gock221B

映画やドラマの感想ブログ 😺🐱 殆どのページはネタバレ含んだ感想になってますので注意 😺 短い感想はFilmarksに https://filmarks.com/users/gock221b おしずかに‥〈Since.2015〉

『マイティ・ソー』(2011)、『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)/久々に観ると牧歌的な印象⚡


原題:Thor 制作:ケビン・ファイギ 監督: ケネス・ブラナー 原作:スタン・リー、ラリー・リーバー、ジャック・カービー 製作国:アメリカ 上映時間:115分 シリーズ:「マイティ・ソー」シリーズ。マーベル・シネマティック・ユニバース

 

 

久々に観た。今更これといって書くことないので箇条書きスタイルで 
★「マイティ・ソー バトルロイヤル」公開直前でHuluで配信されたので、公開当時以来久々に2本観た。
★公開当時は、絶対に人気出そうもないソーとキャップが何とか大コケせずにアベンジャーズに繋いでくれよ~という祈りMAXだった。幸いどちらも大ヒットではないが、そこそこヒットしてまあまあの評価で上手く「アベンジャーズ」に繋がった。
だから本作とキャップ一作目は観て「まあまあいいじゃん」と思いつつも「アベンジャーズ」への繋ぎ感が半端なかった。
確か日本で観た人の評価は、ソーの文化間ギャップギャグやソーとロキの兄弟が女性ファンに人気出た印象。
★久々に観ると、アスガルドや神々の説明→地球キャラの説明→ソーの成長→ソーvs.ロキ‥と驚くほど良くまとまってると思った。
描く時間がないのだがソーとジェーン、ソーとセルヴィグ博士との触れ合いは短い時間で良い雰囲気だった。特にソーがジェーンに9つの世界を説明する場面はよかった。
それにしてもソーは感情移入しにくい有名ヒーロー筆頭で、前半のアスガルドの描写とか観ていて、かなり目や脳が滑る。どうも実在する世界にどうしても見えにくいのでさっさと地球編にいってくれてよかった。
★とんでもなく酷い吹き替えが多いMCUだが、ソーシリーズとアイアンマンシリーズは、安心して吹き替えで観れるのがいいところ。
★ウォリアーズ・スリーとシフの、ついでに居るだけ感が半端ないが、描かなきゃいけないキャラや話が多すぎるので仕方ない。あまりに活躍させすぎるとチームみたいになってソーが立たなくなるし(でも皆が地球に来て「やあ!」と言ってるところは一番いい場面)
★それにしてもロキは、せこい活躍や奸計が表情がめちゃくちゃ良くて本当に良いキャラだなと思った。
★本作は天下のナタポー演じるジェーンよりも、仲間のダーシーの方が可愛かった。本当はグラマーな美人なのに、無理やり眼鏡ともっさりした服着せて「ギーク女子でござい」とやってるので反則気味の可愛さがある。吹き替えだとダーシーはふざけて敬語を使う喋り方が凄く可愛い。MCUで一番可愛い女性キャラかもしれん。
★あと本作とアベンジャーズ2作とダーク・ワールドでのセルヴィグ博士が凄くよかった。何か顔だけ見たらめちゃくちゃ怖いし、そもそも「ニンフォマニアックス」の童貞じじい役を思い出すし、すぐ酩酊したり洗脳されたり暴れまわったりしてやべえジジイという面白さが凄い。こんなに良いキャラなのにセルヴィグもダーシーも「バトルロイヤル」に出ないとは残念だ。
★本作のコールソンも、常に微笑みを浮かべて行動していて凄く魅力あった。
MCUでは、アイアンマンの人気、キャップのMCUど真ん中ぶりに比べると押されている感があるソーシリーズ。はちゃめちゃな楽しさもガーディアンズに負けてるが、改めて観ると「西遊記」的な無邪気な雰囲気が一番あるなと思った。

「オリエント急行殺人事件 (2017)」犯人を知らん僕が観て面白かったし感動したが、それは全部原作のおかげだろうと推測した🚃 - gock221B

 

 

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マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013)


原題:Thor: The Dark World 制作:ケビン・ファイギ 監督: アラン・テイラー 原作:スタン・リー、ラリー・リーバー、ジャック・カービー  製作国:アメリカ 上映時間:112分 シリーズ:「マイティ・ソー」シリーズ。マーベル・シネマティック・ユニバース

 

 


★正直、MCUの中でも、つまらなさにおいて「アイアンマン2」と一、二を争うくらいつまらなかった記憶がある。今回観ても前半はかなり面白くない。「恋人ジェーンがアスガルド(彼氏の実家)に来る」というおいしい場面なのに全然楽しくない。どうもアスガルドが舞台の前半は現実味がなさすぎるのか毎回フワッとしている。
オーディンがジェーンに、ダークエルフとかエーテルについて解説する場面も説明的過ぎる。
★本作のソーは他の作品での彼よりも、妙に真面目で魅力が目減りしている。
しかもヒロインかつ大物女優ナタリー・ポートマンが主人公レベルに活躍してしまう。
キャラ的にも大人気キャラのロキの方が目立つし、ソーの魅力は三番手くらいに落ちている。ソーやシリーズのイメチェンに成功して大ヒットした次回作「マイティ・ソー/バトルロイヤル」が大成功した時にソー役のクリス・ヘムズワースが「撮影楽しかった!前はそうでもなかった」と言ったり「もうソーを前のイメージには戻さないでくれ!」と言ったりで、この二作には軽い挫折感を持っている模様。
前作で見られたカルチャーギャップによるギャグも、ムジョルニアをコート掛けに掛けるという場面でしか見られなかった。
★敵マレキスの空気っぷりが凄い、MCUヴィランは全員、ヒーローの陰(乗り越えるべき自分自身のメタファー)でしかなく存在感ないが、こいつは特に一番魅力ない。見た目もギミックもストーリーも全部魅力ない。昔話とかに出てくる漠然とした「すごいわるいやつ」でしかない
★最後は惑星直列による次元の歪みでワープしながら闘う。魔法と科学の融合というアスガルドっぽい闘いでこれはこれで面白いが少し分かりにくい。
★でもロキは相変わらず良かった。ソーの魅力がスポイルされている分、ロキが主人公と言ってもいい。
★今回のジェーンは日焼けしていて物凄い美人だった(ナタリー・ポートマンは日焼けすればするほど美人に見える)。それと鼻の穴が縦長であってこそ真の美人だと改めて思った。最後にソーと幸せなキスをしていたが次回作にはもう出ないという事は別れたのかな。それともカメオで一瞬出るのかな。
★ダーシーとセルヴィグも相変わらず良かった。
毎回ヤバいセルヴィグ博士だが今回は頭の中に神が住みついていて、ストーンヘンジをフルチンで走り回ったりしてヤバい。
ただでさえキャラが多いのに、ダーシーに助手が増えるのが謎、要らないだろう。
★ホーガン(浅野忠信)が序盤で「お前はここでいいや」って感じで離脱させられるのが謎。
★そんな感じで公開時に一回観ただけで「めちゃくちゃつまらない」と長年思っててハードルが下がったのか今観ると結構楽しかった。ということは繰り上げで、MCUで一番つまらないのは「アイアンマン2」という感じになった。
★しかし本当にジェーンとセルヴィグとダーシーは本当にお役御免なのかな。ソー映画観てて一番楽しいのは地球で地球勢と絡んでる時なんだけど。。

 

 

 

⚡そういう感じで、今までは「あんまり面白くないな(特にダーク・ワールド)」と思ってたけど久々に観ると「西遊記」みたいな武侠ものみたいな無邪気な楽しさがあった。
とはいえ2本とも、最近の面白いアメコミ映画全体で考えると凄く面白いわけでもなく、非常にフワッとしてる。必見という感じはしない。
多分、現実や映画的流行に全くコミットしてなくて、一作目はアホで素直で可愛かったソーが二作目で急に10歳位年取ったみたいに重苦しくなったりしたせいかもしれない。
「バトルロイヤル」で別作品みたいにカラーを変えられたのもわかる気がした。
なんとなく「バトルロイヤル」を観た後だと、もう観る気しなくなるような気がして観てみたが、良かった気がする

 

 

そんな感じでした

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Thor (2011) - IMDb
Thor: The Dark World (2013) - IMDb

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Amazon: マイティ・ソー:アスガルドの伝説
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『15歳、アルマの恋愛妄想』(2011)/ノルウェーが暇すぎて凄い頻度で自慰行為ぶちかましていく主人公の少女が大好き👱‍♀️


原題:Få meg på, for faen 監督: ヤンニッケ・シースタ・ヤコブセン
製作国 ノルウェー 上映時間 76分 英題:TURN ME ON, DAMMIT!

 

 

色んな映画祭で賞を取ったノルウェー女性監督の性春ラブコメディ映画。
そもそもノルウェーと言われてもピンとこない。スウェーデンと混同しがち。
異常に色の白い金髪白人ばかり。物価が高いが給料も高いし医療や教育が無料なので保険に入らない。基本的に田舎で森が多くて穏やかな人がみんな散歩してる‥そんな印象。子供と年寄りが住むには楽園みたいだね。
あとブラックメタルやメタルバンドが多くて教会放火とか殺人とかがあったイメージ。
映画でごくたまにノルウェーが出てくると大抵、若者が「こんな田舎嫌だ」とか言ってブラックメタルに傾倒したりドラッグやりまくったりして反抗するが豊か過ぎる自然に飲み込まれていく‥みたいな印象。アムンセンにしても出ていこうとしてるしな。
本作もそんな一本で、豊かで穏やか過ぎる田舎で少女が物凄い勢いでオナニーしまくるコメディ映画。

 

Story
ノルウェー片田舎に住む少女アルマヘレーネ・ベルグスホルム)。
日常が退屈すぎてアルマのセックスへの興味や妄想は増すばかり。目下の夢は、同級生の男子アルトゥールとセックスしまくること。そんなある日、アルマはアルトゥールとの間に起きたあるエッチな出来事を友人に話したところ、たちまち町中に広まり笑い者にされてしまうのだが――

映画が始まるとアルマ15歳がナレーションで自分が暮らす田舎への不満をぶちまけた後、オナニーをぶちかますところから始まる。
演じてる女優は当時18歳くらいみたい。
そもそも田舎への不満も「豊かな自然!羊たち!可愛い子供たち!‥クソが!」みたいな感じで、楽園かよって感じなのだが、危険なセックスや都会に憧れてる思春期なので、のどかな田舎が嫌で仕方ない。
アルマは男性がイケボでセクシーなことを直接言ってくれるセックステレフォンサービスを使用している。欧米の映画ではちょいちょい出て来るが日本にもあるのかな。
アルマは可愛いけど歯ぐきが若干出てるガミー美少女で牧歌的なムードを出している。
彼女は同級生のジョセフ・ゴードン=レヴィット似のイケメン、アルトゥールに恋している。アルトゥールもまんざらでもない感じ。
彼女はよくアルトゥールの事を考えてオナニーしている。
といっても「夜、寝てるとアルトゥールが侵入してきて朝まで愛し合う」とか「一緒に森を駆け回ったあと抱き合う」とか妄想が牧歌的だし、恋と性欲が合致していて健康的。

 


ぽっちゃりしたイングリとゴスっ娘サラの姉妹が親友。
田舎なので娯楽が、オナニーと酒と煙草(もしくは大麻)しかない。
自分も90年代の田舎で育ったので大麻以外は似たような感じだった。
三人組はパーティに出かける。欧米でよくある広い家の同級生の家でやるやつ。
アルマが庭に出ているとアルトゥールが近寄ってくる。良い雰囲気だ。
するとアルトゥールは彼は穏やかなイケメンスマイルのままフル勃起チンコをまろびだしてアルマの太ももをツン‥と突いてきた。しかし普段アルトゥールのチンコの事ばかり考えてるアルマは別に嫌じゃないので「え‥チンコ?///」と少女漫画のような「トゥクン‥」といった感じのロマンチックな時が流れる。微笑みあったまま離れる2人。。
カットが変わるとアルマは速攻トイレで勢いよくオナニーをぶちかましている!
getしたばかりの直接的なオナネタで即抜いているのが、まるで船で釣りあげた魚を船上で即、ブツ切りにして醤油つけて食う漁師みたいだ。
トイレから出たアルマは親友の姉妹に言うが信じてもらえない。
アルトゥールもいて「ひどいよアルマ‥」という良くない空気に。。
というか、アルトゥールは痴漢的メンタルじゃなくて純粋に「アルマ、すきだよ‥」という純粋な気持ちをこめてのフル勃起チンコ突きだったのは観てて最初からわかる。
そしてアルマにもそれは伝わっている。だが友達に言ってしまったことから事がおかしくなる。まあそうなるね。
帰宅したアルマは凹んで寝てると、イングリが家に来る。
イングリは「クンニしたらクンニしてあげる!」と言い「パーティの後アルトゥールとやったけど満足できなかったわ!早く舐めないと殺すわよ!」と言われアルマは大喜びで友達の股間に顔を埋める‥というのはアルマの妄想だった。
イングリがグロスを塗ったのでエロい妄想に突入してしまったらしい。
アルマ「その後ためしに胸をイングリに押し当ててみると怒って帰っていった」
目の前にいる親友によるNTR妄想したついでに、その親友にパイオツこすりつけて何とか相互クンニ状態に持ち込もうという‥。無茶苦茶しよる。元気いい子だね
どうやらイングリもアルトゥールの事が好きだったらしい。さっきのチンコ事変が本当だったかどうか訊きにきた、そしてどうやら本当だと悟りムカついたようだ。
イングリは言いふらしたらしくアルマは「ちんちんアルマ(PIKK-ALMA)」と陰で呼ばれてハブられはじめる。
ちなみに妹のゴスっ娘サラはことの始まりの時点から「あちゃ~」という顔で心配している。
ハブられ学園生活が始まったアルマがバスで「ハシシ吸う人~」と言ってもシーン
(ハシシは大麻樹脂を固めたもの。アルマはそれをほぐして煙草に巻いて吸うタイプ)
その後、アルトゥールが追いかけてきて「ごめん好きだ」と言って2人は朝までSEXしまくる‥が勿論アルマの妄想。
アルマは思いきってハブりの根源である友達のイングリに取り入ろうと、ハシシの煙を吹きかけた上着を着て「あ~くさいわ~wハシシ吸いすぎて上着くさいわ~w」とか言いながら近寄っていくという方法を取るが無視される。こんな事で仲直りできると思っているアルマの不器用さが際立ち抱きしめたくなってきた。
姉イングリと親友アルマの板挟みになったゴスっ娘サラは、アルマのハブり状態を何とかしようとし始める。サラのミニドラマもあるが割愛

 

アルマはセックス電話サービスの請求が高かったのでママにバレて、母親の知り合い(親友姉妹の父親でもある)の雑貨屋でバイトしはじめる。
田舎で客が来なさすぎるのでお釣りコイン棒をチンコに見立てて股間に当てがってハゲ店長に誘惑されるという妄想でオナニーをぶちかましてると妹を連れて来店したアルトゥールに見られた。
それにしても喧嘩中の友達のハゲの父親でオナニーするって性への興味が旺盛すぎる。
アルマは店のポルノ雑誌を盗んだり、家でオナニーしまくってるので母親は「うちの娘なんぼなんでもオナニーしすぎやろ‥」と悩みはじめる。
「うちの娘はSEXの事しか頭になくて恥ずい」と言ってるのを聞いたアルマは酒飲んで家を飛び出し、いつもこっちを見てる隣のババアに中指立てて、アルトゥールに気持ちを確かめに行く!
‥という辺りで中盤終わりで色々あって良い感じで終わる。
失恋、友達と喧嘩、母親との行き違い‥など、一つ一つの出来事は道徳の時間みたいな退屈なことだが凄くカラッとした描き方してて爽やかで楽しくて面白かった。
そこに少女のオナニーも加わるわけで、少女のオナニーが入ってるのにエロくなくて爽やかなのがすごい。湿地帯でツイストを踊って泥が付いてないみたいなもんだろ
これらの事を扱って、ベタベタした内容になってないのは奇跡的な感じする。
これらの要素を扱った邦画がもしあったとして‥別に悪く言うつもりはないが100本作られて99本はベタベタした酷いものになるだろう。
もしアメリカ映画だったとしても異常にポリコレや企業宣伝に気を使ったりしそうだし、この乾いた感じで思春期の映画作るのは一見簡単そうでそうとう難しい気がする。
主人公のアルマがとにかく可愛いし、何か困るたびにとりあえず自分に都合のいい妄想でオナニーしたり、酒飲んだりハシシを吸うのが可愛かった。
酒とか煙草とか言うと不良みたいだが、彼女たちは別に不良ではない。田舎の思春期の子というだけの話でアルマ達の部屋を見ればわかるがファンシーで子供みたいな部屋だ。
女性の自慰についての面白い話も色々書きたかったが、長くなったのでまた今度にする。とにかく爽やかでいい意味で可愛い映画だった。
アルマが終盤「私は弱くない!」と言った場面もとにかくいかしていた。
高校の時つきあってた女の子がアルマっぽい乾いた雰囲気の子でやはり不良じゃないのに煙草吸ってたし懐かしい気持ちにもなった。
このアルマ役の子を検索したがノルウェー語わからんので詳しくはわからない。
だけど今は女優してないっぽかった。
現在は20代半ばでSNSを見ると楽しそうなので、何だかアルマの10年後みたいな感じがして暖かい気持ちになった。

 

 

そんな感じでした
👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️👱‍♀️

Få meg på, for faen (2011) - IMDb
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「ツイン・ピークス The Return (2017)」第14章/全ての場面で面白イベントが発生する神回。もうとにかく凄い‥

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原題:Twin Peaks: A Limited Event Series (Part 14) 通算第44話
監督:デヴィッド・リンチ 
脚本:マーク・フロスト、デヴィッド・リンチ 制作国:アメリ
配信局:Showtime 放映時間:59分 シリーズ:「ツイン・ピークス」シリーズ

 

 


感想というよりも、毎週の話を反芻したりする自分のための見ながら書いてるメモみたいなものです。
※基本的に完全にネタバレなので注意

前回までの「ツインピークス」は‥
ダギー(クーパー)、ダンカン・トッドが差し向けた数々の刺客を尽く撃退するばかりか周囲の人達を幸せにする
クーパーのドッペルゲンガー
、レイからフィリップ・ジェフリーズの必要な情報を聞き出し、己をブラックロッジ送りに出来るフクロウの指輪をレイの魂ごとブラックロッジに送り還す
★FBIとツインピークス保安官事務所とドッペルゲンガー、それぞれ別々のルートからツインピークスにある異次元へと繋がる「座標」を入手
★セーラ・パーマー、神憑り中。オードリーとエドの様子もおかしい

 

 

サウス・ダコタ州バックホー
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FBIが泊まってるホテル:ゴードンの部屋🏨
FBIのゴードン・コール副支部デヴィッド・リンチ)、ツイン・ピークス保安官事務所に電話。受付嬢ルーシーが出るとゴードンは開口一番
「ルーシー、君なのか?君はずっとそこに居たのか?(大声)」と言うと
ルーシーは「ずっとって仕事が終わったら帰宅しますしお休みすることもありますよ」という、いつものようなトボケた答えにゴードンは13秒間かたまる。
何か10年ぶりに実家に帰ったかのような不思議な感動。
自分はFBIキャラとTP保安官事務所キャラが絡むのを13話も待ってたんだなと思った。
しかも自分が好きだった、ツインピークスらしい間抜け極まりないシーン。
ゴードンはフランク・トルーマン保安官(ロバート・フォスター)に電話をもらったため電話をかけ直したのだった。
故ガーランド・ブリッグス少佐の過去からの手紙に「クーパー」の記述があった事を伝える。
ゴードンと受付嬢ルーシーが喋って嬉しい気分になった。
「病気中」という名目でハリー・トルーマンは出演していないわけだが、ドラマ内で頻繁にハリーに対して色んなキャラが頑張れと言っている。噂によるとハリー役の俳優さんは癌で闘病中で、リンチによるエールらしい。そんな噂。
★FBIが泊まってるホテル:簡易作戦本部🏨
多くの機材を持ち込んでいる部屋でアルバート・ローゼンフィールド捜査官(ミゲル・フェラー)が前回、晴れて特捜隊ブルー・ローズに加入させたタミー・プレイストン特別捜査官(クリスタ・ベル)に、過去のある事件について話し始めた。 
アルバート「タミー。事件番号1。これが全ての始まりだった。」
1975年ワシントン州オリンピアでとある殺人事件を捜査していた時の事だ
二人の捜査官がその容疑者、ロイス・ダフィーの逮捕に向かった
部屋の外で銃声を聞き、中に飛び込んでみると中に二人の女性が居た
床に倒れた一人は腹部に銃弾を受けて瀕死。もう一人は後ずさりしながら手に持っていた銃を取り落とした
撃たれた女性は、容疑者ロイス・ダフィーだった
彼女はこう言い残したそうだ
私は青いバラと同じ』ロイスは微笑み、息を引き取った
そして彼らの目の前で消えてしまった
部屋の隅で叫んでいるもう一人の女性を見てみると
そちらもロイス・ダフィーだった」「言っておくがロイスに双子の姉妹は居ない
殺人罪の裁判を前に、ロイスは無実を訴え、自ら首を吊って死んだ
彼女を逮捕した捜査官はゴードン・コールと、フィリップ・ジェフリーズ
第12章で語られた、FBIと軍による極秘チーム「ブルーローズ」が作られたという発端になった事件の話だった。
〈ロイス・ダフィーなる女性の、悪のドッペルゲンガーが殺人を犯し、そのドッペルゲンガーを本物のロイスが追い詰めて撃ち殺した。そのドッペルゲンガーフクロウの指輪をはめていたためブラックロッジに送られ、本物は自殺した〉
こういう事?
優秀なタミーは「青いバラ」に着目する。
青いバラ→自然界に存在しない→存在しない自然じゃないもの→死んでいった女性も自然じゃない→(死んだ女性は)魔術的な化身
と答える。あっさり正解を導き出したタミー。
満足そうなアルバート。ブルーローズ研修試験に合格といったところか。

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ゴードンが入ってくる。窓拭きの音が補聴器に響いて苦しむゴードン。
ダイアン・エヴァンスローラ・ダーン)も入ってきて皆でコーヒータイム。
ダイアンはクーパーと最後に過ごした夜、クーパーがブリッグス少佐について話していたと語った。
アルバートは、ブリッグス少佐の胃から出てきた「ダギー・ジョーンズが妻ジェイニーE・ジョーンズから貰った指輪」について語るとダイアンは動揺。
なんと、ダイアンとジェイニーEは、片方の親が違う姉妹だった。
※今「なんと」とか言ったが実はネットでネタバレしてかなり前から知っていた。だけど文章として雰囲気を壊さないようにという自分と自分の中の同調圧力に負けてわざと驚いてみた。こんな事を書いているとまるで自分が分裂しかけているような気持ちになる
ダイアンとジェイニーEは仲が悪く、もう何年も会っていないそうだ。
ゴードンは早速、FBIラスベガス支部に電話。
「ジョーンズ夫婦は2人の人間の殺害に関与しているらしい。武装しているかもしれないので十分警戒して捜査に当たってくれ」と告げる。
ダギー(クーパー)とジェイニーEが、銃を構えたFBIに囲まれるシーンが見える。
「FBIとツインピークス」に次いで「FBIと本物のクーパー」も直接繋がった。

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ゴードンが見たモニカ・ベルッチが出た夢🌹
次いでゴードンは、アルバートとタミーにツインピークス保安官事務所からのクーパーとブリッグス少佐に関する報告を告げた後、話し始める

ゴードン「昨夜、またしてもモニカ・ベルッチの夢を見たよ。

アルバートやれやれ‥
呆れるアルバートと、半笑いのタミー。
きっといつもモニカ・ベルッチとか色んなエロい女について話してたんだろう。
そもそもモニカ・ベルッチってめちゃくちゃリンチが好きそうだよね。
というか初めてモニカ・ベルッチが有名になってきた頃「デヴィッド・リンチが好きそうな女優だな~」とそのまま思ったことを思い出したわ。
だがゴードンのこの夢はいつも見てるらしいお気に入り女優の淫夢ではなく、いわゆるツインピークス特有の予知夢だったようで、ゴードンは「この夢はそういう類の夢だ」というニュアンスで続けて語りだす。アルバートとタミーもそれを察して聞いている。ちなみに夢の画面はモノクロ
ゴードン「私は捜査でパリに居た。するとモニカ・ベルッチモニカ・ベルッチから、とあるカフェで逢いたいという誘いの電話だった」
会いたいのはお前だろ、という感じだが好きな女優から誘われる夢とは豪胆だな。
パリというのはモニカ・ベルッチが居そうな場所という何となくのイメージで大して意味のある場所ではないと思う。
夢の中で2人は落ち合うとクーパーもそこに居た。だが顔は見えない。
モニカ・ベルッチは友達とSPらしき屈強な男性を連れていた。
このモニカの友達が、すごく「友達」としか言いようのない友達。別にこの友達も器量の良い上品そうなマダムなのだが「イタリアの秘宝」とまで呼ばれたモニカの横にいるのでモブにしか見えない、またゴードンから見るとこういったモブになるだろうなという感じが丁度いい。そしてこの関係ない「友達」がいて、また何の意味もないのが凄く夢っぽい。
2人は向かい合って座る。
モニカ「私たちは夢を観て、夢の中に生きる夢見人(ゆめみびと)のようね‥
ゴードン「『私たちは夢を観て、夢の中に生きる夢見人(ゆめみびと)のようだ』と彼女は言った!
夢のシーンを映像で見せてるのに、わざわざ大声で繰り返す現実世界のゴードン。
ゴードン「私は『わかる!』と彼女に答えた!」
モニカの台詞からすると、このツインピークス世界の実際のモニカ・ベルッチも夢の中でゴードンに会っているような口ぶりだ。きっとそうなんだろう。ちなみにモニカ・ベルッチの吹き替えはめちゃくちゃエロい喋り方で話している。Dreamerを夢見人(ゆめみびと)と訳すセンスも最高。
モニカ「でも、夢見人(ゆめみびと)は誰‥?
ゴードン「『でも!夢見人(ゆめみびと)は誰?』と!」
モニカ・ベルッチが言ってるのに相変わらず繰り返すゴードン
私達が今見てる夢は一体誰が見てるものなのかしら?って意味かな
ゴードン「私は強烈な不安感に襲われた!」
ゴードン「モニカが私の背後を見て、私にもそちらを見るよう合図してきた」
「振り返るとそこには‥」ためて「昔の私が見えた

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ゴードンが見たモニカ・ベルッチが出た夢‥の中での回想
25年前の若いゴードンがいる。というか映画版のゴードン。
ゴードン「フィアラデルフィア支部の私の姿だった」
そして夢の中のゴードンが見る夢みたいな感じで「ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間 (1992)」のFBIフィラデルフィア支部のシーンがモノクロで流れる。
クーパー「ゴードン、今日は2月16日、時間は10時10分だ」
「とうとう僕が夢で見たと言っていた日が来たんだ」
そこにフィリップ・ジェフリーズデヴィッド・ボウイ)がやって来てクーパーに絡む一連のシーン。
フィリップ「ここにいるのは誰だと思う?」とクーパーを指差す。
ゴードンはそれを忘れていた。面白いことになりそうだと叫ぶ。
その場に居たアルバートも覚えていると。
これは過去に本当にあった事なので、モニカ・ベルッチが出てくる不思議な夢の中でモニカに指摘されて昔の事を思い出さされたということか。
顔が見えないクーパーも、夢の人物じゃなくて記憶が混迷している現在のダギーとして生活している不完全なクーパーが夢に参加してきたんじゃないだろうか。

 

 

ワシントン州ツイン・ピークス🗻🗻
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ツイン・ピークス保安官事務所👮
フランク・トルーマン保安官ロバート・フォスター、ホーク保安官補長アンディ・ブレナン保安官補ボビー・ブリッグス保安官補、が勢揃い。
リチャード・ホーンや闇組織と通じている悪徳保安官チャド保安官補を呼び込んで逮捕。バッジを取り上げて牢屋にぶち込まれる。
フランクは何ヶ月も前から不審に思って捜査していたそうだ。フランクは物語の陰で知らない間に捜査していて結果だけ見せてくるから有能ぶりがより際立つ。

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森:「ジャック・ラビット・パレス」🌳
続けて、保安官4人は森に来た。
ボビーだけが知っている、彼が子供の頃に父ガーランド・ブリッグス少佐と遊んだ時に名付けた場所「ジャック・ラビット・パレス」。
それは森の中の大きな切り株だった。
ここに来たという事は座標に来るべき日時になったのかな。
ホーク「じゃあ、ここから253ヤード東だな」
アンディは、ここの土をポケットに入れ、一行は東に歩を進めた。

森:「ジャック・ラビット・パレス」の253ヤード東🌳
不自然にモヤと電気が充満している地点に、全裸の日本人女性が倒れていた。
もとい、第3章に出てきたnaido裕木奈江)の現世での姿か。
シカモアの木の切り株の横に倒れていた彼女は生きていた。
やはり外宇宙での彼女同様、瞼が縫い閉じられており喋れない‥というか声を出すこと自体できないようだ。
ホーク「ちょうど2時53分だ
座標の地点で指定の日時になったようだ。
上空、バックホーンでゴードンが目撃したものと同じ宙に浮いた渦巻き‥時空の乱れが起きる。
呆然と見上げる一行、このままでは吸い込まれてしまう。
次の瞬間、なんとアンディが吸い込まれた。
ゴードンが見た時空の裂け目にはコンビニエンスストアの2階にウッズマンがたまっている危険な異次元だったが、アンディが吸い込まれたのは違う空間だった。

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★異次元空間
そこは第1章冒頭でクーパーが居たモノクロの異次元空間だった。
第8章でふくよかな婦人と居た屋敷と同じ‥かどうかはまだわからない。
向かい合って座るアンディと巨人のような男。
巨人のような男「私は消防士だ
この世界で「」は悪の象徴なので、消防士ということはやはり正義の存在という事なんだろう。
それより旧シリーズに出てた巨人と消防士は違う人なのかな?
クレジットでの表記が違うと別人みたいなので、違う存在なのかも。
消防士はアンディに不思議なオブジェを渡すと、煙が天窓に吸い込まれる。
アンディは天窓を見上げると様々なものが見える。
第1章でガラス箱に現れたエクスペリメント第8章でエクスペリメントがボブの卵をこの世に産む瞬間。第8章でウッズマン達が現世に現れる瞬間。第8章でリンカーン似のウッズマンが「火あるか?」と言う。ギチギチという虫の羽音のような音(第1章の羽音や第8章のあの虫と同じもの?)。恐怖で走る生徒。ブラックロッジのカーテンローラの写真と映画版の天使先ほど助けた現世のnaido善と悪に別れるクーパー2番が点滅している電話(保安官事務所のか刑務所のかよくわからない)。アンディが変な柄のセーターのルーシーの肩を掴んで歩いているところ(こんな柄のルーシーは見たことないので未来かも)。再びnaidoが何か言おうとしているところ。トレーラーパークの近くの「6」の表札が貼られた電柱
‥などを見る。
煙はオブジェに吸い込まれ、アンディは消える。
不思議なオブジェは様々なビジョンを見るためのTVのリモコンみたいなもんか。

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森:「ジャック・ラビット・パレス」🌳
一連の工程が巻き戻され
、一行がジャックラビットに集合していた場面に戻る。
カッコよくnaidoを抱きかかえて現れる決意に満たされた表情のアンディ。
アンディ「この人を連れて山を降りよう。とても重要な人だけど命を狙われてる
「体調は問題ない。あそこなら安全だ」「この事は誰にも言わないように」
呆然と言うとおりにする一同。
ここまで優しいが特に何もしなかったアンディだが急にめちゃくちゃカッコよくなった。アンディは色んな映像の奔流を見て色んな事を知って悟ったみたいだね。
土をポケットに入れたからアンディが吸い込まれ、そして戻れたのかな。
ホークやフランクの会話を聞く限り、一同は何かがあったような記憶はあるが思い出せない。
つまり時間が巻き戻ったのではなく、工程が巻き戻ったと考えたほうがよさそう。

ツインピークス保安官事務所:留置所👮
naidoに服を着せて留置所に保護する。
他の牢には、さっきブチ込まれたチャド、そして人の言ったことを何でもオウム返しにする顔に傷があり流血している男がいる。
naidoはニワトリの鳴き声のような声をずっと出している。真似する男。
もっと快適な所に置いて欲しいが、覚醒したアンディが「ここが一番安全」というのだからきっと安全なんだろう。

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グレート・ノーザン・ホテル:発着場🏨
どうやらグレートノーザンの警備員として働いているらしいジェームズ・ハーリー
右手の握力が異常に強い同僚フレディー・サイクスといる。23歳のイギリス人。
2人は荷物が届くのを待っている。それが終わったらロードハウスに行く予定。
ジェームズはレネーという人妻が気になってるらしい。
昔も人妻に惚れて痛い目にあったのに‥。どうせレネーとやらもろくでもない女にきまっている。ツインピークス民は皆同じ過ちをおかす運命なのか?まともな幸せを掴んだのはアンディ&ルーシー夫婦だけっぽいな。
フレディは右手にゴム手袋をしている。
ジェームズは「今日は俺の誕生日だからお前の右手の秘密を教えてくれよ」と言い
フレディは語り始める。
フレディ「ロンドンに居た頃、パブの帰り道に高く積まれた箱にふざけて飛び込んだ。すると宙に浮かんだ渦巻きに吸い込まれた。気付くと不思議な空間に浮いていた。そこには消防士と名乗る男がいた」
消防士「目覚めたら近所のホームセンターで右手用だけのガーデニング用手袋を買え。それをはめればお前の右手は巨大な杭打ち機のようなパワーを備えるだろう
次の瞬間、フレディは自宅で目覚めた。そしてお茶を飲んで‥
‥ホームセンターに行って言われた通りにした。不良品を買われては困る店員がタックルしてきてたので、手袋をはめて店員を殴ったら首の骨が折れた。
消防士「その手袋をはめたらツインピークスへ行け。アメリカへ行け。そこへ行くとお前の運命が見つかる
そして彼はここにいる。
突然出てきてとんでもない話をぶちかます新キャラ。良い奴そうだ。
こいつはシャマランの駄作「レディ・イン・ザ・ウォーター」に出てくる片腕だけ異様に鍛えた男みたいな役割を持ったキャラなのか?最終回でピンチに陥ったクーパーを偶然パンチで助けるとか
それにしても前回、気色悪すぎる唄を披露したおっさんジェームズだが、こうして普通に労働して普通に話してる姿を見ると割とまともな中年みたいで安心した。
※追記:ここで巻き戻って第2章のラストを観返すと、ジェームズがロードハウスに連れてきてたのはこのフレディだった。ゴム手もしていた。
そして、ジェームズがシェリーと一緒にいる人妻をチラチラみていたあれがレネーか。そして前回ジェームズのキモい唄を聞いてたのもレネーかな?レネーはモブ顔でうまく判別できない
荷受けはフレディに任せて、ジェームズはボイラーの様子を点検しに行った。
グレート・ノーザン・ホテル:ボイラー室🏨
ボイラー巡回中のジェームズ。ボイラーの一角から不思議な音がしている。
そう、ベンやビヴァリーがいくら探しても見つからなかった不思議な音の出処だ。
それを今ジェームズが見つけようとしている。。

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バー「エルクス・ポイントNo.9」🍺
ここ数話、酒浸りで神憑りになっている狂人セーラ・パーマー
一人ブラッディマリーを飲んでいる。
肉体労働者風のジジイがナンパしてくるが侮辱して突き放すセーラ。
若い時の時点で顔が怖すぎる上に今では完全に老婆にしか見えない今のセーラをナンパするこのジジイもなかなか懐が深い気がしなくもないが‥
とにかく逆ギレしたジジイはセーラにウザ絡みする。
荒いジジイが怖い顔のババアにフラレてウザ絡み‥、地獄絵図だ。
するとセーラはウォーズマンのように顔をパカっと開ける
顔の中には亜空の瘴気が漂っており如何にもリンチが好きそうな現代美術だけに備わった醜悪さを備えたエクスペリメントに似た怪物が顔の中で笑う。
セーラ「どぅおぉ?これでも本当にヤッてみたいぃ?」
都市伝説みたいなノリでキメ台詞を言うセーラ(というかセーラ役の声優は明らかに口裂け女っぽい吹き替えをしていた)
セーラは驚愕しているジジイの首を噛みちぎる!ジジイは出血多量で絶命。
何も良いことがなかったであろう取るに足らないジジイの人生が終わった。 
わざとらしく悲鳴を上げて犯行を逃れようとするセーラ。
バーテン「うわっ!首が半分なくなってるじゃねえか!」
第2章で死んだ娘のローラも顔をパカっと開けてたっけ‥。ローラの顔の中は光で満ちていたからやはりローラは正義超人でセーラは悪魔超人だったのかな。
第8章でエクスペリメントが産んだ虫が体内に入った少女ってやっぱりセーラ?
「ロードハウス」🎵
今週のDQNトークコーナー&エンディング曲のコーナー。
ビリーという男が血まみれで暴れて、ビリーとできてるっぽいママの名がティナ
そんなDQN女の話を聞いた話を聞いてたDQN女は神妙な顔になる。
※追記:失念していたが、ここ数話オードリーとチャーリーが話していた未出キャラの名前がビリーとティナだった。ビリーはオードリーの愛人?のトラック運転手。ティナとかいう女はこのDQN女の母親‥アラフォーくらいの女性っぽいな。
Lissieの演奏で〆(つづく)
Lissie - Wild West | Twin Peaks | Part 14 - YouTube

 

 

 

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★ここ数回は面白いけど繋ぎ回って印象の話が続いてた中での今回は、「このシーンがあったから今回はOK」って感じの面白いことが全ての場面で起こるという、最初から最後まで面白すぎる神回だった。
ひょっとして2人のクーパーの出番ゼロ回は初かもしれないが、気にならないほどの凄い回でしたね。。
はっきり言ってモニカ・ベルッチの場面以降、ずっとネイディーンがクソカーテンを延々と開け閉めしてるだけでも「面白い回だったな」と思いそうだ。
★どんな人気ドラマも3話で飽きてしまう僕にしては毎回ブログに書きたくなるので「面白い事は面白いのだが旧シリーズほどじゃないかな?」と思ってたのだが第10章前後から「やっぱ今回のほうが上だな‥」と思い始め、先週あたりからやっと次が早く観たい!というハマり状態になった。遅いけど、本当に連続ドラマが苦手なので自分にしてはかなり珍しい。
まあ本作は「18時間の映画を18分割したもの」なので長い映画を分け分けして観ているだけという言い方もできるが。。
むしろ他のドラマ観ても、会話の後に15秒間を取ったりしない事に「自然じゃないな」とか不満を覚えるようになったから完全に好きになったんだろうと思う。
なんか黙ってたがサントラ買っただけで満足しきれずクリスタ・ベル(タミー捜査官役の人)のCDとかまで買った、よかったよ。
というか数十年間リンチのこと忘れてた(それどころか「この人自分の得意なこと以外全然やらないな」と嫌いな時期まであった)んですが、自分の中でリンチ再評価が来てリンチ過去作品を観直したり曲聴いたりして10数年ぶりくらいに一番好きな監督になった。
そして昨今よく言われている「大作娯楽映画と低予算以外の、大御所監督が撮りたいような中規模作品はネット配信が適正」という意見も実感できた。
★今回の放送に併せて裕木奈江さんの対談がUPされた。

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Naido役やリンチについてあれこれ。
特に今回の話は何も見えなくてメイク触っちゃいけない上に、大勢のスタッフや俳優の衆人環視の元、森のなかで全裸だからね。一種の拷問とも言える。
というか凄く綺麗な裸でしたね。
現世で裕木奈江が出る時は顔出しで台詞もあってほしかったので残念だけど、Naidoが何故、瞼を縫われて喋れないキャラなのか考えた。裕木奈江が瞳を出してると本当はアラフィフなのだが欧米人にはアジアの少女に見えそうだし「性的虐待を連想させる全裸の少女」って北米では一番ヤバいから目と喉を潰して、まるで人間じゃないキャラっていう認識にしたのかな?と想像したりした。
だけど今後も出たり、次のシリーズがあるなら整形手術で顔出して欲しい。
Wikipediaには「Naidoの意味は外道の逆の内道」とか書いてたけど、対談の奈江さんの話では「監督が誰にも言わない条件で教えてくれたので言いたくても言えません」と言ってたのでwikiのはデタラメかな。
モニカ・ベルッチとかデヴィッド・ボウイとか色んな超常現象とか‥、今回は幾らでも書けそうだがもう充分長いからやめとく。
風の噂では2年後に、新Seasonやるかも?って話があるね。
個人的には最低あと1シリーズやってほしい。本シリーズも面白いけど、普通の状態のクーパーが捜査しまくるのは観れなかったからね。。

 

そんな感じでした

ツイン・ピークス The Return (2017)」全18話
#1
 #2 #3 #4 #5 #6 #7 #8 #9 #10 #11 #12 #13 #15 #16 #17 #18(終)

gock221b.hatenablog.com

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www.imdb.com

TWIN PEAKS: MUSIC FROM THE LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK) [CD]

TWIN PEAKS: MUSIC FROM THE LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK) [CD]

 
TWIN PEAKS: LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK/SCORE) [2CD]

TWIN PEAKS: LIMITED EVENT SERIES (2017 SOUNDTRACK/SCORE) [2CD]

 

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「ヴィヴィアン・マイヤーを探して (2013)」彼女の作品、本人、映画の構成が三位一体となって良かった📷

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原題:Finding Vivian Maier 監督:ジョン・マルーフ、チャーリー・シスケル
製作国:アメリカ 上映時間:83分

 

何年か前に彼女の事をネット記事で読んで興味深かったけど、知らん間にドキュメンタリー映画になってたのがhuluにあったので観たがめちゃくちゃ良かった。
彼女の事も知りたくなるし、ちょいちょい画面に映る彼女の写真が全部良いし、ドキュメンタリー映画としても構成が素晴らしかった。
第87回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門ノミネート作品だそうです。

 

Story
2007年、シカゴ在住の青年ジョン・マルーフは、地元の歴史本執筆の資料としてオークションで大量のネガ・フィルムが詰まった箱を競り落とす。
中身はヴィヴィアン・マイヤーという無名の女性が撮った白黒のストリート写真。
その素晴らしさに感動したマルーフがコレクションの一部をブログにアップしたところ大反響を呼び、やがて「20世紀最高のストリート写真家」の一人と評され、全米で一大センセーションを巻き起こす。
本作は、ナニー(乳母)としての仕事の傍ら、15万枚以上もの写真を撮り続けながら、生前には一枚も公表しなかったヴィヴィアン・マイヤーの謎に満ちた人生を、彼女の素晴らしい作品の数々とともに解き明かしていくアート・ドキュメンタリー。

 

 

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2007年、ジョン・マルーフというシカゴ在住の青年が、オークションで地元の歴史本執筆の資料として大量のモノクロ写真のネガを競り落とした。
中身はヴィヴィアン・マイヤーという女性が撮った白黒のストリート写真。
凄く良い写真だったので、ジョンは彼女の名前で検索するが全くヒットしない。
その一部をブログにアップしたところ熱狂的な賛辞が次から次へと寄せられた。
更に丁寧に調べていくと彼女は数年前に死亡したことがわかった。
オークションで更にヴィヴィアンのネガを競り落としたり、既に持ってた人から買い取ったりしてジョンのもとにはヴィヴィアンの膨大なネガが集まった。
住所があったので電話をかけてみると青年が出て「ヴィヴィアンは僕のナニー(乳母)だった人です」と言う。
ジョンはヴィヴィアンの話を聞くうちに好奇心を刺激され、溜め込み魔だったというヴィヴィアンが貸倉庫に遺した遺品を全て譲り受ける。
ジョンはヴィヴィアンの写真展を開くとどこでも大盛況。「ヴィヴィアンは20世紀最高のストリート写真家」と評され、全米で一大センセーションを巻き起こす。
人付き合いせず、賃金の安い乳母の仕事をしながら15万枚以上もの写真を撮り続けながら生前には一枚も公表することのなかったヴィヴィアン・マイヤーの謎に満ちた人生に迫っていく。

 

 

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ジョン氏がヴィヴィアンの写真をネットに載せたら一気に大評判になり、有名フォトグラファーたちも賞賛。しかし
「何故、彼女はこれらの作品群を発表しなかったのかしら?」
「絶対、成功できたのに」
乳母ヴィヴィアンに育てられて今は大人になってる人達や、一時期だけ顔見知りだった人達のインタビューで彼女の人となりがわかってくる。
「変わり者だった」「自分の内面や過去を語りたがらない」「結婚はおろか恋愛も人付き合いも殆どなかった」「常に首にカメラをぶら下げて撮っていた」「『古い時代の人』のような変わった服装と髪型」「衛兵のように手を振って歩く変わった歩き方」「子供達に人気だった」「突然、8ヶ月間の休暇を取って海外を旅して写真を撮って回った」
なかなか独身生活をエンジョイしているように聞こえる。
だが「NY出身らしい」という事以外に彼女の生い立ちを知っている者はいない。
系図学者に調べてもらうが「生涯独身」「父は早くに居なくなり母子家庭だった」「両親は他界、家族も親戚も一切交流なし」「物を溜め込む癖があり、特に新聞は床が凹むほど溜め込んでいた」そんな事くらいしかわからない。
一人だけいた叔母は遺産を友人に残した。叔母の遺書には「親類への財産分与は一切認めない。理由は胸に秘めておきます」とある。唯一の姪ヴィヴィアンは生きてたのに何で彼女に遺さなかったのか?謎は深まるが、事情を知る人が全員死んでるので一体どんな確執だったのかは永遠にわからない。
「ヴィヴィアンの母はフランス人だった」「2回ほどフランスに滞在している」という事がわかりジョンはフランスに飛ぶと、彼女たちを知る人たちがいた。そこでヴィヴィアンが現像やプリントを依頼した手紙を入手する。
このあたりでジョンは自発的に発表を望まなかったヴィヴィアンの作品を、彼女の死後に自分が勝手にバンバン発表していることに罪悪感を覚えていたが、これで「彼女も形に残そうとはしてたんだ」と少し安堵する。更に「僕たちは彼女の夢を叶えてるんだ」とまで言い出すので、少し「それはどうかな?」という気がしなくもないが、まあいいか。
ヘンリー・ダーガーの「非現実の王国で」とかもそうだが ヘンリー・ダーガー - Wikipedia 「特に世間への発表を望んでなかった個人のアート」を死後「見つけた人がその作品や人生を勝手に公にしても良いのか?」という問題はいつも思うし答えは出ない。まあどちらも多少の好奇心を満たす要素はあるものの基本的に「良いアート」として世に出して人気なんだから個人的には別にいいような気がする。
実際のところ「自分のことを一切話したがらない」という中年期以上のヴィヴィアンを雇っていた人達の証言だけなのでヴィヴィアンの若い時や私生活は全くわからない。このわからないところが多いのも興味をひかれる。

 

 

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彼女の写真は街の人達や物を撮ったストリートフォトが主で、今で言う自撮りなども多く、基本的にモノクロ写真(たまにカラーもある)。
私生活は人と交流ないが、街の雑踏は恐れず人に凄く近づいて撮っている(スラム街の怖そうな黒人や酔っぱらいにも凄く近づいて撮っている)
また今で言う「自撮り」も多く撮っていることからしても「自分が嫌い」というわけでもなさそうだ。だから人間に興味なかったり交流を怖がっていたわけでもなさそうなので、やはり自ら孤立を選んでそうしていたように思える。
首から下げて胸の位置にあるカメラは、上からファインダーを覗くタイプなので、被写体は「彼女の顔」を見ていてカメラ目線にはならず、作品はどれも被写体が微妙に上方を仰ぎ見ている構図になっていて迫力がある。
写真やアートの良し悪しとか一切全くわからん僕が観ても洋書の写真集買おうと思ったくらい全部良かった。
アートに詳しくないので難しそうなアート写真(ただ壁を撮っただけの写真とか)はわからんけど、ヴィヴィアンの作品の場合、撮った意図や構図がわかりやすいので多くの人が楽しめる。
また彼女はテープレコーダーで街の知らない人達に突然話しかけて「今の政治をどう思う?」とかインタビューしている音声もある。
ヴィヴィアンが現代の人だったら、バイトしながらネットに作品を発表したり、もしくはYOUTUBERになってたりしたのかも。

 

 

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作品が見つかってセンセーショナルを巻き起こす前半、生前の彼女のことを描いた中盤を経て、後半では彼女の暗部を描く。
写真を撮る時にはバンバン話しかけたり怖い人にもどんどん近づいていける彼女だったが、恋愛は一切せず、男性に近寄られると極端に拒絶したという。
ヴィヴィアンに育てられた女性たちは「ヴィヴィアンは過去、男性に酷い目に遭った事があると思うわ」と語る。
また彼女達は、ヴィヴィアンは愉快なだけの乳母ではなく「食べ残しをすると押し倒されて口に食べ物を詰め込まれた」とか「靴紐を結ぶのが遅いと頭を壁に叩きつけられた!」とか語り、思い出し怒りでプルプル震えだした。
また別のヴィヴィアンに育てられた人が、ヴィヴィアンとの関係が悪かった時に「町を散歩中はぐれたふりして町に置き去りにされた!」とか「車に轢かれた子供を助けずに近くで撮ってた(実際に悲しそうなカメラ目線で運ばれる子供の写真が出映る)」とかも言っていた。
謎が多いあまり妙にメリー・ポピンズ的なファンタジックな自由人としての乳母って感じのイメージと、偏屈そうな中年女性としての逸話が混在している。
二つのイメージを合わせると立体的な女性像が浮かび上がってくる。
あと、彼女を雇っていた老婦人の話。「誰かに覗かれている」という被害妄想が激しくなって引きこもりがちになったり、住み込みの務め先に新聞を溜め込みすぎてて要らないだろうと思った家人が処分すると、帰宅したヴィヴィアンが「私の新聞が減ってる!私の新聞を返せ!返せ!」と発狂したりとヤバさが増してきたので泣く泣くクビにすると「わかりました、次の仕事に影響が出るので二ヶ月前に言い渡したことにしてください」と冷静に言うので「この人、クビになり慣れてる‥」と思った話なども興味深い。
晩年になるほど不幸せそうなエピソードが多い。やはり独身のまま年取って自分としか会話しないと精神状態が悪くなるとよく言いますよね。。
しかし、まぁ実際のところ彼女の心のうちは最初から最後までよくわからない。一人でいる事を望んでそうしてる老人だったからと言って他人が「ということは不幸だったんだろう」と勝手に結論付けるのは好きじゃない。
とにかく後半は、彼女の心の闇や晩年の不幸さを取り上げつつ最後は再び、視点が現代に戻る。
冒頭の「LAでもNYの写真展でも大好評!」という場面に戻る(来展したティム・ロスはヴィヴィアンが撮ったスラム街のホームレスの写真を購入)
「ヴィヴィアンってどんな人!?」と思わされる前半。ちょっとだけわかる中盤。ヴィヴィアンの心の闇が少し見える後半‥の後にこんな「彼女が遺した作品は大人気!」って感じのラストを見せられるもんだから、どうしても「不遇だったヴィヴィアンの魂が死後に飛翔した」かのように思わされて感動してしまう(もちろんこの並び替えによって感情を揺さぶる事こそドキュメンタリーの妙だし彼女からしてみると大きなお世話でしょうけど)
個人的には「発表するつもりはないがずっと創作している人間」の存在は凄く心を動かされるし勇気が出てくる。ヴィヴィアンの心のうちは最後までわからなかったが彼女にとって生きるということは写真を撮ることだったんだろう、という事は確かだ。
そんな魂を写真という形で物質化データ化して残っているというのがデカい。
しかも素晴らしい写真なんだし本作を総合的に見て僕は「ヴィヴィアンは魅力的な変わった女性だった」と結論づけた

 

そんな感じでした

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http://www.vivianmaier.com/

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Vivian Maier: Street Photographer

Vivian Maier: Street Photographer

 
Vivian Maier: A Photographer Found

Vivian Maier: A Photographer Found

 
ヴィヴィアン・マイヤーを探して [DVD]

ヴィヴィアン・マイヤーを探して [DVD]

 

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『アナベル 死霊人形の誕生』(2017)/ジェームズ・ワン制作ホラーの中では割と凡作👧🏻

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原題:Annabelle: Creation 監督:デヴィッド・F・サンドバーグ 制作:ジェームズ・ワンほか 制作会社:アトミック・モンスター・プロダクション 製作国:アメリカ 上映時間:109分 シリーズ:「アナベル」シリーズ、死霊館ユニバース

 

 

 

ジェームズ・ワン制作ホラー。アナベルシリーズの二作目にして前日譚。
同一世界を舞台にした「死霊館バース」の四作目でもある。
ジェームズ・ワン制作ホラーは死霊館」バースインシディアス」シリーズという二本柱でホラー界独走中。‥だったけど最近「IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017)」に敗北した。
死霊館バース】は、実在する超常現象研究家ウォーレン夫婦が、アメリカで実際に起きたポルターガイスト現象を解決する本筋死霊館」シリーズ(「死霊館 (2013)」「死霊館 エンフィールド事件 (2016)」)。ウォーレン夫婦が封印する前のアナベル人形を扱ったスピンオフアナベル」シリーズ(「アナベル 死霊館の人形 (2014)」と本作)がある。
更に、死霊館シリーズによく出てきてた謎の尼僧の悪霊が出る「The Nun (2018) 」や「エンフィールド事件」に出てきた悪霊”へそ曲がり男”が出てくるらしい「The Crooked Man〈仮〉」などが製作中。
★この監督は、数分間の短編ホラーを発表したものをジェームズ・ワンがフックアップして製作した長編映画「ライト/オフ (2016)」の監督。
電気を消した時だけ現れる悪霊を扱ったこの映画は、冒頭10分くらいは面白かったけど、良かったのはそのワンアイデアだけで後はかなり凡庸で「冒頭10分くらいでよかったな、いや最初に作られた短編だけでよかった」と思いました。
しかし一連のジェームズ・ワンのチームの一員に昇格したようで本作の監督に抜擢。
前作「アナベル 死霊館の人形 (2014)」観る前は舐めてたけど傑作だったが。。

  

 


1957年。12年前に最愛の娘を亡くして以来、悲しみから立ち直れずにいる人形職人サミュエルとその妻エスター。
そんなある日、夫婦は孤児院の少女6人とシスター・シャーロットを受け入れる。
しかし孤児たちは不気味な現象に遭遇し、足の不自由なジャニスは特に敏感で何者かの気配に怯えるあまり、夫婦の亡き娘の部屋に忍び込み図らずも恐るべき力を秘めたアナベル人形の封印を解いてしまう――そんな話。
例のアナベル人形を作っている人形師の男性サミュエル。
妻(ミランダ・オットー)と幼い娘がいて、幸せな家族。
しかし2000年代のハリウッド映画で大流行した「トップスピードで一切ブレーキを踏まない運転者の顔が出てこない乗用車」によって娘は轢死
12年後、サミュエルは悲痛な面持ちになり妻エスターは寝たきりになっていた。
孤児院からシスターと6人の少女が来て、夫婦は皆を受け入れる。
それから少女たちは各々不思議な出来事に遭遇。
足が不自由な少女は夫婦の、今は亡き娘の部屋に忍び込みアナベル人形の封印を解いてしまい心霊現象は激しくなっていく‥
みたいな話。
一作目のアナベルは「『死霊館』のアナベル人形がどこから来たか」というエピソード1的な話だったが、今回は更に「あのアナベル人形はどうやって誕生したか」というエピソード0的な話。
ざっくり言うと死んだ娘を悲しむ夫婦の願いが心霊現象を招いてしまい、最終的には前作の冒頭に繋がって終わる。
正直言ってかなり凡庸だった。別に「すごいダメ!」とか、そこまで酷いわけではないが何というかビールだと思って飲んだらノンアルコールビールだった感じのつまらなさ。「最後まで見れるし一定以上のクオリティはあるが、再見したりすることはないだろうな」という程度のつまらなさ。
ホラー映画としたら、まあ十分見れる普通に面白い作品という感じだが、前作が大好きだったしこのチームの制作作品に今までハズレがなかったのでガッカリ度が高かった。
最後に前作に繋がるエピローグと、その時に劇中のアナベル人形の元になった可愛いぬいぐるみ(本物のアナベル人形)が出て来るとこだけ面白かった。
いつものように前半、日常生活の中で心霊現象が起きて→中盤で原因がわかってきて→いかにもアメリカ映画的な派手な悪と正義の闘いが行われるクライマックスという流れ。
前半は、幽霊が出てきてる時よりも出てきていない時間でもって怖がらせるタイプのホラーなので、そこそこ怖い。
だけど、幽霊が出る前に一瞬、幽霊の一部を見せて「今から出ますよ」と合図を出すのであまり怖くない。またいつもは新しいアイデアによる新鮮なシーンを見せるが過去作の心霊シーン使い回しが多かった(「死霊館」であった人間の形に膨れたシーツをめくると何もいなかったり、暗闇にボールを投げたりとか)。
予告編で期待させた数々の怖そうな描写(井戸引きずり込みとか)も怖くなかった。
一番良かったのは、真っ暗闇の廊下の向こうからパタタタッ!と子供が猛ダッシュで走ってきてる音だけする‥というのが一番怖いシーンで、後は割といつもと同じことしてるだけだったね。初めて観たのが本作なら面白い!と思うかも知れないが、死霊館バースとインシディアス全作と比べると、かなり平凡な印象。
また孤児たちもせっかくたくさん居るのに、あまり個々人を掘り下げないのが勿体なかった。キャラが面白ければ怖いシーンが平凡でも人間ドラマで面白がれるのに、怖いシーンも凡庸だしキャラも全員薄いので、かなり平坦に感じられた。
死んだ娘の両親は事件の中心にいるしキャラも立ってたので、両親を主人公にした「ペット・セメタリー」的な話にした方が良かった気がする。
少女は6人もいるのに、主に描かれるのは実質ポスターに載ってる主人公っぽい子と足が不自由な子の2人だけで後の四人はただキャーキャー言ってるだけだった、別に殺されるやられ役でもなく本当にただ叫んで居るだけ。これなら最初から孤児の少女達は主人公と足の不自由な子の2人だけでよかっただろう。
前半、主人公格だった足の不自由な少女は描写も多くキャラが立ってたが途中で悪魔に憑かれてしまうので後半で急にポスターの美少女に主役交代する。しかし突然この美少女が主役だと言われても他の四人の少女と大差ないし特に人間的なドラマもないので盛り上がらない。やっぱり両親を主役にするか、もしくは足の不自由な少女が最初から最後まで主人公だった方がよかったのでは。
「ライト/オフ」の時も思ったが、この監督はバケモノをモロに出したり人間が惨殺されたところなどの派手なシーンが撮りたい人のようで、オカルトホラーを作るこのチームにあんまり合ってない気がする(どっちかというとサム・ライミのところに行ってフェデ・アルバレスと一緒に制作する方が合ってそう。ライミが得意な死霊による血ゲロ飲ませシーンもやってたし)
良かったところは前作の冒頭に繋がるという、本作の評価とはあまり関係ないユニバース要素と前作同様アナベルを直接動かして襲わせなかったところ(きっとアナベルはそういうコンセプトだという掟がしっかり出来てたんだろう)。あと足音だけ追いかけてくるシーンは良かった。
死霊館シリーズにもちょいちょい出てきてスピンオフ「The Nun (2018) 」が製作中の尼僧の悪霊のネタフリがちょいちょい出てきてた。しかし本当にこの尼僧の悪霊が何なのか全然説明しないまま、たまにバァーと出て来てるだけなので特に思うこともなく「尼さんまた出てるな」と毎回思うだけだった。
まあ、とにかく金の掛かった普通のホラーとしては最後まで観れる感じだが、前作や他の作品のクオリティを期待して観たのでがっかりした。
発泡酒と間違えてノンアルコールビールを買ってしまった時の感覚にそっくりだった。
次のジェームズ・ワン制作ホラーは北米で年明けに「インシディアス」シリーズの4作目が公開されるみたい。 Insidious: The Last Key (2018) - IMDb
ダラダラ長くつまらない感想になってすみません。

 

 

 

そんな感じでした

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死霊館ユニバース〉
『死霊館』(2013)/Jホラーっぽい前半とアメリカ映画っぽい後半の組み合わせが良すぎる👿 - gock221B
『死霊館 エンフィールド事件』(2016)/横綱相撲みたいな洗練されきった貫禄ホラー!👿 - gock221B
『死霊館のシスター』(2018)/これ以上ないほどシンプルな、おにぎりみたいなホラーで好感触➕ - gock221B
『ラ・ヨローナ ~泣く女~』(2019)/良作だが10回くらい繰り返されたテンプレに飽きてきた。霊より中年の男女のキャラが良かった👰 - gock221B
『死霊館 悪魔のせいなら、無罪。』 (2021)/3(8)作目にして安定テンプレ捨てて挑戦したのは偉いが、それでもさすがに飽きた感ある👿 - gock221B
『死霊館のシスター 呪いの秘密』(2023)/14年で14本も殆ど同じ内容の映画を作ってるので僕も5年前に飽きてて本家の死霊館やインシディアスやアナベルは完全に味しなくなったけど、これはまだ若干いけるかも✚ - gock221B

 

 

〈同じ監督による映画〉
『ライト/オフ』(2016)/それなりには面白かったが、短編と予告編で全てを出し切ってた印象👻 - gock221B
『シャザム!』(2019)/一人の男は壁を見ていた、もう一人の男は鉄格子からのぞく星を見ていた。君はどっちだ? ⚡ - gock221B

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Annabelle: Creation (2017) - IMDb

www.youtube.com

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