気グルーヴ少年ヤング」のMVは、現代の各事務所にいる可愛いモデル達に80年代メイクを施したら、皆ブスに見えた。という事があった

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だから彼女も現代風のメイクやファッションや現在の態度させたら、かなり可愛いはず(同様に80年代のキツいメイクやファッションでも可愛かった河合奈保子中山美穂や当時のアイドル達も、現代風の恰好させたらめちゃくちゃ可愛いんだろうな)
本作にはクラスメート役でもっとあからさまな美人もいるのだが、その美人よりも彼女の方がずっと魅力的だった。
本作は最初、日活ロマンポルノ作品として作られたので何回かの濡れ場やオナニーシーンを挿入する必要があり、本作が製作できた縁の下の力持ち的な役割りも担っている。
という諸々の理由で、洞口依子がヒロインで、彼女は裏のヒロインと言える。
「この人いったい誰なんだろう」と思って調べたら日活ロマンポルノの女優らしい。
そして本作が25歳にして女優最後の作品で、2012年に52歳という若さで大腸癌でお亡くなりになった模様。

それからどしたの
「恥じらいの研究」をしてる伊丹十三は‥まあEDの処女厨みたいなものなんだろう。
ちなみに彼はSEX機械を通じて実は処女じゃなかったヒロインと交わって死亡する。
ラストで男子学生に「ここにいませんか?楽しいですよ」と言われた洞口依子は微笑んで首を振る。
元の「女子大生・恥ずかしゼミナール」はここがラストシーンだったらしいが、実際ここで終わりにした方が綺麗だったのではないだろうか。
その後、生徒たちは草むらでモデルガン?による銃撃戦が行われ主人公を残して全員死ぬという謎のシーンと主に終わる。
よくわからないがモラトリアムな感じや、彼らが社会に出た後の苦難を連想させるシーン‥なのかな?
本作は、大学生らしさ‥それもチャラチャラした一般大学生じゃなく、そこそこ偏差値の高い芸大や文系などのインテリ学生がフワフワしてる雰囲気がめっちゃ出ていた。
そんな感じで思ってたより楽しかった。
昔感じた恥ずかしさは自分の中から消えており瑞々しい映画として観れた。黒沢監督の人柄が出てどことなく可愛らしいし。
黒沢清、長編短編合わせてあらかた観たな。
観てないのは「神田川淫乱戦争(1983)」くらいか。まあ、そのうち観よう

そんな感じでした

「岸辺の旅 (2015)」幽霊が黄泉平坂で宇宙の終りと始まりを語る場面に感動👫👻 - gock221B

「復讐 運命の訪問者 (1997)」監督の作品の中でもエンターテイメント性が高い映画でした🔫 - gock221B

「893(ヤクザ)タクシー (1994)」 縛られた中での製作の姿勢を感じました🚕 - gock221B

「クリーピー 偽りの隣人(2016)」大変な怪作だが毒気にあてられすぎてか好きになれなかった🏠🏡 - gock221B

「ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985)」洞口依子の可愛らしさと大学のフワフワした感じ👩 - gock221B

「散歩する侵略者 (2017)」理由はよく分からんが黒沢映画の壊れた夫婦もの観ると物凄く胸に来る👉 - gock221B

「予兆 散歩する侵略者 劇場版 (2017)」本編の方は愛の話だったが、こっちは〈心の弱さ=悪〉という闘いがメイン 👉 - gock221B

「ダゲレオタイプの女 (2016)」本作のあらすじ同様、現実世界から隔絶されたような黒沢幽霊映画inパリ👱‍♀️📷👱‍♀️ - gock221B

 

「グリーンルーム (2015)」腕ひしぎ逆十字固めの有用性。イェルチン君R.I.P🤢

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原題:Green Room 監督:ジェレミー・ソルニエ
制作会社:A24 製作国:アメリカ 上映時間:95分

 

このポスターめちゃくちゃカッコいいな
この監督誰だろ?って思って調べたら「ブルーリベンジ (2013)」の人だった。
このソルニエ氏、どうやらタイトルに色が付けるのがお好きなご様子。
次回作は何だろう‥「レッド・シーツ」とか赤色じゃないか?
「イエロー・シーツ」とか黄色の可能性も捨てきれない(ただしシーツがテーマの映画が作られる可能性は極めて低い)
パンクバンドが田舎のネオナチが集まるライブハウスの楽屋に立てこもるサバイバル。
主演は昨年、不慮の事故で亡くなって本作が遺作になったアントン・イェルチン氏。
ターミネーター4」カイル役、「スタートレック」リブートシリーズ1,2,3でのチェコフ役などが有名だが、俺としてはジョー・ダンテの「ゾンビ・ガール」の主人公役が好きだった。
ネオナチのリーダーである悪役ボスはスタートレックピカード艦長X-MENのプロフェッサーXなど主にツルピカのハゲ役を得意とするパトリック・スチュワート

バンドメンバーのギター女子は「ローラーガールズ」でエレン・ペイジの親友役、「ファイナル・ガールズ」でも出てたが、若者が多く出てる映画で美人ヒロインのそれほど可愛くないが優しい友達役をよくする子という印象が強い。
ライブハウスの店長役はブルーリベンジの主人公役のおっさん。他の奴は知らん

 

Story
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パットアントン・イェルチン)が所属する売れないパンクバンド〈エイント・ライツ〉の四人は、出演が決まったオレゴンの田舎町にあるライブハウスに出向く。
しかし、そこは狂気のネオナチ集団の巣窟だった―。
殺伐とした雰囲気の中、演奏を終えたバンドはグリーンルーム(楽屋)に戻った時にネオナチスタッフによる殺人現場を目撃してしまう。
この田舎町のネオナチをまとめているボス、ダーシーパトリック・スチュワート)は全ての目撃者を消すことを配下に命じ、バンドと殺された少女の友達は全員命を狙われるはめに。
状況は圧倒的に不利。バンドと少女は総勢5人で丸腰。ライブハウスを取り囲む凶悪ネオナチ軍団は重火器を装備しており獰猛な犬も連れている。
恐怖に怯える少年少女はグリーンルームに籠城し脱出手段を考えるが、ネオナチ軍団が次々に侵入してくる。彼ら彼女らは無事グリーンルームから脱出し、この状況を打破できるのか?――

 


スマホ忘れる死の予感
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バンドのメンバーは、
★イェルチン演じる主人公パットは、普通っぽいベース青年。

★気が短い緑の髪のボーカル青年。
★マネージャー的な交渉もするしっかり者のギター女子。
腕ひしぎ逆十字固め得意とする長身のドラム青年。
‥の四人。

彼らは田舎の、極右や狂信的ネオナチが集まる保守的なライブハウスでライブする。
そんなカス共がたむろしてるライブハウスに来たもんだから、パンク精神がむくむくと膨らんだ緑髪のボーカルの提案で攻撃的な曲を演奏。
「ネオナチFUCK!」とか「ちゃんと自分の頭で考えて行動しようぜ?」とか、そんな意味の歌詞。レイシストどもを煽っていくスタイル~
だが、それはカチンときたネオナチにちょっと酒瓶投げられる程度で済み、これは別に事件にはならない。
ライブが終わり「ネオナチつっても大した事ねーな」って感じでギャラを受け取り帰ろうとしていたバンド。
そこでイェルチン君が忘れ物のスマホを取りにグリーンルーム(ライブハウスの楽屋)に引き返すと、ライブを見ていた客だか対バンだか忘れたがとにかくライブハウスにいた女の子が、頭にナイフをブッ込まれて死んでいた。
驚くイェルチンくん達バンドメンバー。
ライブハウス店長やネオナチは彼らを帰してくれず、スマホを取り上げられグリーンルームに押し込まれる。
グリーンルームにはイェルチン君バンド4人、あと殺された女子の友達の金髪女子がいた。
外では、銃を構えた巨漢ネオナチが見張りしている。
やがてネオナチのリーダーと思われる初老の男(パトリック・スチュワート)が到着。
通報を受けてやって来た警察には、身代わり役の下っ端のネオナチ少年二人が「俺らがやった」と虚偽の自供をして逮捕される。これでもう警察は再度やって来ることはない。
このままでは皆、口封じのために殺されてしまう。
いったいどうなってしまうのか

 

腕ひしぎ逆十字固めの有用性
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グリーンルームには見張りのネオナチがいる。
だが隙を見てバンドメンバーで唯一、腕力ありそうなドラムの青年が、見張りの巨漢ネオナチに自身が得意とする
腕ひしぎ逆十字固めを極める!銃もゲット
巨漢ネオナチは見張りから人質へと位が下がった。お前はそこに座っていろ!
だがライブハウスを取り囲むネオナチ達は銃や武器をいっぱい持っている。
そんな中、銃一丁だけ持っててもどうしようもない。
仕方なくイェルチン君はパトリック・スチュワートとの交渉の末、銃を渡して投降しようとする。

銃を失ってしまうと人質にしていた巨漢ネオナチが暴れる恐れがあるので、とりあえずドラム青年は巨漢ネオナチを腕ひしぎ逆十字固めを極めた態勢で拘束。
これなら安心だ。
巨漢ネオナチが隠し持っていたカッターナイフも金髪女子が取り上げた。

さすがに凶暴な巨漢ネオナチといえど、これほどガッチリと極められた腕ひしぎ逆十字固め逃れることができないというわけよ。
この状態を振りほどける者は神か悪魔しかいない。
ネオナチよ、お前は神か悪魔か?答えは?
ネオナチ「ノー」
じゃあ無理だな。

ドアの隙間からハゲに銃を渡そうとしたイェルチン君だったが、出した腕をマチェーテみたいな長刀で斬られまくる!
斬られたというか、手首がブランブランに取れそうなくらい斬られてる!
重症‥っていうか、もうこれだけで死んでもおかしくない深手だ。
ヒエッ

イェルチン君は再びグリーンルームに引きこもる。
そして、しばらくは顔面真っ青で死にそうになってたが、これはアメリカ映画なのでダクトテープを巻いたら全開した。
たいていのアメリカ映画では、ダクトテープを巻けばバイオハザードのハーブよろしく万物は全て修復される。銃で撃たれようがナイフで刺されようがダクトテープさえ巻けば大丈夫だ。
アメリカンプロレス‥WWEではパイプ椅子で殴られたら総体力の80%が失われてしまう。チャンピオンベルトでは90%。スレッジハンマーで殴られたら実に98%の体力を失う。僕はエンターテイメントのこういったお約束が凄く好きだ。

どうやら話し合いは決裂したようだ。
殺し合うしかない。

仲間のイェルチン君の腕が斬られたので、ドラマー青年もまた腕ひしぎ逆十字固め極めていた巨漢ネオナチの肘を、そのまま腕ひしぎ逆十字固めペールワンの腕を折った猪木の様に完全に破壊!
折ったぞ~~
夢がかなったね。

ドラマー青年は肘を破壊されつつヤケクソで暴れるネオナチをスリーパーホールドで捕獲!そのまま絞め落とす。
それにつけてもこのドラム。極め技も絞め技もマスターしてるとは。

すると友達を殺されてムカついてた金髪女子もプッツンいって、娯楽映画のノリじゃなくまるで解剖みたいにスーッ‥と巨漢ネオナチの腹を掟破りの(※相手から奪い取った技の意)カッターナイフで切り裂いてSATSUGAI
ネオナチ死亡!
この攻防によってバンドメンもネオナチ軍団も、動きだしたらどちらかが滅ぼされるまで止める事の出来ない巨大な機械に飲み込まれた。
死闘という名の機械に‥

それにしてもこのネオナチ、腕ひしぎ逆十字固め2回、スリーパーホールド1回、とどめの掟破りの凶器攻撃と数10分くらいの間に4回も負けてるのが面白い。
一体、何回やられとるんや。ちゃんと復習してきたん?
だけど彼ももう二度と負ける事はないね。死んでしまったから‥( ´・ヮ・`)

 


ネオナチ軍団
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バンドメンvs.ネオナチ軍団の一騎打ち、その闘いの火蓋がきって落された。
しかしバンド側の武器は、ネオナチから奪ったリボルバー銃一丁と小さいカッターナイフ‥まだマシだとして後は、その辺に落ちてた消火器とか蛍光灯とか棒っきれしかない。

一方ネオナチ側は軍団を束ねて操る頭脳明晰なパトリック・スチュワートをTOPとして、人の頸動脈を噛み殺せるほど獰猛に躾けられたワンちゃん(あまり大きくないこの犬に一度噛みつかれてしまうと、どういうわけか立ち上がる事も抵抗すら殆ど出来なくなる地獄の番犬ケルベロス)とそれを操るトップブリーダー。何丁もの銃と長刀。
そしてとうの昔に自分の頭で考える事をやめてしまった使い捨てネオナチ青年軍団。
そんな使い捨てネオナチ軍団は何度も強行突破乱入してくる。

ネオナチ軍団全員が乱入して銃を乱射すれば、あっさりバンドメンを皆殺しにできるのだが、それはしない。何故なら銃を乱射すればライブハウスに、抹消しきれない証拠が残ってしまうからだ。
だからパトリック・スチュワートは、犬とか一発しか発砲を許されてない銃を持ったネオナチを、チョロチョロとジジイの小便のように少しづつ投入させてバンドメンの命を削っていく。
武装したネオナチ軍団にヒョロヒョロのバンドメンたちはひとたまりもない。
だが狭い室内なら腕ひしぎ逆十字固めがあるからバンド有利。

前述の理由で、少しの武器を持った少人数づつしか突入できないために、バンドvs.ネオナチ軍団が成立する。
言うなればジョン・カーペンターの傑作「要塞警察」を地味にした感じの映画だ。
何年か前に友達が参加したイベントに行った時、知り合いの彼女が学生時代にアメリカの田舎に留学に行った時に白人至上主義者にとんでもなく酷い目にあった話を聞いて物凄く落ち込まされた。
映画だからではなくアメリカの田舎には恐ろしいファシストはどうやら本当にいるらしい。
★「ブルー・リベンジ」の時もそうだったが、この監督の映画はリアルな描写が多い。
「娯楽映画だからこいつはこうなるだろう。あいつはフラグ立てたから死ぬだろう」みたいな娯楽映画のお約束通りに進まない。

意外なところから敵が出て来たり、意外な形でキャラが死んだりする。
バンドvs.ネオナチ軍団が鉢合わせての銃撃戦も、普通だったら善玉サイドが全く喰らわなかったり逆に仲間がドラマチックに撃たれて非業の死を遂げたりするものだが、本作の場合は普通にパスっ‥パスっ‥と、グズグズに撃たれて逃げたりそのまま普通に死んだりする。
敵が突然現れる場面でも衝撃的なSEが鳴ったりクローズアップされたりはせず、まるで会計の時に定食屋の奥から店のオバハンが
モッ‥出てくるかのように普通に出て来る。
また主人公なので
最後まで生きてるイェルチン君が、一番最初に手首取れそうなほどズタズタにやられてしまうというのも意外性あった。
その代わり「ダクトテープ巻いたら、取れそうな手首が全開する」という可笑しいシーンも生まれた。それも本作のお楽しみポイントだ。

そういった良い意味で、けれんみのない描写が緊迫感ある雰囲気を作っていた。
そんな感じでクライマックスに突入して色々あって終わる。なかなか面白かった。
ドラマ部分や細部やメタファーが示すものやバンド的なオマージュなどの感想らしい感想は違うブログの感想でも見に行ってください。

 

 

さらばイェルチンくん
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イェルチンくんは「最近良く見かけるなぁ」って感じの「スタートレック」リブートシリーズや「ゾンビガール」「ターミネーター4」その他数本の映画でしか知らなかった、名前もよくわかってなかった俳優で、特別ファンだったわけでもなかったが良い感じの俳優さんでしたね。
本作ラストの主人公。もう元には戻れなくなりつつも爽やかな姿はカッコよかった。イェルチン君の命も、アメリカ映画にだけ出てくる何でも治る魔法のダクトテープを巻いて復活できればいいのにね‥
R.I.P. イェルチン君



そんな感じでした

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グリルチーズサンド 🥪

 

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グリルチーズサンド作って食ったらすげーうまかった。
画像見てわかるようにちょっと焦がしてしまったが。ライト・マイ・ファイア
この特に使いみちなかった分け分けプレートも、あつらえたように2つに分けたGCS(グリルチーズサンド)が収まったのもテンションがあがった(このテンあがは言うなれば持ってる本を本棚に入れたらぴったり全部収まって隙間もない‥といった快感に似ている)。
同時にポテトポタージュ飲むと凄くうまいし、これによってうまいサンドを食ってる時間を引き伸ばして体験を長くする事が出来る。
こいつを胃に収めてやりたいんですが構いませんね!!
シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014)」で主人公のシェフ(ジョン・ファヴロー)が息子に作って食わせたグリルチーズサンドうまそうだったなと思って作った。
食パン両面にバター塗ってチーズを挟んで2つに切り分けるだけ。

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これだけですげーうまい。本当は隙間からチーズがこぼれてたらもっとうまそうだがチーズをケチったのでそれは叶わなかった。
具を増やしたらどうなんだろうと思って、スクランブルエッグとかマッシュポテトを挟むのも試してみて、まあうまかったが、このサンドはどうやらバターやチーズでパン生地がトロトロになった部分‥トロマン状態がサンド全体の多くを占めれば占めるほどアズスンアズ旨い事がわかった(TORO-MAN現象
一言で言うと昭和のヤンキーのカバンみたいにペッタンコになった方が旨い。
だから具を挟むにしても申し訳程度のレタスとロースハム挟んでマスタード的なものをかけるだけに留めた方がいい。これならTORO-MAN現象を維持させつつサンドを完成させることが出来て、これがベスツ。俺を信じて俺を
具を挟んで分厚くしてしまうのはシャバ僧のやることだから、そんな奴は家に帰って漢字ドリルでもやっとれや。ものさしで耳たぶブッ叩いてやるぞ
実際のところ、あまりに簡単で書くことは何もない。
そもそも最初の2行くらいで全て終わっている。
しかし終わっているとか終わっていないとか、
そんな事じゃない。
そんな事じゃないが、どう言っていいのかわからない。
そう‥
いつもわからなかった

こんなに安くて簡単に作れるとは知らなかった。
何で今までこれを俺に教えてくれなかったのか
に教えてくれないことでとんでもない興奮を得てますんでしょ?
これは子供の時の自分が好きそうな味だから昔の自分に食わせたかった
だけど冷静になってみると、バターとチーズで強引に旨く思わされてるだけという気がしないでもない。
2片だけで380キロカロリーくらいあるし。まあいい

「シェフ」からは他にも、やはり代名詞のキューバサンドを作りたい。スカヨハに作ってあげてたエロいパスタもうまそうだ。

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そんな感じでした

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「ラ・ラ・ランド(2016)」これは、良かったので観てたら脳内が老若男女の男女に分裂した

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原題:La La Land 監督:デイミアン・チャゼル 製作国:アメリカ 上映時間:128分

この監督はまだ「セッション」観てないからよく知らなかった。
さすがにライアン・ゴズリングエマ・ストーンは好きだが‥(今この二人を嫌いな人がもしいたらその人はおかしい)
そして本作は先日、アカデミー賞で史上最多の14ノミネートされたらしい。
アカデミー賞を総なめにするような映画は、たいてい社会的すぎる内容のものや時勢にあった映画がアカデミー賞会員というムラ社会の政治によって選ばれるせいか、観ても「良く出来てるな」とは思いつつそれほど面白くない上に感動しないもの多く、観て一年もしたらすっかり記憶から忘れてしまうものが多い。
更に「夢を追いかける若い男女二人の恋をミュージカルにしたもの」と言われても、ミュージカルあまり観てないし現在恋人いない中年が一人で観に行っても‥と躊躇していた。更にラ・ラ・ランドというタイトルがムカつく。死ぬがよい
だが実際、この映画は良かった。
これはもう、かなり多くの老若男女が楽しめる感じな気がする。

女優を夢見るエマ・ストーンと、クラシックなジャズクラブを開きたいピアニストのライアン・ゴズリングが出会って恋をして、やがてすれ違いが増えて‥という内容のミュージカルで、ストーリー的にはよくある話だがもうとにかくよかった。
観てる時の快感が凄い。
冒頭、渋滞してる車の人達が車から降りてワンカットで歌ったり踊りまくるミュージカルシーンから映画がスタートする、ここだけは正直映画に引き込もうとカマされてる感じがしてイマイチ乗れなかった(だけどラストシーンまで観て思い返すと、この映画自体の性格からして渋滞というネガティブ要素をポジティブに転化させて客に見せてたのかなと思ったから二回目以降観たらイラッとしないだろう)
それ以降のミュージカルシーンはずっとよかった。
その多くは、主役の二人が二人きりでいるデートシーンなどがひっそり‥とミュージカルになる。
ワーッ!って感じの大ミュージカル大会とか引いてしまうのでこんなもんでよかった。
最初は訝しげに疑いの目で本作を観てたが、エマ・ストーンがルームメイトの娘たちとパーティに行く女子会ミュージカルの気持ちよさは、観ていて脳内に
「 芸 
という言葉がネオンになって浮かんだ。
ポスターにもなってる主役二人が丘の上でタップシューズに履き替えて踊る様とか、あまりに可愛くて
エンターテイメント
という言葉が脳内に浮かんだ。
エンターテインしすぎだろ。。
僕は印象的な時に凄くベタな言葉が脳内に活字となって浮かぶことが多々ある(たとえば友人への友情が高まりすぎたパーティで酔っぱらいすぎた時に友人の頭上に「フレンドシップ」という立体的なローマ字が浮かんでいた事がある)

ゴズリングは、無表情でただ遠くを見てるだけで何か胸を打つ不思議なキョトン顔をしているが(何も起きてないうちから、何だか胸にポッカリ大きな穴が空いた男のように見える)その無表情はずっと一緒なんだが終わりの方に行くとその顔を見てるともう何だかたまらないものがあった。
エマ・ストーンは元々、表情豊かな女優だが本作でもかなり凄い顔していた。
もう「ガラスの仮面」的というか、大映ドラマ的というかゲイの人が好きそうな大昔の大女優風っていうか‥もうエマ・ストーンの顔じゅうが顔という感じ!
ゲームの3DCGキャラに喩えると、エマ・ストーンの顔のデータだけに、他のキャラクターの全身データを数人分ブチ込んだ感じ!エマ・ストーンの表情筋にはかなり多くのポリゴンで出来ていた。
顔芸が凄まじく、彼女が衝撃を受けたり心が傷ついた時なんて「ガシャーン!」と心が落としたガラス細工のように張り裂ける音がしてスクリーンにもヒビがいきそうな勢いだった。
嬉しい時も顔に出まくるし、誰が見ても明らかだし心に刺さるものがある。
サイレント映画をわざわざ作るならエマ・ストーンが最適だなと思った(台詞喋らなくても思ってることが全部顔だけで表現できる)

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鳴ってる音楽は詳しい事わかんないので飛ばすがいい感じ。
照明や背景や衣装のカラフルさもあまりに綺麗でうっとりする。
ここ数年流行った80年代的照明‥とまではいかないがやはりピンク&ブルーの照明が多かった。
そして「ここ気持ちいい場面だが、もう少しカメラがここで回り込めばな~」とか思ってると大抵の場合、その思った通りにカメラが動いて適切に気持ちいい構図で止まってくれる。
そんな事があまりにも何度も続くので観てるうちに「ひょっとしてこれは俺が観ている夢ではないだろうか‥」と思えてくるほどだった。
観に行く前に本作のネット記事かなんかで「有名人のコメント」みたいなのを読んでると誰かが「まるで夢を見ているよう‥」とか言ってて、そういう有名人コメントは毎回あるせいかイラッとして「バカかこいつ」と思ったが、そんな俺も実際観てると「夢を見ているよう‥」と思ってしまった。コメントの人にはこの場を借りて謝るしかない
だけどそれは綺麗だからではなく、あまりに気持ちいいカメラワークで更に動いて欲しい通りにだったからという事を念押しておく‥(別に押さなくてもいいが‥)
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展望台デートで二人が星空を舞い始めた日には、俺の脳内の少女やOLやオバハンやオカマちゃん‥要は自分の中の女性性たちが集合して「なんて素敵なのっ」と身を震わせて騒ぎ始めた。
そんな時、俺の中の男性性はゴズリングと同化し、彼のように前髪を垂らして腕組みして俺の脳内の他の女性性達が騒ぐさまを微笑んで見ていた。
何故こんなに心を大勢の男女に分裂させて観なければいけなかったのかというと一人で観てたからだろう。観終わった後に感想言う相手がいないから分裂したんだろう。まあ感想ブログもその一種か(そう書くと途端に自分の事が哀れな男に思えてくるな)

後半以降のことはさすがに書かないがまあ色々あって終わる。
前半あまりにも素敵なデートした展望台に後半やってきて現実的な相談するを場面では、すっかり普通の展望台として撮っており主役の二人も「昼間来ると、なんかアレだね‥笑」と言うシーン。これも最高だろう
最後どう終わるのかと思ってたが、ゴズリングの弾く曲によって二人の過去が流転し始め二人の業(のようなもの)が全て昇華され本当はこうあってほしかったというようなゴズリングの(もしくは二人の)想いが映像となって展開され、これはもう観ててヤバい感じなのだが二人が出会ったJ・K・シモンズの店での良くない出会いに戻る時は、さすがに久しぶりにうるっと来ました。。
そういえば出会う瞬間、確かに変なシーンだとは思ったんですよね。
本作のゴズリングはクールガイで最後まであまり多くを語らないキャラだったが、
「この一曲で、すべてをわからす」という演出は感動するしかない。
ここでは自分が男なためかゴズリングだけに感情移入して観てたので、心の中の少女やオバハンやオカマは出てこず、俺の脳内には一人でぽつんとピアノに座ったゴズリングが映画の中のピアノに座った自分のことを観ていた。
www.youtube.comだからかなり良かったですね。。
細かい文句‥文句ってほどじゃないんだけど、主人公の二人が険悪になってる時間が短すぎる。
楽しいのはいいが本作は楽しい場面が多くて、ギスギス期が短すぎた気がした。
上手く行ってないギスギス期がもっと長ければラストでもっと感動できた気がする。
というか二人の仲が悪い時でも、本作自体はテンポ良すぎて楽しいので、すれ違いが多くなってきたときからのギスギス期は、わざとテンポ悪くしたり少し退屈にして客を少し不快にさせた方が良かったかもしれない。
あと作中で何度かスマホからデフォルトで付いてるスマホの着信音が鳴ったり登場人物がスマホをスワイプする場面が何度かあったが、本作の雰囲気とスマホがあまりにも合ってないように思えて嫌だった。
まあそんな事は些細なことです。。凄く良かったです
この映画が似て映画はいっぱいあるが、自分はサム・ライミの「スパイダーマン2」を思わせられた。


そんな感じでした

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