gock221B

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「ゾンビーワールドへようこそ (2015)」普通に面白くないしラストで更に嫌いになりました🧟‍♀️

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原題:Scouts Guide to the Zombie Apocalypse 監督:クリストファー・ランドン
制作国:アメリカ 上映時間:93分
 ※劇場未公開

最初に言っとくと、ラストまでネタバレしてます

冴えないボーイスカウト高校生3人組。真面目なリーダーとお調子者とデブ。
女の子と遊びたい彼らは山でのキャンプを抜け出しパーティに向かう。
しかし既に町民全員がゾンビ化しており、彼らはゾンビに襲われるがセクシーで優しい年上のゴーゴーダンサーだかストリッパーだかに助けられる。
きみは生き延びることができるか‥

という話。
何かもうゾンビものは飽き飽きでゾンビと聞くだけで眠くなるが、あらすじやポスターが可愛いので借りて観た。
ゾンビランド」と「スーパーバッド!童貞ウォーズ」を足した感じを目指した内容だろうなと思ったが実際そうだった(それらの傑作には遠く及ばないが)
どちらかというとゾンビものより、童貞コメディものの割合の方が多い。
有名な俳優は出てないが、一番有名なのは主演が「MUD」とか「X-MEN アポカリプス」の新しいサイクロップス役の青年。この売れかけてる彼はかなり感じがいい。あと嫌味なイケメン役でシュワルツェネッガーの息子が出てる。
ギャグは、オッパイがどうとかチンコがどうとかクンニがどうとかで子供向けで、ネタも童貞コメディやゾンビコメディでよく見かけるようなものばかりで新鮮さゼロだが、映画自体の作りがしっかりしてるので割と観れる。最近の映画なのにオッパイがはっきり映る。あとゾンビのチンコも映る(あと伸びる)
そんな感じで新鮮さはないし特別に「面白い!」という場面もなかったが、その代わりにちゃんと作ってあって欠点もない。置きに行く事のみに全力を出した映画という印象。外食で喩えるとファミレスのハンバーグ定食みたいな感じ。
だけど駄作が多いゾンビ映画の中では良い部類に入る。中高生なら楽しく観れそう。
本作ならではの部分と言えばボーイスカウトなのだが、期待していたボーイスカウト技術を駆使してのゾンビサバイバルは殆ど無く、ボーイスカウト要素は「オタクの童貞」としての記号を強化するものでしかなかった。

ゾンビと闘いながらの四人の逃避行。。
真面目な主人公ベンは、好きな幼馴染の処女っぽい女子がいるが自分に自信がない。
そう彼が言うと一緒に行動してるストリッパーは、ベンに自信を持たせるために「私にキスしていいわよ。キスして?」と誘ってくれる。優しい娘だな。
しばらくして主人公たちはパーティ会場に行って主人公が好きな幼馴染を助けに行くことにする。ストリッパーは行く理由がないのでここで一旦お別れ。
ベンは彼女に「君は最高の女の子だ。きっと良い彼氏ができるよ」と言う。
なんだか‥いいムードだね。
そしてラスト、三人組は死霊のはらわた的フル装備でパーティ会場に乗り込み、主人公が好きな女子を助けに行く。
シュワ氏の息子を始めとするリア充は全く役に立たずさっさと死ぬ。
ピンチに陥ると、さっき別れたはずのストリッパーの彼女も助けに来てくれた。
そんなこんなでクラブから幼馴染の彼女を救い出して米軍に拾われ一件落着。。
主人公はストリッパーに「助けに来てくれて、本当にありがとう」と言う。
ここまでの展開を見てると、多分ストリッパーは主人公の事が好きなのかな?
ストリッパーは「忘れてる事があるでしょ」と言い主人公は「うん、そうだね‥」と言う
「君こそ、本当の素晴らしい女の子だ。これからは僕の方が君の助けになるよ」と言って、ストリッパーにキス。。
はせず、クラブから救出した好きだった幼馴染女子に幸せなキスをした。
仲間とストリッパーは「ひゅーひゅー!熱いね!」と囃し立て‥fin。。
はぁ?
ストリッパーと付き合うんじゃんね-のかよ!
ストリッパーは何の得もないのに命がけで主人公達を助けてくれて、自信を持たせてくれるためだけにキスまでしてくれて‥一体何なん?
主人公は上げ膳据え膳でストリッパーの好意を甘受するだけか?
何で、ずっと一緒にサバイブして助けてくれたストリッパーじゃなくて、劇中2分間くらいしか出てない幼馴染女子を選ぶんだ?映画的におかしいだろ。
いや、主人公を幼馴染とくっつけても別にいいわ。
それならストリッパーは主人公の仲間二人のどっちかと関りを持たせて、そいつらにくっ付けるのが筋だろ。
何でかと言うと映画のメインキャラ全員は、製作者が現世の人類全体をどう見てるかの縮図だからだ。だから「主人公はたまたま幼馴染を選んだだけで、本作はその瞬間を切り取っただけでは?」という言い訳は通用しない(ドキュメンタリーなら通じるけど)
このかたちで終わったので本作は「童貞は尊いからゾンビパンデミックを生き残った。童貞が好きな処女は童貞の妻にしてやるよ。ストリッパーはビッチだが童貞に尽くしたから特別に助けてやる。リア充と大人は皆死んでどうぞ」という事になるぞ。
童貞プロイテーション映画なのはわかっていたし終盤までは「新鮮味は全然ないけど可愛いから まあいいか。自分が思春期なら楽しめてるはず」と、暖かい眼で観てて100点満点中54点くらいあったが、この結末を観たらとてもじゃないが好きじゃなくなったよ。
童貞やオタクに媚びるのは簡単なんだよ。だけど、童貞だけに媚びるのは良くないな。
どうせなら、童貞も処女もリア充もビッチも全て等しく救ってみせよ。
大人(俺を含む)は死にゆく存在だから、別に殺されてもいいわ。
若者キャラは童貞だけじゃなくて全員救えよ。もう童貞だけ救うのは古いだろ
というか製作者はベルトコンベアー式に童貞をアゲてるだけで、別に童貞の事を愛してないだろ?悪いとこ全部出てるぞ?これはアカン。
「童貞だけが良い目を見て、童貞以外の者は滅亡して、女は全員 童貞に尽くすべき」と思ってる中高生みたいな男性にならオススメ

そんな感じでした

🧟‍♀️🧟‍♂️🧟‍♀️🧟‍♂️🧟‍♀️🧟‍♂️🧟‍♀️🧟‍♂️🧟‍♀️🧟‍♂️🧟‍♀️🧟‍♂️🧟‍♀️🧟‍♂️🧟‍♀️🧟‍♂️

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『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)/途中まで全く面白くないがラストバトルからはとても面白い⭐

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原題:Rogue One: A Star Wars Story
監督:ギャレス・エドワーズ (追加監督:トニー・ギルロイ
製作国:アメリカ 上映時間:134分
シリーズ:「スターウォーズ」スピンオフ・シリーズ。
スターウォーズ」シリーズ

 

 

 

スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977)」で、レイア姫R2-D2に託した「デス・スター設計図は如何にして入手したのか?」という事を、EP4冒頭の10分前まで描いたスター・ウォーズ外伝。
※追記:公開からしばらく経ってネタバレ込みの感想を付け加えた。
公開までに紆余曲折あって監督が代わって公開された。最初に起用されたSWファンのギャレス監督は「戦争映画としてのSW」といった感じの映像を膨大に撮りまくったが収拾が付かなくなり、ベテランのトニー・ギルロイに交代。トニー・ギルロイはSWに全く興味なかったが職人的にまとめあげた結果、SWファンが大喜びした本作が出来た。特に人気の高い後半のスカリフ戦やベイダー無双などはギルロイ監督によるもの‥という事は後からわかった。

 

 


STORY
シス〉と銀河帝国によって銀河の守り手ジェダイ・オーダーが壊滅させられて19年が経った。
ターキン総督ダース・ベイダー擁する帝国軍は宇宙を支配していた。
そして星すら滅してしまう帝国の究極破壊兵器〈デス・スター〉が遂に完成し、その圧倒的な破壊力の前に銀河全体が恐怖によって完全に支配されようとしていた。
両親を失い、一人で生き抜いてきた女性アウトロージン・アーソフェリシティ・ジョーンズ)。
ある日、彼女は反乱軍の将校キャシアン・アンドーから、幼い時、帝国軍に連れて行かれた父ゲイレン・アーソマッツ・ミケルセン)がデス・スターの設計に関わっている事を知らされる。
ジンは真相を突き止めるべく、ならず者だけで構成された反乱軍の極秘チーム〈ローグ・ワン〉の中心人物となり〈デス・スターの設計図〉を盗み出すという過酷なミッションに身を投じていく――…

 



冒頭、ジャーン!という例の曲と共に「STAR WARS」のロゴが出たりオープニング・クロール(宇宙の彼方に飛んでいくあらすじ)はない。
そしていつもはスター・デストロイヤー等の巨大スペースシップのドアップで始まるところだが、今回は何か違うものが‥カメラが引くとアステロイドベルトだという事がわかる。宇宙船ではなく自然物だった。
これらは「本作は外伝なので、本筋とは少し違います」ということか。
主人公ジン・アーソの少女時代。
辺境の惑星で隠れ住んでいた元・帝国の科学者、父ゲイレン・アーソは、帝国の将校オーソン・クレニックに連れ去られ母は殺される。
何とか一人逃げ出したジンは、両親の友人ソウ(フォレスト・ウィテカー)に保護される。
10数年の時が経ち、成長したジンはアウトローとなり砂の惑星ジェダの刑務所にいた。
反乱軍の将校キャシアン・アンドーに開放され、反乱軍指導者モン・モスマさんを始めとする反乱軍上層部に「デス・スターを設計した父ゲイレンを探しに行く」という任務を命じられる。断ればブタ箱に逆戻りなので選択の余地はない。
このキャシアン、今までのSWヒーローとは違い任務のためには自らの手を汚すことも厭わないスパイだという事が強調される。
一方、両親を失ったジンを一時的に匿っていた育ての親ソウの元には、ゲイレンから伝言を頼まれたという帝国のパイロット、ボーディ・ルックが帝国を裏切って会いに来ていた。
過激派のソウは反乱軍と折り合いがつかなくなり独自にゲリラ活動をしている。
そんなこんなで本作の反乱軍は綺麗な一枚岩組織ではなく割とギスギスした組織である事が強調される。
猜疑心の強いソウは、ボーディを信じず「これで本当の事がわかる。少し腑抜けになるが‥」と言いながら、エロ同人みたいなクリーチャーによる触手で襲われるボーディ。
次にボーディが出てきた時には、レイプ目で呆然として牢屋にいた。
何があったん!?
「自白はするが腑抜けになる」ってどういう事?自白剤じゃだめだったん?何でこんなエロ触手モンスターを出す必要があった?
というか、この辺りの展開はジンが後のローグ・ワンとなる、はぐれ戦士たちと知り合って一つになっていく展開の背景なのだが「何やってるんだ?」といった感じで全部要らない場面に見える。とりあえずソウがパイロットを疑ってエロ触手で拷問するくだりは要らなさすぎる。
ひょっとして本作の中でクリーチャーを出す場面が他にないからここで無理矢理クリーチャー出したのかもしれん。
そもそも大事な実の父親キャラはちゃんといるんだから育ての親設定は要らんだろ。
ジン達は、街で起きた騒ぎの中でジェダの寺院を守っている男たち、チアムート(ドニー・イェン)&ベイズの用心棒コンビと知り合う。
ジンはソウと再会。ソウはボーディが持ってきた父ゲイレンのホログラムを起動。
「自分はわざと帝国に従うフリを10数年間して、デススターを作らされた。そして密かにデススターに弱点を設定した」と言い、ジンへの変わらぬ愛を語るゲイレン。
ジンはわなわなと震えだし瞳がうるみ、その父の言葉で覚醒する。
この辺は「フォースの覚醒」のメインキャラ同様、一発で自分の使命を解して覚醒、即行動に移るスピーディさが気持ちよかった。
「あっさり心構えが変わりすぎ」という意見もありそうだが、父を失ってジンの中で止まっていた時間(人生)が、父の言葉で瞬時に動き出しても何もおかしくない。
しかし次の瞬間、デススターのテスト射撃が、この惑星ジェダに放たれた。
命からがら逃げ出したジンたち。足が不自由なソウはジェダと運命を共にした。
そもそも、このフォレスト・ウィテカーのキャラ要らないよね。きっと立派な人物だったり、ジンを育てた物語があったのかもしれんが、それを知ることは一切ないのでソウが死んでも特に何とも思わなかった。
こうしてジン、キャシアン、K-2SO、チアムート&ベイズ、ボーディ達はチームとなった。
この前半は状況説明とキャラ紹介、そして「七人の侍」的な仲間集め、ジンが覚醒して使命をやり遂げようという意志が生まれる。
七人の侍集めは大抵面白くなる展開なのだが本作の前半は正直面白くなかったな。。
ゲイレンがデス・スターに弱点を作ったことで今まで散々言われた「デススター弱すぎ」という長年の問題もフォローできた。

 


ジン
ジンは凄く良かった。割と空虚な主人公なんだけど、演じてるフェリシティ・ジョーンズ本人が結構、可愛いタイプの天然な女性なので、その天然さが上手いこと曇りなき眼や表情に現れていて、純粋な戦士のように見えてくる。
何となく「6、70年代の美人」って感じの顔は時代を感じさせないし、げっ歯類のような前歯も相まって魅力を感じた。
だから観終わって劇場で売ってる彼女のフィギュアを買おうと思ったが、思いのほか顔が可愛くなかったので、やめた。
最初は信頼し合ってなかったジンとキャシアンだが、作戦を行っていく間に信頼関係が生まれ、最終局面では二人共、晴れやかさを通り越した悟りを開いたような表情になった。
エレベーターで見つめ合う彼女らのシーンは最高に良かった。
最後にキスせずにハグし合うのは良かった。恋愛感情を持つ時間はなかったが生死の狭間で、もっと一気に深く精神的に行きつくところまでところまで行ってしまったんだろうと感じた。
それにしてもクリスタルのネックレスは何か役割があるのかと思ったが無かったね。
ところで潜入時の頭でかヘルメットこども警察みたいな恰好は可愛かった。
これは詳しい方に教えていただいたところによると今回初登場の帝国地上班の制服で、背中の忍者刀みたいなのは着陸誘導灯だそうです。頭でかすぎてカワイイ

 

 

 

K-2SO
名前の字面を見てると何か「クソ」と読みそうになってしまうK-2SO。こいつのデザインは発表された時から好きだった。俺の好きな医療ドロイドに似てるし。
こいつは何でも思ったことを空気読まずにすぐ言ったり行動に移すというアスペ系ドロイド。しかし有能。知能も腕力も優れている。近くの席で観ていた白人はこいつが喋る度にウケていた。
また物語が進むに連れて、仲間が彼を呼ぶ時にK2→Kとどんどん略されているのが、K2への信頼が高まっているのを感じた

 

 

 

チアムート
盲目の達人キャラ。彼はジェダイを信じジェダイを体現しようとする。
そして相棒のベイズは真逆の合理的、物質的なものだけを信じる男だが二人は堅い友情で結ばれている。
ドニー・イェン演じるチアムートだが、盲人にも関わらず銃を持ったストームトルーパーを素手で十人くらい一気に倒してしまう。強い。
しかしあまりに強すぎたらジェダイの存在意義が揺らいでしまうので、扱いが難しい。
‥とか言いつつ、チアムートは徒手格闘だけじゃなくレーザーボウガン一丁でタイ・ファイターを撃墜したりしてとんでもない強さだった。
更に近くに立ってる知らない奴の思考まで読んだりして、こいつはどう考えても周囲や大気のフォースをある程度感知してるとしか思えない。
というかドニー・イェンの凄い奴オーラが強すぎてジェダイじゃないにも関わらず並のジェダイより強く見える。もう独学でフォースを扱えてもいいんじゃないかと思えてくる。
最後のフォース歩きの時、実は彼に最後だけ本物のフォースが備わって、彼の杖にはカイバークリスタルが仕込まれているらしいし敵のレーザーを本当に1発だけ弾き返すのとか期待したがそういう事はなかった。
あのフォース歩きは「フォースを信じる彼の歩みがブラスターを寄せ付けず、当たらなくなってるのか?」と思わせる演出なのかな。




ボスキャラのクレニックは中間管理職的立場で、最強ターキン提督や、その部下のベイダー卿などに抑えつけられている。かなり可哀想な立場。
ジン達が命がけで入手したデス・スターの情報だが、反乱軍上層部は恐れや疑いでもって信じないし帝国に楯突いて粛清される事を恐れて誰も乗らない。
だが、キャシアン達や反乱軍のはぐれ者達が集まり、はぐれ者チーム「ローグ・ワン」を名乗る。
ローグ・ワンは独自にデス・スター設計図を盗みに行く。
その闘いに呼応した反乱軍も加勢して闘いの規模は拡大し最終決戦になだれ込む。
幹部で、真っ先に闘いに身を投じたラダス提督は異常にカッコよかった。
終盤、ジンとキャシアンによる設計図奪取。仲間や反乱軍のスカリフの闘いは凄く良かった。前半つまんなかったので余計に面白く感じた。
ジンを始めとするはぐれもの達ローグ・ワン。彼らの(本当の)人生は映画の中盤から始まり終盤近くに花火のように終わる。
そんな展開は誰でも観る前からわかってた事ではあるが、それにしたって思いのほか悲しかった(同時に「オビワンはタトゥイーンでゴロゴロしとる場合か!」とも思った)。
とにかく面白かったが、これで前半&中盤も面白ければもっと良かったんだけど。 

 

 


そんな感じでした

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『オビ=ワン・ケノービ』(2022) 全6話/せっかくユアンとヘイデンを使えたのに勿体ない…と思わせられるシークエルみたいなドラマ⭐ - gock221B

⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐⭐

Rogue One: Star Wars Story (2016) - IMDb

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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー (ShoPro Books)

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー (ShoPro Books)

 

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「ドント・ブリーズ (2016)」目空きと違う世界に生きる殺人盲人老人。善悪や攻守が入れ替わる🤬

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原題:Don't Breathe 監督:フェデ・アルバレス 制作国:アメリカ 上映時間:88分

 

 

 

今日は一日休みだったので、これ観てローグワン観てって感じの映画の日だった。
どちらも楽しかったです。
ローグワン感想は明日upするとして本作は、この夏アメリカで大ヒットして今年「儲けた割合がナンバー1」のサスペンスホラー映画。
若者たちが盲目の老人の家に空き巣で入るが、老人は殺人マシーンだったので血祭りにあげられる映画。一言で説明できるほどにハイコンセプト映画。
監督はリメイク版「死霊のはらわた(2013)」の監督。サム・ライミに目をかけられてる系の監督なのかな?
主演女優も同じく、はらわたリメイクの主演だったジェーン・レヴィ
公開された当日なのでネタバレは控えめに書く事にする。




不良少女ロッキー。
彼女は養育放棄している親の元から幼い妹を連れて遠い所で暮らしたい。
そのために不良の彼氏と、密かにロッキーに恋している痩せっぽちの悪友との三人組で金持ちの豪邸専門の空き巣をしていた。

次の標的は盲目の老人の家。元軍人のジジイだ。
この元軍人の老人は、金持ちの娘に自分の娘を交通事故で殺されてしまい100万ドルもの慰謝料を受け取り、それを裸で家に置いているらしい。そいつをいただく。
娘を亡くした盲人の年寄りから金盗むとか最低だな。。
だから映画の序盤は若者たちがジジイに如何に殺されるかを楽しみに観てる感じ。
決行の夜、三人は老人の番犬を薬で眠らせ、老人の寝室にも睡眠ガスを撒き、金庫のありかを探していた。
ふと気づくと背後に音もなく老人が立っていた。
老人はス‥と近づくとそのままロッキーの彼氏の銃を奪い突きつける
老人「仲間は何人いるんだ?」
彼氏は「俺だけだ」と言い、撃たれて即死した。
ろくでもないチンピラだと思われていた彼氏だったが命を捨てて、恋人と友人を守って死んだ。
この辺から、空き巣はいけない事だが若者たちは貧困すぎるだけで実は良い奴らだという事がわかってくる。
対して、気の毒な年寄りかと思われたジジイは怖ろしい殺人マシーンのキチガイである事が徐々にわかってくる。
映画序盤で感じた両者の善悪が、徐々に入れ替わっていく。
目の見えない殺人マシーンと若者二人の長い夜が始まった。。
ジジイは殺人マシーンで自分の家を自由に動き回れて嗅覚や聴覚が鋭い
‥と言ってもデアデビル座頭市みたいに「視えてるも同然」という万能盲人キャラではなく、あくまでも音がしたり匂いがしたりで感知したり、若者たちの動きを予測して勝手知ったる我が家での狩りを行うというだけだ。
ある程度、位置を特定して撃ったり掴まなければ若者たちを殺傷する事ができない。
闘いが始まってすぐ悠然と歩く盲目ジジイが、立っている男友達の横をモロに通り過ぎるシーン!
このシーンがこの映画の中で一番面白かった。
ジジイはめちゃ強いのだが、すぐ近くにいる青年が息を殺している(ドント・ブリーズ)ためにジジイに察知されない。
青年は「目空きの世界」ジジイは「盲人の世界」に生きていて、ドントブリーズしている間、二つの世界は音を出したり触れない限り交わらないのだ。
本当は同じ世界に生きてるのに、まるで別の次元‥別の世界の人間みたいだ。
それはまるで知識によって物事の意味が刻一刻と変わる我々が住んでる現世みたいだなと思った。
ロッキー達はジジイが見えているし音を出さない限りどこに居ても平気なのだが、電気を消されると一転、今度は自分たちの方が盲人になってしまい逆転する。
有利だった条件が、電気を消されるだけで今度は盲目ジジイの方が有利になってしまう。この面白さ。
そんな感じの、これらのシーンを観て本作が「新しい」と評判だったのがよくわかった。
これらの二つの世界のルールが次々と変わる中盤までが一番面白かった。
そして中盤~後半と進むにつれて様子が変わってくる。
ルールは同じなんだけどジジイが察知する頻度が上がって来る。
公開直後なので書かないが中盤以降に映画の毛色が大きく変わる。
凄く師匠サム・ライミが大喜びしそうな展開が増えていき「老人が若い女の体内に汚い液体を注入しようとする」というサム・ライミシーンも展開される。
それにしても、このジジイは工程の中で一番快感を伴う部分をスキップして事を行おうとしているのだが本人はそれを崇高な事だと思っていて確かに実際にやるよりもマシなのかもしれないが、それが一番おぞましかった。
後半のトンデモ展開も面白かったんだけど、個人的な好みとしては前半の繊細サスペンス・スリラー路線のまま終わるのが観たかった気もする。
若干くどいしね。。でも充分面白かった

 



同じ監督&主演女優コンビによる「死霊のはらわた(2013)」。はらわたのリメイク。
呪い等のオカルト描写とか「はらわたっぽい描写」が下手だった。
だけどビックリ描写とか患部が痛そうな場面は現代的でシャキシャキしてて上手かった。
だけど良くないところだけに着目されて、老害系はらわたファンおじさん達には「こんなん、はらわたじゃねーよ!」と貶され、若者にも受けずホラーとしては結構面白かったにも関わらず「はらわた(Evil Dead)」の名を関してしまったために黙殺された印象だった。
そう言う自分も「悪くはないけど‥はらわたとしてはどうかな?」という、はらわたおじさんと似た感想だったので大きな事は言えないが。
とにかく「本作と監督と主演女優のことは覚えておこう」とは思いました。
一番良かったのは、本作でも主人公ロッキーをやっているジェーン・レヴィ演じる主人公の「クリムゾンキングの宮殿」的なみたいな顔芸があまりにも良すぎた。
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こんな顔ばっかりして‥良い娘に決まってる
漫画っぽい顔だが無茶ばかりやる系のアンナ・ファリスの系譜か?俺が好きなライン。
一時的に死霊になった後も目がデカすぎてカートゥーンのキャラみたいで可愛かった。
CGでデカくしてるのかというくらい目がでかいな。死霊の時は加工してたのかな?
これらの場面を見て「俺、この子好きだな」と思った。
ちなみにはらわたは他の女優も凄く良かったので女性を魅力的に撮る才能がある模様。
ちなみに、はらわたリメイクはこの女主人公とアッシュが次の映画で合流する予定だったようだがコケたので流れて、サム・ライミによるアッシュだけのドラマが始まってしまった。だから、もうその展開はないな。
まあ本作が売れてこの娘と監督は独り立ちできた感あるし、わざわざ向いてなさそうな「はらわた」を無理にやんなくていいだろう。
今回も見事な顔芸を披露。鼻の中の産を見せながら良い顔をしていた。
だけど、はらわたがコケて更に「モンスタートラック」とかいうトラックの中に本当にモンスターがいるという何だかよくわからん映画もトラブルで延期になって完全に消えかけてて「この娘は運が悪いのかなぁ」とか思ってたら、監督とセットでヒット作で復活。

 

 

 

そんな感じでした 

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🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬🤬

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『死霊館 エンフィールド事件』(2016)/横綱相撲みたいな洗練されきった貫禄ホラー!👻

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原題:The Conjuring 2 監督&脚本&制作:ジェームズ・ワン 制作会社:アトミック・モンスター・プロダクション 制作国:アメリカ 上映時間:134分 シリーズ:『死霊館』シリーズ。死霊館バース

 

 


実在してアメリカでは非常に有名な超常現象研究家のエド&ロレイン・ウォーレン夫妻を主人公に実際に起きた事件を元にした「死霊館」の続編。
スピンオフ「アナベル 死霊館の人形」も合わせるとシリーズ三作目。
今回も1977年にイギリス・ロンドンのエンフィールドで起こり、史上最長期間続いた最も信憑性のある心霊現象「エンフィールド事件」を題材としている。
エンフィールドのポルターガイスト - Wikipedia
映画冒頭で夫婦は1974年に起きたやはり有名な事件「アミティビル事件」を調査してる
オーシャン・アベニュー112番地 - Wikipedia
この事件を元にしたホラー映画「悪魔の棲む家」が作られ更にシリーズ化して六本も作られた、この有名なアミティビル事件だけで映画一本作れそうなのにアバンで数分間さらっと流して終わり。「この事件は知ってるでしょうからスルーします」というわけだ。お洒落だね
夫婦はこの事件によって名声を得るが同時に世間からバッシングもされて疲弊。
この映画内の心霊事件やその真偽、そもそも霊が本当にいるのかどうかみたいな話はとりあえず全て棚上げして、このページでは心霊に全乗りで全部本当の出来事として観て、話を進めていく(その方が楽しいから)
一方、イギリスのミドルセックス州エンフィールド。
シングルマザーのペギー・ホジソン、その娘二人と息子二人が住むホジソン一家。
彼らは貧乏だが幸せに過ごしていた(劇中の子供達4人めちゃくちゃかわいい)
父親は浮気して若い女と逃げたカスのスタイル。この父親は出てこない。
この家に以前住んでいたという老人の霊が悪戯をしたり次女に取り憑いたりして、ホジソン家の人達は長期間のポルターガイスト現象に悩まされることになる。
今までの映画で蓄えたホラー技術を遺憾なく発揮していて怖いのだが、霊障を起こすのはジジイなのでコミカルな雰囲気もする。
一方、有名になったはいいがバッシングに疲れたエド&ロレイン夫婦は引きこもっていたが、恐ろしい女の霊のようなものを何度か見る。何かの予兆なのか?
(こんな奴が自分の家の廊下の先に居たらどうする?俺は気を失いたいね)
夫がこいつの絵を描いて飾ってる(こんな怖ええ奴の絵を描いて飾るな!)が絵から抜け出て家の中をうろつき回ってる。怖すぎるだろう
ホジソン家の「エンフィールドのポルターガイスト現象」は、警官やジャーナリストの目の前でも平気で起こるので、やがて新聞やTVで報じられるほど有名になっていた。
警察官が超常現象をTVに出て認めるって相当でかいよね。たとえ気のせいだったとしてもこれはもう事実と変わりない。
教会は超常現象の確固とした証拠がないとエクソシストを派遣する事が出来ないため、引きこもっていたエド&ロレイン夫婦に「エンフィールド事件が本物かどうか」という調査を依頼。燃える展開。
夫婦は運命的なものを感じて、エンフィールドに向かった。
しかしそれは夫婦の心霊人生の中で最大級の超常現象だった。。
みたいな話。

例によって今まで通り、
怪奇現象に悩まされる一般家庭→心霊現象の専門家と合流→悪魔との決戦!
といういつもの流れ。
インシディアスシリーズも合わせると、もう6本全部この流れだが毎回新しいアイデアをぶち込んで来てるので未だに新鮮な味わい。
同じことの繰り返しだが面白いから全く構わない。俺的には同じフォーマットであと四作くらい連発してくれても歓迎
前半の、たっぷり一時間に渡って超常現象に悩まされる一般家庭の描写。
いつものようにデヴィッド・リンチっぽいJホラーっぽい心霊現象がたっぷり続く。

ここは、全体を通して一番の見どころなのだが、この前半が面白くないという人は、この一派のホラーは合わないのでこれ以上観ても無駄だ。
今回もありとあらゆるアイデアを試している。
散々多用してきたベッドの下とクローゼットの中はもう使わなかった。「シックスセンス」に出てきた子供用テントが多用される。
過去作では、霊がモロに映るとその瞬間は怖いが、慣れてしまって後で怖くなくなってしまうという欠点があったが、今回は霊がガッツリ写っても「夢でした!でもコイツは本当にいるし後で出るからね」というオチを取ってるので緊張感が持続していく。「霊がいるのは本当だし、悪夢の出来事は本当に起きたも同然」というバーチャル心霊現象を重ねていくスタイル。「悪い予感」がずっと続く。我々の人生と同じだ。
ここは初見だと普通に怖くて「まだ続くの~?」という嫌さを感じるので、否応なしに心霊被害者ホジソン一家への感情移入が半端ない。
毎回だが、建物の内装や計算され尽くしたカメラワークでの怪異がカッコよすぎる。
そもそも部屋の内装や美術が「理想化された70年代」って感じでかっこいい
それは回を増すごとに洗練され極まって、もはや横綱相撲のようにどっしりしている。
冒頭で一瞬で終わってしまう「アミティビル事件」の描写も惚れ惚れするほどカッコいい画だった↓
左の生者の降霊会は現世で、右のロレインの魂と少年の霊は死者の世界。
それが部屋の境目によってバッチリ区切られている、見せたいものが一目瞭然。
ジェームズ・ワン組のオカルトホラー演出のカッコよさを上手く伝えたいが、映画の専門的知識や語彙が貧弱なため毎回上手く書けないのでもどかしい。
まあ、このカッコよさはればわかると思うし観てピンとこない人は説明してもピンとこないだろうからこの程度でいいのかもしれない。
観てるうちに子供達に感情移入させられ、子供たちがママに心霊現象を説明しても「嘘ばっかり言って!」と信用してくれないのだが目の前で戸棚がズザーッ!と移動してママは信じざるを得ないというシーンでは、子供目線で「ほら~!」と思えて快感。
そして今度はママが警官にそれを説明するが警官は当然信じない。すると今度は警官たちの目の間で椅子がズザーッ!と移動して警官たちも信じざるを得なくなり、今度はママに感情移入して「ほら~!」という感じになる。この辺のシーンは単純明快。快感だね。
この快感はきっと「他人には自分と同じ気持ちになって欲しい。信じて欲しい」という気持ちから来るものだろう。僕が感想ブログやってる理由もそれだ

 

 


そんな楽しい前半が終わり、エド&ロレイン夫婦もいよいよ調査に訪れる。
ちなみに調査に参加してるのは夫婦ふたりだけではなく、娘が死んだために心霊に肯定的になっているジャーナリストのオッサン、終始懐疑的なオバサン、カメラマン的な人。近所の親切な大柄のオッサン等も協力する(彼らのキャラも‥特にオッサンは面白いのだが時間が足りずにあまり掘り下げられなかったのが残念)
エドは一家を元気づけようと、ホジソン一家を捨てて女と逃げた父親のギターを弾いて一家が好きだというプレスリーを熱唱。

ホジソン一家は父親がいないためかエドの父性的優しさに涙ぐみながら感動。
このシーンが異常に丁寧で、何かエモいものを描こうとしてるなと思った。
そういえば前作も、中盤で依頼者家族との触れ合いが丁寧だった気がする。
ロレインと憑りつかれた少女との心霊師弟的な触れ合いも暖かい感じ。
この実物のエド&ロレイン夫婦の事は詳しくないが、ジェームズ・ワンは「心霊がどうとか以前にこの夫婦はマジで良い人達で、純粋悪と戦っているんだ」とガチリスペクトしてるエモーションを感じる。
また後半で、とある理由で夫婦が去ろうとしてるシーン。
取り憑かれてる次女が夫婦を窓から悲しげに観てるシーンも凄く情緒的だった。
この2つは何か、ただの面白いホラー映画以上のものが産まれそうな雰囲気を感じた。
ただの才能ありすぎるだけのオタクにしか過ぎなかったタランティーノが「デス・プルーフ」でオタクの壁を突破して一皮剥けたような何かがジェームズ・ワンに今後起きて、ただの才能あるだけの映画製作者を突破するような予感を感じさせた。

 




それで、まあ色々あって夫婦による派手な善と究極の悪との対決に突入して終わる。
一体何で究極の悪なのかというと敵が悪魔だからだ。そしてジェームズ・ワンは(多少派手すぎるが)マジで悪魔との闘いを描いている。マジな悪魔との対決はそれだけで「究極の善と悪との対決」になる
最終的にはホジソン家族の住む幽霊屋敷が、バイオハザード後半とかに出てきそうな融通が効かなすぎる謎のダンジョンと化し大柄の隣人がデクノボウと化し(この隣人の何もできなさぶりは面白い)、悪魔が雷を落して杭を生み出してエドをそこへ誘って串刺しにしてブッ殺そうとするという、あまりに遠回しなピタゴラスイッチ的展開が繰り広げられて可笑しい。「そんな凄い力があるなら直接エドを殺せば?」と思わなくもないが、ほのめかしによる遠回しな殺ししかできないってところが本物の悪魔っぽくていい
大作になりすぎてしまったせいか、作品が作られる度に派手になっていってる。
今回は悪魔だけじゃなくて悪魔の手先っぽい「へそ曲がり男」という派手すぎるルックスと能力を持ったクリーチャーまで出てきて楽しいが、後半はその楽しさと引き換えにリアルさや怖さは一気に消えてしまった感はある。これもいつもの事だ。ジェームズ・ワンは怖さより楽しさを取って、大勢の観客に楽しく帰って欲しいのだろう。
昔のホラー映画でいうと前半「エクソシスト」で後半「ポルターガイスト」って感じ。
だけど子供が観たらちょうどいい怖さと面白さだから子供に見てほしい感じ。
このシリーズはどうなるんですかね?
もう最大の事件を終えた夫婦は勝利のダンスを踊ってたしこれで終りっぽい。夫婦にはもう伸びしろなさそうだしね。これで終わりでいいだろう。
なお実物の夫婦は、さすがにエドは高齢で亡くなっていたがロレインは現存で生涯現役を宣言していて元気で楽しそうだ。興味ある人は調べるといい
心霊現象が本当だったのかどうかとか そういうところは置いといて、彼らが楽しそうな事、悪魔(と思われたもの)を退治して生きてる事のみに着目したい。
次は「アナベル」の新作が作られるそうで凄く楽しみだ。

 

 


そんな感じでした 

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死霊館ユニバース〉
『アナベル 死霊館の人形』(2014)/舐めてたが凄い良かった。悪魔を倒せない理由。隣の部屋と駆け寄る幼女の怖さ👧🏻 - gock221B

『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)/ジェームズ・ワン制作ホラーの中では最も凡作だったかな‥👧🏻 - gock221B
『死霊館のシスター』(2018)/これ以上ないほどシンプルな、おにぎりみたいなホラーで好感触➕ - gock221B
『ラ・ヨローナ ~泣く女~』(2019)/良作だが、もう何十回も繰り返さし観せられたテンプレに飽きてきた。霊より中年の男女のキャラが良かった👰 - gock221B
『アナベル 死霊博物館』(2019)/呪いアベンジャーズ状態を期待してたけど予告編でいいとこ全部観せ終わってた印象でした👧🏻 - gock221B
『死霊館のシスター 呪いの秘密』(2023)/14年で14本も殆ど同じ内容の映画を作ってるので僕も5年前に飽きてて本家の死霊館やインシディアスやアナベルは完全に味しなくなったけど、これはまだ若干いけるかも✚ - gock221B

 

死霊館ユニバース以外のジェームズ・ワン監督作〉 
『インシディアス』(2010)、『インシディアス 第2章』(2013)/2本続けて観た方が面白い。時空の流れに逆らって悪霊退治👻 - gock221B
『アクアマン』(2018)/明るくて中国の武侠ものっぽいヒーロー映画。シシリア島でのチェイスと半魚人が特に良かったです🐟 - gock221B
『ワイルド・スピード SKY MISSION』(2015)、『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017)/ステイサム目当てで初めて観たけど普通に面白かった🚗 - gock221B
『マリグナント 狂暴な悪夢』(2021)/豪腕ワン監督が古いイタリアやフランスの珍妙サスペンスホラーを予算かけて作った感じの愉快な作品🧠 - gock221B

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The Conjuring 2 (2016) - IMDb

www.youtube.com

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『アナベル 死霊館の人形』(2014)/舐めてたが凄い良かった。悪魔を倒せない理由。隣の部屋と駆け寄る幼女の怖さ👧🏻

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原題:Annabelle 監督:ジョン・R・レオネッティ 制作:ジェームズ・ワン 制作会社:アトミック・モンスター・プロダクション 制作国:アメリカ 上映時間:99分 シリーズ:「アナベル」シリーズ。死霊館バース

 

 

 

全米で大ヒットした「死霊館 (2013)」に登場した呪われた人形アナベルが誕生した物語を描いたスピンオフのオカルトホラー映画。
実在した霊能力夫婦を主人公にした「死霊館」同様、盛ってはいるだろうが本作も実話を元にした話でアナベル人形も実在する(見た目はかなり違うが‥)
実在する呪われた人形、アナベルにまつわる本気で怖いサイドストーリー : カラパイア
ジェームズ・ワンは製作に回り「死霊館」の撮影監督だったレオネッティ氏が監督した。
「監督違うのか~」というのと「いまどき人形のホラーとかだるいな」と思って舐めてた、いざ観たら本編よりもこっちの方が一番よかったので観てみないとわからないものですね。。
同じくジェームズ・ワンが監督じゃないのに超面白かった「インシディアス 序章」同様、ジェームズ・ワンが撮ったのと全く変わりない面白さだし映像やテクニックもそっくり。というか見分けがつかない。
多分ジェームズ・ワン一派の中で色んな撮影方法や怖がらせテクニックが共有されているから、撮影監督とかが監督しても同じクオリティにできるんだろう多分。
本シリーズほどではないが、ケヴィン・ファイギが統括しているMCU(MARVELシネマティックユニバース)作品も、監督ごとにカラーは違うもののどれも微かに似てるよね。
しかし「死霊館」の冒頭と終盤にちらっと出た呪いの人形のスピンオフというのも凄いものがある。
呪いの人形と言っても、アナベルは確かに悪霊や悪魔が憑りついてはいるが「チャイルド・プレイ」のチャッキーみたいに人形に自我があって直接襲って来るわけではなくて、アナベル人形は悪霊や悪魔が立ち寄る事のできる‥バスの停留所ののような存在。そこが渋くて良かった。チャッキーみたいな映画を想像してた

 

 

 

Story
1967年ミアアナベル・ウォーリス)と夫のジョン(ウォード・ホートン)は仲睦まじい夫婦。
ジョンは妊娠して出産を控えたミアにビンテージの人形をプレゼントする。
そんなある日、隣の老夫婦が悪魔崇拝カルト信者に惨殺される事件が発生し、女性信者はミアの人形を抱いて自殺した。
以来、夫婦は次々と不可解な出来事に見舞われる。
無事に女の子が生まれた夫婦は、忌まわしい記憶の残る家から新天地へ引っ越すことに。
ところが、新しい家で荷解きすると何故か捨てたはずのビンテージ人形が出てきて――

 

物語は「死霊館」の1年前。
ジョンは妊娠して出産を控えた妻のミアにビンテージの人形”アナベル”をプレゼントするが「こんな怖い人形いらん!」と言いたくくらい見た目が怖い。子供の格好した老婆みたいな顔してやがる。本物の呪いのアナベル人形は可愛いのだが、そのまま映画化したらギャグっぽくなるからこんな怖い人形にしたんだろうね。
本物の幼児くらいある大きさ。‥嫌な大きさ!
世間ではチャールズ・マンソンのカルト集団マンソン・ファミリーがシャロン・テートをお腹の赤ん坊ごと惨殺した怖ろしい事件が騒がれていた頃で、隣家の老夫婦もマンソン・ファミリーを思わせるカルト信者の男女に惨殺され、ミア夫婦にも襲いかかって来る。
男は突入してきた警官に射殺され、女の方はミアのアナベル人形を抱いて自殺。
ミアはボテ腹を刺されるが奇跡的に無事、女の子を出産。
以来、夫婦‥特にミアは次々と不可解な出来事に見舞われるので気持ち悪いし、人形を捨てて引っ越すのだが新しい家でも捨てたはずのアナベル人形が荷物から出てくる。
心霊現象はどんどん激しくなり、ミアと夫は行きつけの教会の牧師や、不思議な体験をした事があるという近所の黒人女性に助けを求める。
そんな感じの話。
最初にカルトを出したのは、忌まわしきマンソン・ファミリーを連想させて説得力を持たせるためだろう。
映画全体の構成は他のジェームズ・ワン制作ホラー同様の造りだった。
・前半:日常生活の中でJホラーっぽい描写でチラ見せ幽霊で何十分もビビらせる
・中盤:心霊現象の専門家たちに助けを求めるが苦戦する
・後半:悪霊もしくは悪魔との派手な最終対決。
大体どれも、このパターン。
前半のJホラー表現っぽい丁寧なフリと、終盤の悪霊or悪魔とのアメリカ的で派手な対決で勝利する‥というパターンがアメリカで大ヒットしたのかなと思う。
この前半のJホラーっぽいパートだが、いつも建物の内装とか美術がカッコいいし、構図とか撮影とかカメラワークやカットがマジでいつも、めちゃくちゃカッコいい!
映画は好きだが、映画撮影テクニックの専門的知識は全くないのでただ「カッコいい」としか説明できないのがもどかしい。
こういうシーン観ても「思わせぶりなだけで何も起こってないじゃん」としか思わない人には、ただ退屈に思うだけらしいので、ジェームズ・ワン制作ホラーの前半の思わせぶり展開を観てつまらない人は、もうどれ観てもつまらないと思う。

 

 

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死霊館」「インシディアス」シリーズの前半で頻繁に出てくるシーンがある。
それは「ドアが開いてて見える隣の部屋」」に何かが立っているシーン。
「ベッドの下」「クローゼットの中」「地下室への入り口」も頻繁に出てくる。
どれも「日常風景の中にある境界線から向こうは、この世ならざる世界に通じている」という事を表現してる。
何かで区切ってある向こう側は違う世界というノリを出しやすいんだろう
死霊館」「インシディアス」のどれか忘れたが「ドアが開いてて見える隣の部屋、のドアが開いてて見える隣の隣の部屋」に霊がうろついてるシーンは怖かった。これはJホラーには無理な、アメリカの広ーい家だから出来るシーンだな。
特に本作で一番感動したのは、夜、隣の部屋に知らない幼女が立っていてドアが閉まり際に猛ダッシュしてくるシーン。
これはカッコよすぎて巻き戻して何度か見た。
一瞬、狂女の霊に代わってバーンと入って来てミアが悲鳴を上げたところで消えてしまうのだが、これは幼女のままの方が怖かったような気もする。
小さい人間が自分に向かって猛ダッシュして来るのって怖くないですか?
怪談新耳袋」で三宅隆太監督が撮った「姿見」が、それをうまく表現していた↓
姿見 - YouTube

何年か前、デートの待ち合わせ場所で俺を見つけた小柄で髪が長い女性が駆け寄って来た時、一瞬マジで幽霊に見えてビビって逃げ出したった事があった。
いや、長身の男友達と待ち合わせて駆け寄って来られたときも怖かったから、ただ単に駆け寄られるのが怖いだけなのかもしれない。都会だし一瞬「狂人が刺しに来た!?」と思ってしまうのもあるかもしれん。
まあ、そんな感じで前半や中盤は良いシーンがいっぱいでした。
特に「ミアがポップコーンを火にかけてミシン使いながらTVに夢中になって、ミシンで指を怪我して手当してるうちにポップコーンからボヤが起き、逃げようとしたら悪魔に足を掴まれるシーン」とか、冷静に考えると「悪魔が悪い事したのって足をちょっと引っ掛けた事くらいで、それ以外の惨事は全部ミアのせいじゃね?」と思えて可笑しかった。
※追記:コメント欄での id:natsuho-dd さん のご指摘により「ミアがポップコーンを調理して忘れた」のは僕の勘違いで、実際は「昨晩ジョンが作りかけてやめたのを悪魔が火を点けた」んだとわかりました!誤った情報を広めてしまい、読者の方々、ミアさん、正直どうも申し訳ありませんでした!‥もしかして僕の、この勘違いも悪魔のしわざ‥?
それにしてもミアはこのボヤ事件での転倒や、冒頭でカルトに腹をぶっ刺されても流産しなかったのでかなり丈夫な腹だな‥。

 

 


主人公ミアを助けてくれる本屋の店主の黒人未亡人エブリン。
エブリンは過去に、己の過失が原因で幼い娘を死なせてしまい罪悪感に苛まされて生きていた。
自殺を試みるが、娘の霊に止められたという。

エブリンは主人公の事を「まだ娘を失う前の自分」と思ったのか、子育ても心霊的な事も親切に助けてくれる。
ちなみにアナベル人形を引き取ってくれた牧師さんは悪魔に瞬殺されてしまう。
娘を産んだ主人公。娘を失った黒人女性。マンソンファミリーのシャロンテート殺害。主人公を殺害しようとした狂った女。とか色んな要素がシンクロしながらアナベル人形に降りた悪魔と最終的にと対決する。
日本人なので「悪魔」はフィクションの中でしか馴染みがないので、アメリカ人が感じるガチの怖さはわからないが、この世界の悪をモンスター化したものが悪魔だと考えて映画を観ることにしている。
世の中の悪を消す事が出来ないように、
悪魔は決して倒す事が出来ない。
地球の悪を全て消すには人間が全員死ぬしかない。だから映画の中で悪魔と戦った時、倒す事はできないものの犠牲を払って悪魔を退けるのがやっとなのだ。
理に叶ってるね。これ以上ないほど純化された正義と悪の闘い。
そんなわけで悪魔祓いのシーンは美しくて好きだ。
夫は仕事に行ってたり遠くに行ってたりして悪魔との対決からは除外されている。
だから悪魔と闘うのは全編ミア。そのミアを牧師やエブリンがサポートする。
クライマックスで悪魔は赤ちゃんを誘拐し「母の愛」と引き換えに赤ちゃん返すという。つまり「アナベル人形を抱いて死ね」という意味。
ここで「己の過失で娘を失い罪悪感に苛まされている」というエブリンが身代わりになる(ここまでエブリンが何でもかんでもしてくれるとマジカル・二グロっぽさも感じたが)
まあ他の監督に撮らせたら絶対アナベルが動いて襲ってきそうなもんだが、アナベルは最後まで全然動かない。このアナベル人形はチャッキーみたいに自我があるわけではなく悪魔が現世に降り立つ停留所のようだ。
観る人によっては「地味な映画」にしか思えないかもしれないが、丁寧な良作でオススメです。

 

 


そんな感じでした

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死霊館ユニバース〉
『死霊館』(2013)/Jホラーっぽい前半とアメリカ映画っぽい後半の組み合わせが良すぎる👿 - gock221B
『死霊館 エンフィールド事件』(2016)/横綱相撲みたいな洗練されきった貫禄ホラー!👿 - gock221B
『死霊館のシスター』(2018)/これ以上ないほどシンプルな、おにぎりみたいなホラーで好感触➕ - gock221B
『ラ・ヨローナ ~泣く女~』(2019)/良作だが、もう何十回も繰り返さし観せられたテンプレに飽きてきた。霊より中年の男女のキャラが良かった👰 - gock221B
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 (2021)/3(8)作目にして安定テンプレ捨てて挑戦したのは偉いが、それでもさすがに飽きた感ある👿 - gock221B
『死霊館のシスター 呪いの秘密』(2023)/14年で14本も殆ど同じ内容の映画を作ってるので僕も5年前に飽きてて本家の死霊館やインシディアスやアナベルは完全に味しなくなったけど、これはまだ若干いけるかも✚ - gock221B

 

〈同じ監督による映画〉
「ザ・サイレンス 闇のハンター (2019)」納得いかない行動が多いクワイエット・プレイス👄👆 - gock221B

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Annabelle (2014) - IMDb

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